九月、東京の路上で 公演情報 「九月、東京の路上で」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 3.6
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  • 満足度★★★

    鑑賞日2018/08/05 (日) 14:00

    朗読劇である。慣れてない人には、教科書か何かを掛け合いしているように見えるかもしれない。そこから効果的に強烈なメッセージが発信される。
    この波状攻撃のような舞台にどう向き合うかが試される。心地よい舞台とは言えないが、2時間余りがあっという間にに過ぎていく。

    ネタバレBOX

    ラストで観客席が鉄条網で囲まれる。追い込まれた観客席は激しい攻撃にさらされるが、相手は何なのか。異端者を虐殺しようとする自警団か。自国民に武器を向ける自衛隊か。五輪開催を控え多様性を許さない国家か。どう向き合うかは観客席の一人一人次第だ。
  • 満足度★★★

    ちょっとスピード感が無く、時間軸の使い方が不十分かな。

  • 満足度★★★★

    百年近い昔の9月に日本を襲った関東大震災の時の恥ずべき事件の本質は今の日本にも残っている、それを踏み越えろ!と言う啓蒙劇である。告発の内容は、人種差別とメディアの無責任と無力、それを増幅する大衆の付和雷同性、と言ったところがテーマになっている。天災がしきりに起きる昨今、社会的な環境もあって(たとえば原子力発電)このテーマは広く関心を呼ぶところだろう。最近、こういう問題劇を直接法で告発する劇が多くなった坂手洋二の燐光群。この劇団も長い歴史を持つようになって、なじみの俳優陣には年齢を感じさせる人も多い。反面、劇構成は手慣れたものになっていて、主な事件としてリポート形式で描かれる関東大震災の推移とその間に起きる朝鮮人虐殺事件は構成も巧みで迫力もある。社会劇も、いまは民芸や東芸のような古い劇団に加え、チョコレートケーキやトラッシュマスターズのような若い劇団もしきりに挑戦するが、これだけ直説法でしかも劇場の温度を高められる作家・劇団は少ない。
    しかし、劇場を出て、観客たちに、この芝居が示唆するような行動を起こさせるだけに力があるか、というと疑問である。かつての事件は今や誰もが「指弾されるべき事件」として首肯するだろうし、それが潜在している現在を撃つならば、なにやら暢気なNPO法人などが現在の打ち手として登場するよりも、リベラル議員と極右自衛官の対立くだりを、もっと人間的に細やかに描くべきだったのではないだろうか。
    現代社会が、20世紀時代のモラルでは整理出来なくなっているのは、もうほとんどの人間は心得ている。そういう観客の不安の琴線に深く触れていかないと、単に古いモラルでの安全な告発を言って見ただけに終わってしまう。それでは困る、ということで、新しい視角のある作品を提供してきた燐光群ではないか。今回は虐殺事件を表面に出し過ぎたのと、朝鮮人差別に象徴される人種・身分差別とヘイトスピーチを重ねて(私はここが違和感があった)二兎を追って、詰めを欠いたと思う。
    長く社会劇に取り組んできた坂手洋二なら、何か演劇で今世紀の新しいモラルを発見してくれるかもしれないという望みを持っているのである。他劇団に書いたブレスレスなどは成功した例だと思うし、屋根裏も面白かった。声高なのは以外にこの作家には似合わないのかもしれないと思ったりする。

  • 満足度★★★★★

     1923年9月1日11時58分、関東大震災が日本を襲った。

    ネタバレBOX

    その日は風が強く、而も昼食の準備などで火を用いていた家庭も多かった為、地震による災害のみならず、燃え広がる大火災によって被害が拡大したことは知られる通りである。この震災及び大火災のパニックの中で、デマが飛び交い、軍、警察までがこれを信じ行動を起こすと共に後ポダムの暗号名を持ちCIAエージェントとして暗躍した正力松太郎(当時は内務官僚、特高などを動かした)らが出した指令により、多くの朝鮮人、中国人らが虐殺の憂き目を見た。(後日、これが過ちだと気付いた正力は、訂正した指令を出すが、既に広まったデマの猛威を払拭することは適わず虐殺は震災後数日に亘って実行された、この混乱に乗じて労働運動に関わった者らも政治的に殺害されている)殺害に加わった者達に軍人、警察官らが居たことは無論であるが、組織された自警団のメンバーら一般市民も数多く関与していた。この事実を揉み消そうとする輩は、今も大勢存在するし、当時から、事実を矮小化し、抹消、改竄、隠蔽しようという動きはあった。
     今作は、加藤 直樹氏の原作を手に、虐殺事件があった場所を訪ない、現在と往時とを繋ぎ掘り下げ連結する試みである。日本という「国」が、近代以降歩んできた道の検証作業であると同時に、日本及び日本人が持つ傾向についての、虐殺された方々への追悼の行脚を通しての掘り起し作業でもある。今作によって明らかにされる日本及び日本人の持つ傾向は、当に現在我々が日々経験しつつあることに他ならないという事実が、ひしひしと迫ってくる作品であるが、でああるが故に、この手の作品を避ける傾向が見受けられるのも事実である。戦前を生きた方々の多くが、かつて歩いた道と現代がそっくりだとの警告を何度も発している通りなのだということを実感させてくれる必見の作品である。このような作品を、今、この国で上演するこの劇団の勇気と真摯な姿勢を改めて称賛したい。
  • 満足度★★★

    観る価値のある舞台でした。90年以上前に起こった出来事で子供の頃、学校での郷土史では、ほんの少し学んだだけでした。虐殺の歴史を本で読んで知るだけでなく演劇体験で感じるのも重要だろうと思う。
    あの虐殺が今のヘイトスピーチにつなる。外国人技能実習生制度や入国管理局の状況のことを思い浮かべながら観劇しました。
    誰でも、あるレッテルを貼られれば、虐殺される対象にされてしまう。そして虐殺する側にもなりうるのだ。

    ネタバレBOX

    演出意図が理解できなかったのは「大地震」を「だいじしん」と読ませたトコロだ。観客に違和感をいだかせるためなのか?私にはこたえが見つからなかった。

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