思い出のブライトンビーチ 公演情報 思い出のブライトンビーチ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★★

    アンチセム
    の中で生きるということ。

    ネタバレBOX

     舞台は1937年、アメリカNYのブルックリン地区。下層中流の人々が暮らすブライトンビーチ。この街に住むユダヤ系一家の物語を中心に描かれた作品だ。作家は優れたシナリオ作品を多く書いたユダヤ系作家ニール・サイモン。NYブロンクスで1927年7月4日に生まれている。今作は、1983年の作である。
     この時代、TVAで何とか大恐慌を凌いだとはいえ、アメリカの民衆は、決して楽な暮らしをしていたという訳でもない。ましてWASPでないこの一家は働けど、働けどといった状態であり、夫を亡くした体の弱い妻の妹が、娘二人と厄介になっている他、この家の息子も二人が同居、都合七人の所帯である。思春期の従妹同士には、微妙な感情も芽生えている。家庭としては何処にでもありそうな家庭である。無論、ユダヤ系であるということはあるのであるが。シナリオ自体、個々のキャラクターを極めて個性的かつ自然に描いている点、その個々人に社会と時代の荒波が嫌も応もなく押し寄せ、砕こうと襲い掛かってくる様を、それぞれの抱える事件・事情と個々人の悩みとして見事な対比させて描きつつ、各々が決断してゆく過程を具に描いて見せている所にこのシナリオの極めて優れた普遍性を見ることができる。同時にこのように選り抜かれたシナリオを演目として選び、舞台化したシアターグスタフの見識の高さ、これだけのシナリオを自然に見えるように演出し、演じた演劇の総合的な力もまた確かなものである。ベテランは無論のこと、若手もいい演技をしている。
     作品の完成度は以上述べた如く素晴らしいものである。が、作家50代半ばに書かれた今作でさえ、シオニストがパレスチナ人に行っていた、ナチがユダヤ人にやっていたと同じような行為が(これは現在も続いているのだが、)作家と今作に影を落としていないことは残念である。
  • 満足度★★★★

    「“泣き”は易く、“笑い”は難しい」
    “劇団グスタフ”初めて観させていただきました〔Aチーム〕。
    会場となる“グスタフ劇場”までの道順が迷いそうだなと思っていたのですが、曲がり角の要所に看板を持ったスタッフが立っており、迷うことなく劇場に到着しました。これは嬉しい心遣いです。

    「思い出のブライトンビーチ」は初めて観る戯曲ですが、一つ屋根の下で暮らす家族それぞれの機微を見事に描いた作品ですね。
    役者さん達の好演を以って面白く観させていただきました。

    ただ、海外の「喜劇作品」を上演するにあたっては、
    “笑い”の「質」や「表現」などを如何に巧みに日本人向けにアレンジされているかが舞台の良し悪しを決める“要因の一つ”となると私は考えますが、
    今回、客席からの笑いは少なかったようです。
    客層や個々の感受性に依るところもあるかとは思いますが・・・。

    やはり「“泣き”は易く、“笑い”は難しい」のでしょう。

  • 満足度★★★★

    傑作喜劇・・・というよりも
    普通に感動できる家族群像劇でした♪

    ワンドリンクサービスも
    劇場前にいる大きいワンちゃんもGoodっした

    ただ 長いです・・
    途中10分の休憩を入れた全2時間半の物語

    いろいろとシュチュエーション的に盛り上がる展開は
    役者さんも上手で感情移入はし易かったが
    途中眠気が出たこともあり
    尺とかは削ってみても~とかは思えたであります

    ネタバレBOX

    劇場は いかにもな芝居小屋風で
    舞台セットは大きなドールハウス風なつくりで
    さすがに小道具とかも出来が良かったなぁと 感想

    いろいろと感想をネットで探すと
    ユダヤ人家庭主体・・とかあったが
    あんましユダヤの家という主人公の雰囲気は感じられんかった

    いろいろと主人公の少年がナレーションも入れるので
    できれば当時の様相とかも一言加えたシーン展開とかあっても~
    などとも思えたです

    少年目線の家族劇は
    映画「木村家の人々」が結構好みで(^^;)
    古いですが小銭集めに終始する家族がGoodな話ですよ♪

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