時代絵巻AsH 其ノ拾壱『朱天〜しゅてん〜』 公演情報 時代絵巻AsH 其ノ拾壱『朱天〜しゅてん〜』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★

    物語というよりは寓意あるメッセージ性の強い作品。この劇団の特長である殺陣は観応えがあるが、そのシーンが少ないようで残念だった。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    セットは平安時代の貴族または武家屋敷のような造作。
    具体的な史実は解り難いだけに、物語に描かれる内容如何が公演全体の方向性を決める。それゆえ作・演出の灰衣堂愛彩女史は、意識して寓話的な描きにしているのか、結果的にそう観えるようになったのか判然としないが、鬼であっても人であっても”己の存在する意味”を問うているように思う。

    梗概…棲家を追われた者たちが切り拓いた「隠人(おに)」の国。都人は彼らを人ならざる者_鬼と呼んでいた。平安時代は関東以北を蝦夷(えみし)と呼んでいたようだが、イメージ的には都(京)以外は辺境の地として異端視・異族視した呼称をし、差別的な扱い。また公演では鬼=身体障碍者を指すようで、差別と蔑みの対象として描いている。主人公・”鬼”王丸(黒崎翔晴サン)は平将門の子孫だが、目が不自由という設定である。一方”人”として描く清和源氏の流れをくむ源頼光(村田祐輔サン)は鬼王丸と友情を育んでいたが、朝廷の命により鬼王丸とその仲間の蝦夷を討伐しなければならず苦悩する。
    2人の望まぬ相対する立場と信念は、そのまま現実(侵略)と理想(安寧)の対決を投影している。この思いは通じ合うことなく物語は悲劇に向かう。

    人の欲とは…富と権力を握っていても、更なる欲望が生まれる。その根底にはいつも没落という疑心と慄きがある。自分の本当の姿を見失っている人、富や権力の中身が人の価値を決める訳ではないが…。それが大江山で採掘した鉄(鉱山)で富を蓄積し、それを奪うための討伐とも描く。重層的な提起は物語性よりも印象深くなる。不寛容が広がる世界に生きる現代社会への警鐘とも思える。同時に朝廷が蝦夷を討伐するシーンは、世界を覆う排他主義を想起させる。

    公演は舞台美術が素晴らしい。セットは殺陣を意識したスペースの確保、それも観客に十分楽しんでもらうための工夫として、客席寄に設けることで身近に迫力を体感できる。照明はハイ・コントラストのモノクロ感、殺陣(鬼気迫る剣筋)はその激しさとストイックな要素が鬩ぎ合い、全体演出が印象と緊張感を倍加させる。ラストはいつもながら余韻に浸れる見事なもの。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    皆さんおっしゃる通り、灰衣堂ワールド全開の作品だったと思います。客演さんにもずいぶん助けられていたように感じます。出演者の降板で変わってしまった部分をいつか再演という形で拝見できればと思います。ちょっとばかり殺陣に間合いとずれがあり過ぎるような気がしないでもなかったけど、それを上回る迫力だったので☆五つで。

  • きっと前回公演の平将門を描いた芝居を見ていたら、もっと楽しめたのだろうなあ。
    それを思うと「黄昏」(でしたよね?)を見逃したのが悔やまれたりもします。

  • 満足度★★★★★

    作品・キャスト供にいつ観ても満足! 力を持つ人間ほど自分に従わない者に鬼になると思いました。

  • 満足度★★★★★

    今作が初めてでしたが、主催の灰衣堂愛彩さんの世界感がしっかり感じられました。セットもよし、キャストもよし、演技もよし、音楽もよし、照明もよし、当日パンフもよし、客入れなどの運営もよし…といろいろなところまで気配りが感じられる素晴らしい舞台でした。
    なぜ人は戦うのか、人を差別するのか、一番怖いものは何か、いろんなことを問いかけている、とても深い内容でした。難しい時代設定でしたが、すんなりと入り込めて、最後は感情移入して見入っていました。男性だけの舞台でしたが、とても心に残る舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/12/16 (土) 14:00

    見応えがあり、ストーリー、演技共に、とても良かったです。その時代を生きる人達の想いが伝わってきて涙腺が緩みました。アクション、殺陣も見応えがあり迫力があり、素晴らしかったです。主役を演じた黒崎さんの殺陣は、キレがあり綺麗でした。大満足の舞台でした。

  • 満足度★★★★

     AsHの作品は、時代考証や伝説を背景として脚本が書かれて居る為、そのような背景が無い場合には、作劇の常道を犠牲にしなければならない場合が出てくる。(追記後送)

    ネタバレBOX

    作家も悩む所だろうが、今作では、この点が作劇上の弱点となった。
    将門の遺児、鬼道丸が足柄山で仲間を守る為に討死した後、その子は、蝦夷の庇護の下、大枝山に逃れた。名を鬼王丸と言う。鬼王丸は、京の都に度々下り、源 満仲の嫡男、頼光と友の契りを交す。
    一方、朝廷は藤原北家が勢力を広げ、摂関政治で頂点に立ったのは兼家。将門の乱以降、残党と遺児その血脈、そして彼らを匿う蝦夷を絶とうと機を伺っていた。その目的完遂の為、何の罪咎も無い彼らを、都の腐敗しきった政治の目隠しとして利用し、人間ならざる鬼として敵視、その上自分達の陰謀や欲を実現した際に罪を被せる為、普段から流言飛語を用いて彼らを悪役に仕立て上げ民衆の目をそらし続けていた。
    こんな貴族から命令を受け、従わざるを得なかった武士の統領達も、当然のこと乍ら、この事実に気付き心を痛めていたのだが、貴族の政治を覆すだけの力を未だ持ち合わせて居なかった彼らには、取り敢えず、藤原北家に従う他の道は選べなかった。
    ところで、命令を下し総ての権力を手に入れ天皇の外戚として実権を恣にする兼家が、権力者の孤独について語ったり、足柄山で鬼道丸と蝦夷の長を討った満仲が、自らの子と同年代の子供を哀れに思い、守り役の蝦夷の民共々落ち延びさせたり、その子頼光が、鬼王丸の友となりながら、また友情と武士の統領としての義に引き裂かれながら鬼王丸・蝦夷討伐軍の統領として出陣、役目を果たすに至る経緯が敵味方の敵愾心に水を差し、ドラマツルギーの対立を弱めてしまう要素を克明に描いたことが芝居を弱くしてしまった。
  • 満足度★★★

    過去の公演の高評価に期待しすぎちゃったのか、10分前から始まる寸劇の今イチ感、前説から本編までの間延び感等で、当初の期待がかなり萎んだ状態で観ることに。

    お話自体はかなり作り込んでいるし、殺陣などもなかなか見応えあり。変な期待などせずに見始めたなら充分楽しめたと思うが、前半ノレなかったのは主役陣の色気不足か。

  • 満足度★★★★

    前半芝居に入っていけなかったのですがだんだんと面白さが増してきます。後半面白さが加速し満足感を心に劇場を後にしました。立ち回りも圧巻で見ごたえありでした。素敵なパンフレットもいただき何度も読み返しています。

  • 満足度★★★★★

    今作も灰衣堂愛彩さんの,しっかりした世界が作られていました。素晴らしい芝居でした。それにしても,この劇団,いつも思うことだが,気配りが行き届いているんだなぁ。全て灰衣堂さんの指導の下なんでしょう。感心しています。

  • 満足度★★★★

    前作『黄昏〜たそがれ〜』の延長線上にある本作。
    感動的な物語でしたが、『黄昏』に比べると“物語への求心力”が弱いと感じました。
    物語に於ける重要なポジションを担う役者さんの降板により、脚本の改定を行ったということですので、“求心力の弱さ”は、その辺りに起因しているのかなと・・・。

  • 満足度★★★★★

    正統派な時代劇をあまり観た事のない自分でも、じっくり腰を据えて楽しめました。

    あまりにも理不尽な「鬼」と呼ばれし者との決戦。
    そこに至るまでに描かれる歴史ドラマが、来るべきクライマックスをよりドラマチックな仕上がりに導いていました。

    若手中心という事も関係してか、本格時代劇でありながら思った以上に客席には若い人もおり、これだけ基礎がしっかりしていれば息の長い劇団として、伸びしろもあるだけに、ファン数を増やし続けていくことでしょう。

    それにしてもこれだけずっしりくる公演の場合、アンケートタイムを頂けると、書くふりをして(いや、ちゃんと書きますが)余韻に浸れて助かるのですが。
    感想アンケートはありませんでしたが、有料レベルの立派な当日パンフを頂けました。つくづくありがたい。

  • 満足度★★★★★

    初めての劇団さんでしたが、なかなか本格的な舞台でした。平安の時代劇、どんな世界観なのかと楽しみにしてましたがストーリーが面白くてどんどん引き込まれて行きました。まるで大河ドラマをワンクール見たような大作でしたね!

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