13番地のパブロ・ピカソ 公演情報 13番地のパブロ・ピカソ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-7件 / 7件中
  • 面白かったです。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/05/10 (木) 19:00

    価格2,800円

    ピカソの評伝的なものでなく、画商やピカソをめぐる人々の群像劇的なところに漠然とナイロン100℃の「ノーアート・ノーライフ」を想起。端々に戦争の傷痕が見え隠れするのに井上ひさし作品に通ずる気も。
    また、何度も結婚をしたという以外は漠然とした「巨匠」イメージしかなかったピカソ像が新たになり、こりゃあwikipediaで調べにゃあ、と。
    あと、翻訳劇調の台詞が特徴的で序盤の口論場面など吹替えの外国映画の懐かしさがあった。(笑)

    画廊を表現した装置、掛けられている絵画はすべて横長だったが、下手から2枚目(とあともう1枚?)は縦構図ではなかろうか?いや、あくまで私見ですが。(笑)
    ちなみに下手から2枚目のものは右下に3本の横線があるが、時計回りに90度回すと水辺で金色の朝日か夕日を見ている3人の人物に見える気がした。(記憶だけで書いているので位置などは違うかも?)

    ネタバレBOX

    終盤、夫の生還を7年間待ち続けた妻に届く戦死の通知は戦争の悲劇を端的に表しているし、戦争で敵国であったドイツの人を毛嫌いするフランス人というのにも地続きの隣国と敵対する恐ろしさ/哀しさを感じ、そんなところに井上ひさし作品と通ずるものがあると思ったのだった。
  • 満足度★★★★

    役者さん皆さん熱演でした。女好きでわけのわからない絵をかいてそんな風にしかピカソのことを理解していなかった私でしたが,この芝居を観て少しピカソのことが好きになりそうです。良い2時間を過ごしました。

  • 満足度★★★★

    史実には忠実に、それぞれの芸術家の個性や信念を描いていたと思います。成功のために何を妥協するか、我を通すことができるのは限られた人だけだと改めて思える、ある意味で夢のない残酷さはあったけれど、納得できる作品でした。
    時間軸が2つあり、過去と現在の絡みは見事でしたが、それぞれの時間軸ごとの時間の進め方には疑問がありました。

    ネタバレBOX

    アランの全盛期、ピカソの老いた時間軸ではマリーがずっと妊娠していたため、アランがピカソに掛け合っていた時間も、ピーターが諦めて渡米に至るまでの葛藤の時間もとても短かったのかな?と思うと、アランやピーターの信念が薄く、見えにくくなってしまう気がしました。こどもが生まれて自分本位の考え方が変わるかもしれないというアランへの期待感は素敵だと思いましたが、その辺の時間の進みかたに影響しそうな妊娠というイベントは考えものかなと思いました。
    道化のアルルカンがとても道化には見えず、ピカソの本質の体現のためにあえて理性的な存在だったのか、ピカソと対話している場面ではとてもピカソが憧れる像には思えなくて、作品に溶け込めていない印象を受けました。
  • 満足度★★★★

     13番地は、無論、フォービズム/キュビズムの牙城として有名になった洗濯船(Le Bateau-Lavoir)の番地である。(追記2018.5.13 01:06 )

    ネタバレBOX

    時は1907年、ピカソのパリ時代という訳だ。酒と女と麻薬に盛り上がっていた時代でもある。未だ芸術家としては殆ど無名の彼ら若手芸術家が、自由と本来の芸術を求めて夢と現の間を彷徨う丁度アルルカンのように、漂っていた時代である。今作は、この時代と第2次大戦終了7年後を織り交ぜながら描いている。そして舞台の主役はピカソではない。彼に関わろうとした若手画商である。
     面白いのは、芸術には本来値段なんかない、という当たり前の事実と、気に入れば例え身代を擲ってでも、という程惚れ込む人もまた居るということである。絵画ではなく、焼き物であるが、古薩摩の茶碗に馬喰碗と言われる名器があって、これは、さる御大尽が、身代を擲って贖い馬喰にまで身をおとしたと伝えられる器。実際、頗る魅力的な器である。
     ところで、今作、光っているのは、ピカソの科白だ。このようなことをピカソが本当に言ったという資料が残っているのか、創作かは分からないが「女の涙が俺の絵具の色になる」だの「金持ちになっても貧乏人の生活がしたい」などは、可也デモーニッシュな雰囲気を漂わせる科白であり、仮に史実であるなら、ピカソが戦っていたものが何であるのか? を示唆しているのではないか? と考えると頗る面白い。
    また、ピカソを世界的な画家として売り出すに最大の功績のあった画商とピカソの契約に関して、その成立の時の握手が左手で為されていることも極めて意味深長である。
     
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/05/10 (木)

    10日ソワレ(2時間)を拝見。

    ネタバレBOX

    パリでの「バラ色の時代」、南仏での晩年、と第二次世界大戦を挟んだ2つの時代における、天衣無縫な「パブロ・ピカソ」という巨大な怪物に振り回される(ピカソ自身をも含めた)人々を描いた群像劇。

    新宿公社さんの前公演、硬派な『ざらば』から一転、肩のリキミが取れたような演出や人物描写による親しみやすいテイストの本作品には、共感を持たれる観客も多かっただろうなと。

    個人的には、それまで明るく・強気一辺倒で・あるいは気丈に振舞っていた登場人物達がふと見せる、人間的な弱さに惹かれた。
    ピカソ(演・青野竜平さん)や1907年のヒト達もだが、戦争の傷跡が随所に垣間見える1952年の人々には、より一層の共感を抱くことに。とりわけ、夫不在の画廊を守っていたサラ(演・石田迪子さん)が、戦後7年目に夫の戦死通知を受け取った場面では、不意に涙腺に来てしまい…(汗)。
    あと、アルルカン(演・工藤彩加さん)。着想もだが、狂言回し的に過度に露出させずに、要所要所で登場させた脚本の巧みさには感心させられた。

    役者陣。
    多少の強弱はあれど、どの登場人物も割と均等に描かれていた本作において、それでもやはり凡人のワタシがイチバン心惹かれたのは、アラン&マリーの若夫婦役を演じられた、吉澤尚吾さんと青木沙織さんかなぁ。
    あと、素人目だが、本作のように、役者陣に目立った穴のない・脇役に至るまでしっかりとした演技をされる方達で固められた役者陣には、ハラハラせずに安心して観ていられるな、と雑感。

    最後に、その好演だった役者さん達を配役と共に記しておく。

    パブロ・ピカソ…青野竜平さん(☜熱量のある演技!)

    【1907年】
    ジョルジュ・ブラック(ピカソと同時代のフランスの画家)…谷恭輔さん
    アンドレ・ドラン(フランスの画家。後にナチスの協力者とみなされ、戦後、不遇な晩年を送る)…松浦康太さん
    マックス・ジャコブ(フランスの詩人。ユダヤ人故に後にナチスの収容所に遅れられ、そこで死去)…久井正樹さん
    フェルナンド・オリヴィエ(「バラ色の時代」におけるピカソの恋人)…蓮見のりこさん
    アリス・ジェリ(アンドレ・ドランの恋人)…土佐まりなさん
    ベルト・ヴィイユ(無名時代のピカソを支えた画商)…松永直子さん
    ダニエル・アンリ・カーンワイラー(当代随一の画商)…尾𥔎宇内さん
    アルルカン(ピカソの作品のモチーフとなった、16世紀代の仮面劇における道化役。本作品においては、ピカソの内面を象徴する「分身」)…工藤彩加さん

    【1952年】
    アラン・デュポン(戦争でドイツ兵に撃たれて利き腕が使えなくなった元・画家。今は画商)…吉澤尚吾さん
    マリー・ルペーズ(アランの妻。おおらかな性格)…青木沙織さん
    ピーター・ルーフォン(アランの戦友。山っ気たっぷりな画商)…浦川拓海さん
    フレデリック・カウフマン(ユダヤ系ドイツ人の生真面目な画商)…山本周平さん
    サラ・ベルモンド(不在の夫に代わって画商を切り盛りする女性。アランとは戦前からの知り合い)…石田迪子(いしだ・みちこ)さん
    ジャクリーヌ・ロック(ピカソの最後の妻)…もなみのりこさん
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/05/09 (水) 17:00

    座席1階2列

    価格3,300円

    ピカソが生きた2つの時代を彼の周りがどんな影響を受けたのか。その人々の距離感はこれまでの作品と比べると実感しやすいものであり、新宿公社の幅を広げた作品になると思います。

    好きなシーンはピカソがお気に入りの画廊で放った「例え金持ちになっても・・・」の前後。彼が唯一「弱さ」を人に指摘されたところに人間味を感じました。

    やり手の画商との会話も良かったですね。
    Face to Face。全体を通して所々これが見所だったと思います。

    残念なのは時代の境目はもっとクッキリしたほうがよかったと思います。

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