男女逆転版・痴人の愛 公演情報 男女逆転版・痴人の愛」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
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  • 満足度★★★★

    谷崎潤一郎の『痴人の愛』をベースとして、登場人物の男女を入れ替えた作品。
    最初に思ったのは、「男女逆転版」とわざわざ入れる必要はなかったのではないか、ということ。
    劇場に足を運び、「え! 逆なんだ!」のほうが面白くなったと思う。

    (ネタバレBOXにも少し書いています)

    ネタバレBOX

    谷崎潤一郎の『痴人の愛』は、男が少女を自分の妻にしようと育てようとするが、意のままにならず、彼女に振り回されるてしまう、というストーリーだ。
    それを40代の女性が、まるで小鳥を飼うように、10代の少年を育てるというストーリーに置き換えたことで、新たな物語が生まれた。

    インモラル度がアップしたし(当社比・笑)、主人公の少年の若さに対するねたみのような憧憬から生まれる哀しさが出てきた。
    さらに谷崎潤一郎版『痴人の愛』にはないラストへ、一気にヒートアップしていく。
    もやっとした感じで、「それでも生活は続いていく」にはならないラストだ。

    ラストはドラマチックになりすぎた感はあるが、ストーリー展開と、主人公や登場人物たちの気持ちの高ぶりからは、これしかないと思わせた。

    主人公の安藤玉恵さんは、脚本で独白が多すぎることで、「情念」を醸成するには気持ちの継続時間が足りなかったようで、もったいないと思った。
    マスターなど数役をつとめた山岸門人さんが、まるで別人のような切り替わりで、それぞれの登場人物を見事に描いた。
  • 満足度★★★★

    上映会にて「お母さんが一緒」を楽しく鑑賞(私には「男たらし」に肩を並べる面白さ)。翌日「痴人の愛」観劇。パンフの挨拶に、ペヤンヌと安藤両名の間に激しく演出面の意見の相違があったと読める文言がある。若いつばめを囲い、養護者時々恋人(?)という、一見優位とみえる女が、結局は恋い慕う側の弱みで「いかないで‼」としがみつく事になるラスト、なりふり構わぬ女の執着は男の劣情を刺激したか、互いに縺れ合い(漸くにして?)結ばれる。そして騎乗位になった女が首を絞めて男が果てると、死者の上には子種を得た女の満面の無気味な笑みが・・ナレーションで進む文学調な舞台だが、基本線は隠微でどろどろとした人間の欲望の行方をたどって行く「暴露モノ」で、ブス会らしいダークな素材だ。
    だが安藤玉恵の演技はペヤンヌのいつもの(三浦大輔にも通じる)ディテイルをつく演技よりは、軽喜劇に寄ってサービス精神旺盛さを発揮していた。行動線は明示されており、これ以上中年女の爛れようを役の細部にまで反映させるのでなく、その行為や様子のおかしさを自虐的にカリカチュアする演技を安藤は選択した。このへんが「対立」のあった所ではないかと、勝手に想像しているが、結果的には安藤の伸びやかな演技が全体を按配してまとまった舞台になっていたのは確か。同じポツドール出身の両名でも安藤はその匂いをさせない役者で、そんな印象に合致する舞台だった。とは言えやはりブス会の世界は演劇界の独自の領域を占めている。

  • 満足度★★★★★

    ・・どうなんだろう?自分と同じ男性の反応は。

    自分は凄く良く分かった。

    自分の結論はずっと昔から変わっていない。女の人に施してもらうくらいなら、ボロ服を着て飢え死にした方がマシ。

    そんな当たり前のことなのに分からない若い男性が大勢いる。自分にはそれがフシギでならない。この芝居は女性目線なのだけれど、自分はホモでもなんでもない普通の男なので男目線で内面観察した。

    これがイケメンでもなく、むしろ醜い若い男性だったらうまくいったかもしれないのに。

    ネタバレBOX

    若い男は一見愚かだが、女性の下心を完全に見抜いている。
    女性の若い男に対する援助が賤しいものか、そうでないかは完全に識別可能だ。
    自分が居なくなってもやっていけることを考えているかどうか。

    それは最終盤で完全に露呈する。

    女性は、若い男性が自分無しで平気でやっていけることに我慢できない。
    目の前の美しい遺伝子が自分と絡むことなく完全に運命の輪から抜け出すことを感じて発狂しだす。

    考えてみればそれは最初からそうだったのだ。

    若い男は最初からそれを完全に見抜いていた。

    何で見抜いていたのかというと、それは目線以外の何物でもない。

    これは最初からそういう芝居なのだ。

    台詞というよりは目線の芝居。

    正直言うと、男性がこうした目線を若い時に感じて居心地悪さを多少なりとも感じたことなしにこの芝居を女性のように体感するのは不可能なのではないかと感じなくもない。

    女性は若い男が自分の不在で立ち行かなくなり泣いて許しを請う姿を渇望している。
    が、現実は必ずしもそうはならない。

    そうはならない男だから、庇護する気になったのだ。

    ・・考えてみれば、この若い男は最初から最期まで野良猫だったのだ。

    美しさに魅了され、毛並みを整え、ご飯を貰っていても。

    なぜ、顔だけで野良猫を拾うのか?ブッサイクで頭悪い野良猫を飼えばいいだけなのに。

    まぁ、自分が野良猫だったら速攻ダッシュで逃げ出してボロボロのままバラ園の近くででも飢え死にした方が良いな・・(苦笑
  • 満足度★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    ブス会「男女逆転版・痴人の愛」を観劇。

    女性劇作家が描く、女性の凡ゆる秘部を描く劇団。

    40歳の独身女性の私が、飲み屋で知り合ったナオミという、年端もいかない少年と共に生活をし始める。
    身の回りの世話から、将来の道筋まで描こうとするが、成長と共に彼の自我が現れ始め、理想像が崩れかけていく。
    そして痴話喧嘩の果てに、彼を諦める代わりに、血の繋がるナオミを作ろうとするのである……..。

    今作は、女性が男性を飼育するという過程が一番の興奮材料で、そこに何かを見出したいと期待して、観に行くのが本音であろう。
    そしてそこは、男性が経験している女性像を思い出せてはくれるが、そこでげんなりするか?何かを発見するか?は男性自身の己の性歴に大きく影響しそうだ。
    ただそんな状態で観ている男性をよそに、女性はあずかり知らぬという状態になり、男と女の視点を明らかに二分させてしまうのが、ブス会の特徴であり、罠にはまってしまう理由でもある。
    そして女性の武器を使って、ナオミを征服してしまう姿を見せつけられた日には、「また次作も見に行こうぉ!」をナオミ同様、種を解き放った状態になってしまうのである。
  • 満足度★★★★

    チェロの生演奏が迫力ありました。
    私の印象では、芝居がちょっとそれに負けていたかも。

  • 満足度★★★

    ■約100分■
    ナレーションベースの劇は苦手。ナレーションに戻るたびにお芝居の流れが断たれて、ドライブ感が削がれてしまう。
    元が小説だからナレーションが軸となるのは仕方がない面もあるが、出演者を増やすなどして人物間のやり取りだけで話を進め、ナレを排除できなかったものだろうか?

    ネタバレBOX

    男女逆転版ならではの結末は見事でした。
  • 満足度★★★★

    100分。

    ネタバレBOX

    (後々わかることだけど)不倫の末、結局赤ちゃんを身ごもることもなく寂しい人生を歩むこととなった私(安藤玉恵)は、ある日バーに迷い込んできた15歳くらいのナオミ(福本雄樹)を家に招き、保護者であり鑑賞者のようにナオミを育てだす。長ずるにつれ、そのワガママ加減は増し、金使いも荒くなり、ほかの女や男とも関係しだすナオミに、私はついに出てけと言い放つ。荷物をとりに戻ったナオミの裸を見てここにいてと縋り付く私だったが、ナオミは「オバサンが色気づくな」と突き放し、私はナオミを絞殺すると同時に性交し、ナオミを腹に宿す…。

    生チェロ演奏付きの三人芝居。いろんな役で登場する山岸門人がいい仕事してた。
    怠惰でクズい美青年を愛でると同時に親的な愛情でいつくしむという私の葛藤を安藤が好演。ラストの性交は、もっと情感あふれる感じだとなお良いけど。
    ブス会ユーモアもありつつ、シンプルで社のような舞台で行われた、一種異様な光景を堪能できた。
  • 満足度★★★★

    女は強し

    ネタバレBOX

    若い男に入れ込んだ40女の話。
    男の少年から大人への成長や、女の没入度合いの変化によって支配関係が逆転するのかと思っていましたが、支配関係の逆転についてはさほど感じられませんでした。
    生々しさに欠けていたからかもしれません。
    若い女との女遊びをする男、自分が女として全く相手にされていない現実を知り、子種を得て男を殺し、理想の男を一から育て直そうとする姿に女性一般の強みを感じました。女は強し、これもまたもう一つの『まほろば』でした。
  • 満足度★★★★

    原作があるので一味違ったブス会。安藤玉恵が可愛らしい。その演技に見とれた。

  • 約1時間40分弱。吹き出し笑いをしながら楽しんだ。妊娠、出産、子育て、その年齢的リミットという、現代女性にかけられた呪いの重さ。ナオミを入れる鳥籠には作った自分も入っている。すなわち社会であり、脳内でもあるのだろうと思う。

    ネタバレBOX

    学習院、慶應、グッチなどの固有名詞から色んな想像をするけど、今の私の感覚で合っているのかしら。
  • 上映会。
    「お母さんが一緒」120分。
    「女のみち2012」100分。

    ネタバレBOX

    お母さんが一緒は初見。
    ネガティブでストレスフルな母を祝おうと温泉旅行に一緒にきた三姉妹と三女の彼氏の話。このイライラがぶつかりあうパワーが、とても面白い。家族という厄介な関係をうらやましくはないけど魅力的に描いてて。
    ラスト、次女がパワースポットで汲んできた水を母が飲んだらポジティブになったという、神的な印象で終幕。ATでも言ってたとおり、ラスト彼氏の上半身裸に光が差し込むサマは、神的なふうにも見える。ちなみに、次女が赤ちゃんの頃から人気があったと嫉妬する長女に対し次女が放った「赤ちゃんはみんな人気者でしょ」はとてもウケた。

    女のみち。舞台もみたけど、映像でも楽しめた。シリアスでもあるしがっつりコメディだし。ATの舞台裏話も面白かった。潮吹きの小道具であるウィダーインゼリーを芸劇の清掃員が捨てちゃったとか。
    お母さんが一緒もそうだけど、良い方向に向かうんじゃないかと思わせるラストが好き。それでいてしっかり締まってるし。

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