褒め殺し(アフタートークが追加されました!) 公演情報 褒め殺し(アフタートークが追加されました!)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★

    一言でいうならば、シュールですね。
    考えることが苦手な自分にとって、この作品はシュールに感じました。
    旗揚げ第一弾ということで、固定のお客様もなく、劇団の味をこれから知ってもらうべくの第1回公演だと思っていましたし、黒川氏の脚本にも結構期待して拝見させて頂いたのですが…題材的にもあまり自分の好みの舞台ではなかったようです。



    以下、ネタバレにて記述。。。

    ネタバレBOX

    劇場へ入った際、女性役4人が手芸をしながら話をしているという設定というのは、面白かったです。
    すでに役に入っており、女性独特(?)なたわいも無い話をしながら手芸をするのは、見ていてみかけは男性なのに女性のようだと私は感じてしまいました。

    ただ…お芝居が始まって、《最初の設定は婦女会(?名称が思い出せませんが)が【テス】というお芝居をしているという戯曲の中の戯曲という設定だったのですが》 お芝居が始まる前の4人の手芸+おしゃべりとどう繋がっているのか不明でなりませんでした。あの演出は一体?!
    もう既にあれも一つのシーンであって、暗転してのシーンはその戯曲の続きということになるのでしょうか?
    照明がある中で自分の立ち位置に移動していたし、婦女会が演技しているシーンというなら…納得いくような気がします。


    戯曲の中の戯曲の際は、まるで学芸会のようにただ台詞をならべていく。まるでその画面の中に台詞が書き出されているかのような錯覚を覚えましたが、それがおそらくは演出の一つだったのでしょう。
    だって、村の女達が演じているんですから。プロではなく、婦女会の面子が演じる【テス】なのですから、固い演技に観せるようにしたのかなと、私の受け取りは間違えなかったのかなと後で思いました。
    というのも、後半のお芝居はまるでアドリブのようで、最初の戯曲の中の戯曲とのギャップが面白く感じたからです。

    しかし女性というか、人のダークな部分を皮肉ったような作品でした。
    言葉で捲し立て、まるでマインドコントロールしていく…歴史上でも多々みられるこれらの行為…女性に限ったことでは無いと思います。
    女性にみられるという意味だから「褒め殺し」なのでしょうか。
    …納得は出来ません。

    シナリオ的には、面白いといえば面白いと思います。
    人の感情が交差し、他人を陥れようとして、逆に自分が陥れる。
    周りが味方のようであり、逆に敵でもある。
    どう立ち回ればいいのか、どう発言すれば自分にとってスムーズにコトが運ぶのか、観ている最中色々と考えてしまいました。
    しかしながら、このシナリオに対して、男性のみしかも女性役にするという意味があまり無いような気がします。
    というか、その意味が私にはわかりませんでした。
    『男性自身に女性の感情を入れ込む』というものを、もっと別の形で観たかったですね。


    途中からは、役者さん方々の小さな表情の演技に面白さを感じみてました。
    本当にアドリブでは?と思う箇所が多々あったのですが、終了後のアフタートークでほぼシナリオ通りというのでびっくりしました。
    メインで台詞を言っている人よりも、その台詞に対しての反応の細やかな演技が所々ツボにはまりました。


    アフタートークで男性が 「衣装と時計・小物・音等の時代背景がマッチしない」という発言がありましたが…私は有だと思います。
    逆にそれらの仕掛けで、【テス祭】が永きにわたって行われている、そして、【テス】という芝居をしているのが婦人会であるというのが強調されているかとwwwまっあくまでわたくし一個人の受け取り方に過ぎないのですが。


    今回はシナリオが自分好みではないので残念でしたが、役者さん方々の演技は少し気になる所があったので、他の作品での彼らをみてみたいと思いました。
  • 満足度★★

    常識を疑い固定観念をすてろ
    パセリス第一回公演!というのだから、役者も脚本家も演出も相当、気合が入ってたはずだ。

    小屋に入るとそこには既に刺繍をしながらにこやかに話をしているご婦人方(役者は男)が4人いらして、開演までの時間を過ごしている・・。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    この物語は一人のそれほど綺麗でもない女性に対して他の周りの女性達が綺麗だの美しいだのと持ち上げ、その気にさせてしまう。
    結果、それほど綺麗でもない女性は自分がとても綺麗で美しいと思い込んでしまう。

    ある日の事、正直者の他の女性から「ブス!」と言われた一言に逆上し、その女性を殺してしまう。という物語だ。

    この本は「テス」という小説から拾って脚本家が作ったものらしいがワタクシはテスなる小説は読んだ事が無い。



    感想は・・・というと、
    今回のテーマが「男の体の中に女の心情を入れる」だ。
    もし、この心情が女ですよ。なんてことになったら、ワタクシは毅然として、一言も三言も十言だって言わねば気がすまない。


    テス以外の女性は明らかにテスをその気にさせて陥れている。
    テスの気持ちをおもんばかることができない自己中心的で傲慢で時に冷酷なのだ。

    刺繍をしながら・・・穏やかな笑みの下にあられもない欲望を押し隠している。



    これらが女性の心情ですよ。なんつったらグーで殴りたい。
    その心情は君だけです。
    女性はそれほどネチネチしていないし、いざと言うときは余程男らしいのだ。
    この世の全てを敵に廻しても大切な何かを守ろうとするぐらいの気骨はあるのだ。


    作家は男の役者に女性の役をさせるという企画を頂いた時、刺繍を思いついたそうだ。手芸は女性の自意識の交差点であるように思ったというのだ。


    古い。とてつもなく古い。
    いまどき、こんなに封建的な考えの女性は久しく見てない。
    まるで化石だ。
    この言葉も古い。化石だけに・・・。



    良妻賢母という言葉や「私ってお飾り」みたいな言葉を発するあたり、社会にでて働いた事がないのだろうか?

    それとも育った属性がそうさせるのだろうか・・。


    とにかく今回の芝居は女性を固定観念で縛り上げたダークコメディだった。

    60分の上演時間だったが、長く感じた。。


    なぜか?
    つまらなかったからだ。







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