カミサマの恋 公演情報 カミサマの恋」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-16件 / 16件中
  • 満足度★★★★

    [Team 葉]観劇。
    年齢設定80歳!の道子は、相談者の問いに応じて、神様からのお告げ「神託」を得たり、亡くなった人の霊を我が身に憑依させ、生きている人間と会話をさせる、イタコの「口寄せ」を行う、土着宗教の巫女のような存在。
    ただし、相談者の宗教的信頼感がベースとはいえ、観客の目に映る彼女は、相手の立場を親身になって思いやる「よろず相談コンサルタント」といったところか。

    道子のもとに寄せられる相談事も、道子の息子が引き起こす騒動も、当事者には深刻な事案なのですが、基本、会話が津軽弁でやり取りされるせいか、舞台を見聞きしている側の雰囲気は終始和やか。
    1月の今には季節外れなたとえですが、お盆に帰った祖母の家の仏間で、親族や地元の友人たちの世話話や愚痴を肩肘ついて寝そべりながら聞いている…
    そんな、ゆったりした気分で過ごせました。

    丁寧な話の運びに、役者さんの…とりわけ、道子役・長崎りえさん、道子の弟子役・廣瀬響乃さんの、はんなり・ほっこりとした佇まいに癒された2時間10分でした、とさ♪

  • 満足度★★★★

    箱チーム観ました。しっかりした芝居で安心して観ることができました。出演者も観客も年齢層高かったですね。

  • 満足度★★★

    役者さんの年齢層が意外と高くて驚きました。しっかりした芝居はとても気持ちが良かったです。じんわりと良い話でした。

    ネタバレBOX

    前半の説明が長くてなかなか物語が立ち上がらないため、どういう話なのか見失いました。起承転結というより起と結だけがあったという印象です。面白くないわけではないですが描かれるべきエピソードをもっと絞った方が感情移入しやすいのではないかと思いました。現状は登場人物の全てに感情移入できるけどそうなると結局「浅く広く」なってしまう。「じんわりいい話」でしたが、グっときたり、掴まれるような人間や神の言葉が聞きたかったです。きれいにこじんまりまとめた感が惜しかったです。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/01/22 (日)

    箱チームを観劇しました。心の温まる素敵な舞台で、観ているうちに、自分の心が解れていく気がしました。青森の田舎町のご近所さんの楽しい(?)関係、家族の関係など、色々考えさせられ感じる事がありました。役者さん達の演技も良く、特にカミサマ役の木村さんの表情や、由紀役の廣瀬さんが愛らしく印象的でした。舞台美術もしっかり作られていて、丁寧に大事に作られた舞台だと感じました。大満足の舞台でした。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/01/20 (金)

    カミサマと呼ばれ長年人々の「苦」を受け止めてきた道子を軸に、当たり前の人々の当たり前の悩みや苦しみを丁重に描く。

    土地の方言や風習が物語の確かさを支え、登場人物一人ひとりに親しみを感じさせた。

    ネタバレBOX

    道子自身の抱えてきた想いが浄化されるラストが愛おしかった。
  • 満足度★★★★★

    Team箱を観劇。東北弁(秋田弁?)の会話が分からない部分もあったが
    音の響きが柔らかく癒されました。
    ベテランが多いせいか安定した芝居に惹きつけられ、最後にはウルっと・・・
    あっという間の2時間。本当にいい芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    よかったわー。
    好きだわ、この作品。
    心、鷲掴みにされた。
    とにかく、道子さんと由紀ちゃんのコンビが素敵。
    こんな人がいたら、絶対に相談に行きたくなる。
    由紀ちゃん、かわいいしww
    こんな幸せな気持ちで帰れる芝居って久しぶりだった。
    (Team箱観劇)

    ネタバレBOX

    ラストシーンはやられた。
    道子さんの表情に、ギリギリまで我慢してた涙腺が大決壊しちまった。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/01/22 (日)

    若干無理くりな感じはあるものの脚本が素晴らしい。
    「カミサマ」とはつまり人の「苦」を知る者なのだろう。
    「苦」を知って初めて言えることばがあるということを、道子は教えてくれる。
    それを伝えることの大切さも。

    ネタバレBOX

    上手床の間のようなスペースに掛け軸、祭壇のような段々に白い布、太鼓。
    下手にはソファと椅子、テーブルがあって客はまずここで相談事をする。
    そして「カミサマ」にきいてみましょう、と祭壇の前へ移る。

    「カミサマ」道子のところには引きこもりの息子のこと、嫁姑のことなど
    様々な悩み事が持ち込まれる。
    道子はそれを聞いて太鼓を叩いて神様にお尋ねし、神の言葉を伝える。
    人々は神様のことばを素直に聞いて実行する。
    ある日突然何年かぶりで道子の息子銀次郎が帰って来た。
    道子自身の辛い過去がよみがえってくる…。

    さすがに津軽弁は渡辺源四郎商店には敵わないが、努力の跡が感じられる。
    太鼓を叩きながら歌うような神様へのお尋ねもユーモラスで、思わず笑ってしまう。
    人生は“人の価値観を受容することの連続”だということが良く解る。
    それが出来ずに悩み、衝突し、決裂するのだ。
    人の価値観に耳を貸さない人々が、「カミサマ」道子のことばなら素直に聞く。
    道子の「まず人の話を聴く」姿勢が秀逸で、固い表情がほぐれていく様が自然。
    道子役木村望子さんのおばあさんぶりが素晴らしく、疲労感までが伝わって来た。

    元引きこもりの青年が、修行中の由紀に友人の信一をよろしくと頼む場面。
    引きこもりで学校へ行かなかった自分に、クラスの様子や行事のことを
    返信が無くてもメールし続けた信一への感謝の気持ちがあふれていて
    淡々とした台詞にボロ泣きした。
    もしかしたら終盤の盛り上がりのシーンよりも、客席が泣いたかもしれない。
    脚本の巧さと、役者の真摯な姿勢が見事に合致した場面だったと思う。

    畑澤氏の教育者としてのものの見方が私は好きだ。
    説教臭さを感じないでもないが、ユーモアと人の心への深い洞察力で
    その普遍性に納得してしまう。
    孤独な道子が人々に適切な助言をすることにより信頼を得て
    だからまた人が集まってくる、という循環が温かくほっとする。
    すべての人に先入観なしでまっすぐ向き合う道子の姿に、私も救われる思いがした。
  • 満足度★★★★★

    Team葉観劇。お見事でした。途中まではちょっと冗長かなと思わないでもなかったのですが(でも,振り返ってみると削るべき無駄な部分がない。),銀次郎が戻ってきたあたりからのテンポ,展開,引き込まれてしまいました。ホンが良いのはもちろんですが,演技も良かったですね。もう満足です。ただ,風姿花伝の椅子での2時間10分,さすがにケツが辛かったです。あと,ピタリ定刻での開演,気持ち良いです。 

  • 満足度★★★★★

    お見事としか言いようがない人間賛歌。
    神に救いを求めにやって来る人達の様子を傍観するのは不思議な気分でしたが、いろんな人生を垣間見る事ができて、とても面白いと思いました。
    「神様」の概念については人それぞれだと思いますが、私には神様と人間の正しい関わり方のひとつを今回のカミサマを通じて見せてもらえた気がします。
    そして観終わった後、カミサマから幸せを分けてもらった様で何とも爽快な気持になりました。

    ネタバレBOX

    近所の人に悩みを聞かれてしまっても全く気にしないオープンな付き合いは現代ではとても珍しい光景。
    近所のおばあちゃんが、他人の息子の良縁を一緒になって神前でお祈りしている姿は微笑ましくも笑ってしまいます。

    お告げの8割くらいはカミサマ本人の人間力から発せられてられている様に映りました。
    カミサマであるためには、やはり一家団欒を持てない身でなければならないのかと孤高の哀しみを感じます。
    ですが、ほんのひと時でも本物の恋が確実に存在し、それがカミサマとして生きる道へと繋がり、ずっと恋人から見守られていたのならば救われた気持ちになります。
  • 満足度★★★★

    葉チーム観劇。
    じわじわと心にしみてくるいいお芝居でした。
    観終ったあと、人にやさしくなれる気がします。

    その他はネタバレに。

    ネタバレBOX

    端の方に座ったのですが、応接セットだとカミサマの表情が半分くらいしか見えなくて、それがけっこうなストレスになりました。
    それからカミサマ役の方のアクセントが標準語になっていることが多くて、東北出身者にとっては、そのたびに現実に引き戻されて、とても残念でした。
    あと、どなたかが年配の女優さんのことを書いておられましたが、私の観た回では、素人くさい方もいた気がします。
  • 満足度★★★★

    この物語は、年や地域によって違うかもしれないが、春の彼岸入りから彼岸明け(3月中旬から下旬)にかけての話(出来事)を神事と心事を融合させたような不思議なもの。舞台が暗転・明転するたびにカレンダーの日に×印が付けられ、日の経過を表すなど丁寧な描き方である。
    (「Team箱」 上演時間2時間10分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは大部分が和室であるが、上手側は増築した応接間である。棚には茶器などが並ぶ。中央奥は二階へ上がる階段が見える。下手側奥は仏壇、客席よりは床の間のようで祈り際に使う太鼓が置いてある。それ以外に樽、丸卓袱台、座布団など生活感を出すように工夫している。舞台と客席の間は廊下であろう。

    梗概…春が感じられるようになってきた3月の津軽。舞台は「竜神さま」なる神の声を聴いて、土地の人の悩み事に助言する"カミサマ"遠藤道子(木村望子サン)のもとへは嫁姑問題、息子の受験、息子の結婚相手探しなど身近な悩みごとを抱えた人びとが訪れてくる。相談者の話を丁寧に聴き、神様の言葉として助言し相談者の心をほぐしてゆく。TV出演をした関係から東京からわざわざ来る者もいる。その道子には銀次郎という息子がいる。何年も連絡がなかった銀次郎がある日突然あらわれ、道子に頼みごと。銀次郎は、近所の人々と違って客席(廊下)側から登場し、自分の家であることを印象付ける。その銀治郎は娘・しのぶとの確執もあり、道子の家でも悩み事は尽きない。

    恐山のイタコは死者の声を聴く「仏おろし」で知られるが、津軽では、それに似た”カミサマ”なる存在があるらしい。民間信仰で、迷信と思う人もいるだろうが、家族の災厄や悩みなどを聴き、神様におうかがいを立て助言をする役を担っている。いわば人知の及ばない”神の領域”を設け、その声をうまく利用して、ささくれだった人間関係を修復を図る。ウソかマコトか、あいまいな部分をあえて残して、心を和ませる生活の知恵といったところ。

    道子に弟子入りしている下条由紀(廣瀬響乃サン)も訳有りのようであるが、全部を描き切らない。その余白は観客の想像する領域として残す、その余韻が巧い。
    役者陣はそれぞれのキャラクターを立ち上げ、バランスも良い。その土地の言葉(方言)を喋ることで土着信仰の要素をしっかり伝える。
    死という掴み様のないものに謙虚に向き合っている。その一方で生きている人の悩み事、それも身近な生活にあるところ。その様相を丁寧に映しとって紡ぎ出したこの公演、観応えがあった。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★★

    いつも現代の名作を上演する劇団。
    特に今回は、ずっと興味を持ちながらも観るチャンスのなかった渡辺源四郎商店の畑澤氏の作品とのことで、これは観ない訳にはいかないとTeam箱を観劇。

    まず言えるのは、やはり、この戯曲の素晴らしさであろう。
    派手な所のない作りで、それでも飽きさせない。
    ちょっとした一言にその人物の生活が浮き上がる台詞の巧みさにはうならされた。

    嘘かまことか、まことか嘘か。観終ってからも真相はわからない。
    しかし、それのすべてを包み込むカミサマの存在の大きさが印象に残った。

    ネタバレBOX

    しかし、最初のうちのあのテンポの速さは高齢の人間にはつらかった。
    まだこの作品の世界に入る前に、津軽弁で早口で喋られるため、置いて行かれてしまった。
    導入部でもあり、もう少し観客に親切なテンポにしてほしかった。
  • 満足度★★★★

    [ 葉チーム ]観劇

    ネタバレBOX

    所は青森。神様の判断や死者の声を伝えるカミサマと呼ばれる女性と、相談に来る人々の話。

    先ずは相談者の主張を認めた上でアドバイスする、まあ一般的な占い師のやり口でした。渡辺源四郎商店の作品なので仕方ありませんが、そもそもこうした題材を取り上げること自体が大嫌いです。

    嘘も方便、嫁姑問題に悩む家族には落語的に、家族間の諸問題を解決する手法としてはありかもしれませんが、ご隠居さんが説得するのならまだしも、インチキ占い師が金儲けのために行うことが許せません。

    最近舞台で見る年配の女優さんは如何にも素人の方が多くうんざりしていましたが、この公演の年配の女優さんは皆さん素敵でした。
  • 満足度★★★★★

    殺伐とした日常生活に、ちょっとした安らぎを与えてくれる心地よい物語。
    曖昧模糊とした日本的な八百万の神々の存在が、
    身の回りの安心と小さな幸せを気づかせてくれる。
    人の心の内には神様でなくそれぞれのカミサマがいるのかもしれない。
    やすらぎ、刺激、心地よさ、興奮、人それぞれ何かを得られる舞台って素敵ですね。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/01/18 (水)

    とても素敵な舞台でした。
    観終わった後、優しい気持ちになれました。
    イタコの口寄せってありますが、人を救うための風習なんでしょうね。

    死者との間を取り持って、人を幸せに導き、人には良い所が必ずあることを気づかせてきれる。
    カミサマに会いたいです。優しい気持ちになりたいから。今日は救われました。

    人に疲れた方に、是非、おすすめです!

このページのQRコードです。

拡大