満足度★★★★★
これぞGIG
48ブルースを初めて観た。
彼らは公演をGIGと呼ぶ。BOWYかっての。
とても流行らないことを高いチケット料金で演っている。
それなのに、俺を含めて客席の満足度は高かったように思える。
何故か。好感度(親しみやすさ)とギャップ(起伏や意外性) の
なせる業だと思う。
演出が人懐っこい。だから、つかこうへい的なストロングスタイルが
下地にあっても、鹿殺しや柿喰う客などの若手人気劇団に
通じるポップさやチャーミングさがあった。
バンマスの虎さんを中心にチームが一枚岩で、
スキルのあるなし関係なく燃えていた。
このGIGをやることに萌えていた。
そういったグルーヴ感はすごく大切で
むしろ俺は観劇に行く際には、脚本の内容とか演技スキル
ではなくてグルーヴを体感しに行く。
これが48だ!という生き様が、それを伝えたい熱意が
ステージに篭っており、凄まじい殺陣の迫力とともに
オーディエンスを惚れさせていた。
終演後晴れやかな気持ちで劇場を去った。
目当てのヤナカケイスケさんは
こんな真夏の太陽のような人たちの中、
独り晩秋の哀しみを帯びて存在しており(笑)、
その陰がいい意味で作品を深めていた。
「芝居ジャンキーの光と影」が本作品のテーマだと
すればヤナカさんの存在が影を象徴していた。
来月、初めてヤナカさんに役を書く。
この「影」を使わん手はないなと思う。
とにかく、お見事!