瓦礫と勲章 公演情報 瓦礫と勲章」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    生きる。という事
    今回の芝居は完璧に好き嫌いがはっきり分かれると思う。

    なぜって、この物語は全体的に暗い!(--;)
    だけど、不器用ながらも一所懸命生きた人達の物語です。。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    彼らはゴミの山を住処としている。。
    一人は「こいつらポンコツを治してやらんと・・いや、治りはしないんだ。完全にはな。だけど、どうにか治してやらんと・・・。」と、ひたすら修理をし続ける。。

    一人は新聞を読み続け、JR西日本福知山線脱線事故の情景を考える。。

    一人は自らを少年Aと名乗り、新聞を読み続ける男にひたすら謝り続ける。。
    少年Aは、いじめの多い学校や社会への不満、両親の浮気などで心を痛め、傷つき、ムカつき、この新聞男が住んでいる山を壊して、どうやら・・・新聞男を殺してしまったようだ。

    この3人は既にこの世のものではない。

    要は霊となって彷徨い、このゴミ山に住み着いてる設定だ。

    そこへ痴呆の小暮と介護師の安藤が訪れる。。
    小暮は彼らの住処・ゴミの山にちょこちょこ訪れているうちに、寡黙で誰とも関わらず生きてきた3人の男たちは、お互いに係わり合い話すようになっていく。
    小暮によって、みんなが打ち解けていくようになったのだ。

    その小暮を我慢強く、見守る責任感の強い安藤。

    この二人もこの世の者ではない。


    この世のものでない5人が不思議な空間を演じる。。
    どの人たちも、どこか壊れてて、もっともらしい設定を演じる役者。
    ここの役者さんたちの演技が本当に素晴らしいです。。

    ゴミの山に住み着く浮浪者の人たる人・・・。
    本物のように見える(^^;)


    そこへ、かつての同僚、看護士のめぐみとさとみが関わってくるのだが、この二人は生きてるので、先の五人が見えない。。
    見えないが、物語は同時に進みながらリンクしていきます。

    めぐみもさとみも、安藤の死が自分の責任だと思い込み苦しんでいます。
    その苦しみから逃れられずに、もがきます。。


    安藤が登場した時になぜ裸足だったか?
    赤い靴の意味は?
    など、終盤で物語りは繋がり、私たち観客を納得させクライマックスとなります。


    「生きる」という原点を見つめた作品です。
    ポンコツをひたすら修理する一人。

    ポンコツとは人間なのだ。
    誰一人としてこの世に完全な形で生まれてきてないニンゲンだが、それでも何かと戦いながら、時には壊れながら生きていく人間の本質を見つめ、「それでも君たち、生きるんだよ。」という応援歌なのだ。。


    物語のそこにはそんな希望が見える作品です。。


    ワタクシは好きな作品。
    好き嫌いは分かれると思うけれど、観て何かを感じ取れます。
    初心者むきではないけれど、お勧めです。。
  • 満足度★★★

    いい味出てました。
    純真さがとてもよかった文江さんとは対照的に介護士さん達のセリフ回しがあまりにも力が入りすぎて、状況に合わない感じ。新聞読んでた住人はとてもスムーズでグッドをでした。少年Aも力み過ぎ。感情の表現方法をもう少し勉強して。

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