さらばコスモス 公演情報 さらばコスモス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    ■約75分■
    “外からの影響を一切受けず、演劇という表現形態を独自に作り上げ独自に進化させた?”と疑いたくなってしまう、片山さつきが「離れ小島」と呼んで批判された某地の劇団によるガラパゴス的劇作品(とあえて書かせていただきます)。
    そう言いたくなるくらい、これまでに日本で観てきたどの演劇にも似ていない。
    劇効果を高めるために大ボリュームで音楽を流し、絶叫調のセリフが飛び交い、人間心理の機微、人間関係の綾などといったしゃら臭いものは一切描かれず、音楽に頼ることなくボソボソとした自然な会話のみによって人間関係の機微を浮かび上がらせるシアターカンパニー・青年団とは真逆の作風。
    これもあえて青年団の逆をやったわけではなく、やりたいことをやりたいようにやったらたまたまそうなっただけなのに違いない。
    劇にはある母娘(おやこ)が出てくるのだが、母は継母が夫の連れ子をいじめるような激しさで実の娘を罵り倒すばかりで、そこには“愛憎相半ばする”といった親子ならではの微妙な心理は微塵もなし。
    なぜなら作者が描きたいのは世界開闢にまつわる大きな大きな物語であって、大きな大きなこの世界の構成単位に過ぎない一人一人の人間がどんな思いで日々生きていようが知ったこっちゃないのである。
    しかし、小を捨てて大を取った劇世界はたいそう魅力的。マクロな想像力が紡ぎ出すでっかいでっかい作品世界に圧倒された。

    ネタバレBOX

    被造物であるお父さんが頭を斧で叩き割られてそこから世界が生まれた、との仮説が楽しい世界開闢演劇。その世界にまたお父さんが生まれ、その頭からまた世界が生まれ…という無限ループを想像させる、ウロボロス・サークルのような世界観に惹きつけられた。
  • 満足度★★★★

    四国と言えば神奈川かもめ短編演劇祭にてそのユニークな才能に触れた記憶が蘇るが、本坊由華子の名もその時耳にした気がする。芝居のほうは中々の実力をみせた。

    ネタバレBOX

    振りを付けた身体パフォーマンスで「物語」との距離をとりながら、ある謎めいた事件を繙いていく時間を刻む。ギリシャ神話の母娘の確執を演じる劇中劇と双方の場面を行き来する構成だが、被害者(父)の娘と母の三人がどうやら言及されている人物で、父は亡くなっているから実質母と娘である。芝居は少女を軸に据え、思春期の彼女の半径の小さな世界(精神世界)を表わすかのように見えてくる。外部者(横柄なTVリポーター、医師など)は確かに戯画的である。解明されていくのは事件でなくこの少女の内面世界で、事件というピースがパズルを完成させた時、ギリシャ神話の寓話性が効いて、人間の不条理性がパンドラの箱を開いたかのように一気に流れ込んで来る、私にはそういう感覚があった。

    後で、皆医師かそれを目指す人と知って思い返せば、「精鋭」四名で作られているというのも頷けるが、「知」が勝った劇世界の表現にとどまり、泥臭さが無い(本坊自身は体を駆使して立ち回っていたが)。知将?本坊由華子の面目躍如、とは言え、劇団の行く末に幾ばくか心許なさを覚える後味であった。というのは、肉体より知(手法)が勝っていると、知の変容は肉体に比べて遙かに容易だから、「継続」という点で心細い。それは観劇直後、「次に何をやるのか」が今ひとつ見えて来なかった事とも通じるだろうか。とまれ、しぶとく続けていって欲しい。
  • 満足度★★★★

    想像芸術としての人間に 一層研ぎ澄ました斧を振り下ろす感覚、か。 『いったいでーす!』に痛みを感じぬ即物性 と 『そうそう』や『もしやもしや』にネタネタ笑う俗物性・・・ 現実とシンワする重奏構造に絡め撮られてしまうマジカル・パフォーマンス。

  • 満足度★★★

    ファンタジーパフォーマンス

    ネタバレBOX

    頭が割れて発見された父親の、死因、もしくは犯人を探るようなパフォーマンス。

    夫宛のスパムメールに妻が嫉妬したことに悩み、夫の脳みそが破壊してしまったのか、父親の悩みを察したりして、女子高生の娘が斧でかち割ったのか、頭が自然に爆発することはあり得ませんが、どっちでもよかったです。

    女子高生の真実か、それとも妄想か、という感じの台詞は、その時点で先ずは目の前の状況を素直に現実として観ている観客の立場としては、妄想の方に誘導されてしまうことになり、そういったこと諸々を判断するのは観客なのですから不要だと思いました。

    妻だって、自分宛てに同じようなメールが届いているだろうにとは思いました。
  • 満足度★★★

    75分。

    ネタバレBOX

    とある住宅で夫が頭蓋勝ち割られて死亡し妻がやったのではとマスコミは騒ぎ立てる、という話とギリシャ神話を交錯させてつづっていく。

    展開は早いのは良いが、掴みがどころがしっかりしてるとなお良いと思った。娘(ヒトミ)の寂しさとヘラから愛されないヘパイトスの寂寞とした感じがクロスするシーンが印象的だと良かった。

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