2月文楽公演 公演情報 2月文楽公演」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/02/23 (金)

    女殺油地獄」

    徳庵堤の段、河内屋内の段、豊島屋油店の段、同 逮夜の段



    有名なお話なのであらすじ省略ですが、ここまで人間の弱さ、業の深さを描いた近松門左衛門は天才です。

    歌舞伎は観ないので、人間が演じるとどうなのかはわからないのですが、人形たちが演じる凄惨な場面は本当にゾッとします。

    血しぶきが飛ぶわけでもないのに、人形、義太夫、三味線が一体となって、そこに取り込まれていくようでした。



    玉男さんの与兵衛は、荒々しく、残酷な男でした。

    自分さえ良ければ、人を踏みにじってもいい、殺してもいいと言う身勝手さを強く感じ、憎憎しかったです。今回は人間の弱さよりも残酷さが怖かったです。

    和生さんのお吉の善良さが、この男の非道な振る舞いをより残酷に感じさせました。



    今回は最後の逮捕されるところまで観れたので、心の中で一段落つけて劇場を後にできました。

    やっぱりここまで観ないと、落ち着きません。



    迫力満点の舞台を、ありがとうございました。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/02/16 (金)

    第一部「心中宵庚申」

    上田村の段、八百屋の段、道行思ひの短夜



    近松門左衛門の作で、夫婦心中の物語です。

    八百屋半兵衛は元武士で、今は八百屋伊右衛門の養子となった。嫁のお千代とは仲むつまじく、お腹に赤ん坊がいる。しかし、養母はお千代を憎み、いびり、彼の留守中にお千代を離縁をしてしまう。

    なさぬ仲の義母に逆らうことも出来ず、愛し合う二人は死を選んでしまうのです。



    お千代の実家の上田村の段は、大好きなコンビの文字久太夫と藤蔵さんでした。ホント、良いです!!

    文字久太夫の艶のある伸びのある声に藤蔵さんの深く響く三味線の音が、相性抜群だと思います。

    この段では、お千代の父親の娘を思う気持が切ないです。

    母親ではなく、父親と言うのが、なんだか切なさを増しました。

    父親を遣ったのが、玉也さんです。玉也さんも大好きな人形遣いさんで、情が深く、動きが細やかです。



    八百屋の段では、千歳太夫と富助さんが憎たらしい姑とのやり取りを聴かせてくれました。

    まあ憎たらしい姑でしたね。



    第二部では、8代目竹本綱太夫の50回忌追善と6代目竹本織太夫襲名披露の口上がありました。



    竹本綱太夫の息子さんであり、織太夫の師匠の竹本咲太夫の口上は、亡き父を思う言葉、大事に育てた弟子へのはなむけの言葉は芸の厳しさの中に温かさがあって、とても素敵でした。



    この後の摂州合邦辻の後に織太夫といつもは咲太夫と組む燕三が組み、素晴らしい義太夫と三味線を聞かせて頂きました。

    渾身の舞台でした。



    勘十郎さんが、一部と二部と出ずっぱりでした。

    もうすごいとしか言いようが無いです。



    感動をありがとうございました

  • 満足度★★★★

    実は摂州合邦辻よりも花競四季寿がお目当てだったのですが、やはり摂州合邦辻は力入ってましたね!
    いや~複雑な人間関係もあってむつかしいのですが。

  • 満足度★★★★★

    女ころし油地獄は、とても魅力的な場面が多い。楽しめました。

    ネタバレBOX

    文楽を国立劇場で観た。近松門左衛門は,『女殺油地獄』というひどくショッキングな作品を残している。金銭を強奪するために,お吉との油まみれの殺害現場は,人形劇の方が少し落ち着いて見られるだろう。そのために,歌舞伎でなく,人形浄瑠璃でヒットしたのだろうか。今回のその情景は,確かに見事だったと思う。

    『女殺油地獄』のはじまりでおもしろいのは,泥だらけになった男をお吉が親切心で,家に入れる。女が一人になった家で,男が裸同然になっているわけで,たまたま帰って来た亭主が子どもから,かかさまが男の人を連れ込んでいると告げられる。言われてみれば,確かにお吉にもどこかスキがある。後日そのことが悲劇につながる。

    お吉は,どうして男をもっと警戒しなかったのだろうか。男は俺と不義をしてくれ,俺が相手をしてやるから,家の金を残らず出せとすごむのだ。もっと潔く金でもなんでも渡せば命は助かったかもしれない。そもそも男の方は,事件を表ざたにしたくなかったに過ぎないのだから。なにも可愛い子どもたちを残して惨殺されることもなかったのだ。

    作品の最後は非常におもしろい。どのように隠蔽されたウソもなにかのきっかけで暴露される。そのことが私はこの作品の魅力だと思う。今回の演劇では,ネズミによって天井から落ちて来た血だらけの証文にだけ男は追いつめられたわけではなかったようだ。その手のウソつき野郎はいつも土壇場まで往生際が悪いのだ。

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