刻印 公演情報 刻印」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    鑑賞日2017/10/21 (土) 14:00

    座席1階1列

    劇団活劇工房『刻印』明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ

    いいですねぇ。こういうテイストの作品好きです。
    ミステリアスで先の読めない展開そして驚きの真相。オカルトチックな世界観も大変素晴らしかったです。

    学生演劇を見ていると掛け合いに違和感を覚えることが多いのだけど
    本作はとても自然で分かりやすく、頭に入ってきやすかったです。
    特に冒頭のシーンから民宿に着いてまでの流れが非常に良かった。

    ネタバレBOX

    印鑑が母親の骨だったって真相を段階的に分かるようにしていく情報の出し方がすごく上手い!
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/10/22 (日) 18:00

    ドタバタ喜劇の多い劇団がちょっと怖い系のミステリーに挑戦。ステージセットや効果音の使い方も進化。雑誌記者ふたりにもっと怖い思いをさせちゃえばよかったのに〜とも思いました。あの村、さらに黒歴史が続きそうですね。

  • 満足度★★★★

     過疎に悩む山奥の小集落を舞台にしたサスペンス物との形式を採っているが、ことほど左様に単純な物語ではない。(花4つ☆)

    ネタバレBOX

    何故なら因循姑息で旧弊な社会の掟、習わしに対する破壊行為が、サスペンスに連なる層の問題だとしたら、少なくとももう一つの層が、劇中から汲み取れるからである。そのもう一つの層とは、エディプスコンプレックスである。サスペンス層は犯人の認知の過程を通して思惟の相に転化し、極端な行動に走らせたのであるが、この行為がラディカルであることに、今作第1部の肝が在ると考えられる。
     更なる興趣は、今作のラディカリズムが何処から生じているかに在る。評者の考える所に拠ればそれは、この「国」のパースペクティブの欠如から、ということになる。即ち、あらゆる隠蔽、詭弁や嘘、そして欺瞞にも拘わらず自らの頭を用いて考え、自らの眼を用いて観察できる個々人にとって、未来等どこにも無いという露骨な絶望があるのみだからである。
    それが、生産性の全くないことが明らかであるような、今作で描かれているような行為に走らせたのではないか? そのことを突き付けるような視点を持った極めてラディカルな作品とみた。
     受付や、会場内での案内を担当してくれたスタッフの対応も実に良い。驚いたのは、キャスティング等を紹介するオープニングの映像である。このままでプロと言っても過言ではないレベルの高さをみせている。今後にも期待できるポテンシャルを持った劇団である。更なる飛躍を期待する。

このページのQRコードです。

拡大