シュワロヴィッツの魔法使い2 公演情報 シュワロヴィッツの魔法使い2」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    細かい描写の巧
    メガバらしい
    優しく温かい想いをたくさん込めて創られた感じが伝わってくる、
    心が温かく、熱くなるホントに素敵な作品でした✨😁✨

    命と云う大きな課題に対する
    各々の想いが
    コトバだけではなく、
    各々に細かく表現されていて、
    ホントに素晴らしかった✨😁✨

  • 満足度★★★★

    140年目の決断
    たった1回しか使えない魔法を、いつ、誰のために使うべきか
    140年間悩み続ける魔法使いの話は、以前その1を観た時に
    その哲学的な問いかけにたじろぎ魅せられた。
    死者を生き返らせるとその力が受け継がれ、同時に自分の命が終わる、
    という設定が深い。
    生まれつきではなく、前任者の魔法使いから継承させられた(?)ゆえの疑問の末に
    魔法使いが出した答えは意外なものだった。
    キリマンジャロ伊藤さん演じる思慮深い魔法使いが魅力的。
    それだけに彼の決断の理由をもっと聞きたかった。

    ネタバレBOX

    マグ(キリマンジャロ伊藤)はトロイとエバの兄妹と共にりんごの木を育てて暮らしている。
    そこへリージャ(未悠)という少女が死んだ妹を抱えてやってくる。
    彼女は、疫病が流行ってほとんどの住民が死んだり逃げ出したりした島から船で来た。
    妹をよみがえらせるため魔女に心を売ったリージャは、魔女に言われるまま
    毎日1つずつ生きた人間から心臓をえぐり取っていた。
    魔女の本当の目的は、マグの魔法と永遠の命を自分が受け継ぐことだった。
    そのためにマグの周囲の人々を殺し、決断を迫る。
    マグと魔女の思いがけないつながり、そして最後にマグが下した決断は…。

    一度死んだ自分を、魔法使いの妻が蘇らせた、それでマグは魔法使いになった。
    それから140年も、大勢の人間から「助けてやってくれ」と乞われる度に
    「今魔法を使うべきか、この後もっと必要な時が来るのではないか」と迷い続けている。
    誰とも共有できない思いを抱えてひとりぽっち、何という孤独だろう。

    その彼が最後に決断したのは、魔女の策略で殺されたエバを蘇らせることだった。
    そして蘇ったエバはマグの思いを受け継ぎ、島の男たちによって磔になった
    リージャを蘇らせる。
    ラスト、リージャの長台詞で「この魔法を永遠に使わず、愚かな人間どもを
    見届けてやる」と宣言するが、それよりマグの言葉で心情を聞きたかった。
    多くを語らない彼が、一度は兄の願いを断ったのになぜエバを蘇らせたのか。
    そのエバは冒頭リージャに対して「私の心臓が役に立つなら喜んで差し出す」と言ったが
    出会ったばかりのリージャにそう言えるのはなぜか?

    たぶん「他者のために自分の命を差し出す者」を蘇らせ、永遠の命を授けるのだと思う。
    だからエバを選んだのであり、エバはリージャを選んだのではないか。

    個人的にひとつ気になったのは魔女のキャラ。
    あんなに酔いどれのぐだぐだ魔女でなく、クールで計算高い魔女でも良かったと思う。
    見るからに怪しすぎるキャラでは、人を騙すのに説得力が弱い。
    普通の人に見えて、マグの心情につけ込み目的を果たそうとする魔女でも良かった。
    もっとも、彼女の熱演で舞台に強烈なスパイスが効いたのは確かだ。

    メガバックスの4作品、堪能させていただきました。
    芝居の醍醐味のひとつは、普遍的な人間の心理を際立たせる
    様々なシチュエーションですが
    そのバリエーションの豊かさが大変楽しかった。
    滝さん、これからも素晴らしい作品を見せてください。
    とんでもない企画、本当にありがとうございました。

  • 満足度★★★★

    充実のゴールデンウィーク
    “メガバ100作品突破記念4作品同時上演”、本作が4作品目の観劇になります。

    “メガバの王道”と謳っており、2013年上演された作品の続編という本作。
    人の“生・死”を、“一度だけ使える魔法”を以って問うた深い作品と感じました。

    今回の“メガバ100作品突破記念祭り!!”、
    4作品同時上演は大変だったでしょうが、意義のある公演だと思います。
    “メガバ”の魅力を再確認でき、充実したゴールデンウィークになりました。。。

  • 満足度★★★★

    非寓話のような…
    命の継承...、しかし、命は限りあるから懸命に生きる。その”限り”を自分の意思で他の者へ。もっとも魔法であり、そういう設定であることを踏まえて見ると、何と重い十字架を背負わされたことか。この芝居もラストは激白するシーンがあるが、それは心情というよりは誓詞のように思える。

    ネタバレBOX

    梗概...シュワロヴィッツの魔法使い・マグ(キリマンジャロ伊藤サン)。 彼は永遠の命と一つの魔法を持っている。 その魔法は、自分の持つ永遠の命と引き換えに人間の死んだ魂を甦らせること。その魔法を何時、誰のために使うか140年苦しんでいる。 疫病のため故郷の島を離れた少女 リージャ(未悠サン)は、死んだ妹を甦らせるべく魔女に心を売り、毎日生きた人間の心臓を差し出す。 魔法使いの苦しみを解放する出会いでもある。

    自分の妹を助けるために罪を重ねる。その許されない行為をしている者・リージャへ魔法使いが自らの命を受け継がせる。マグが140年間(それまで生きてきた自分の年齢も合わせると200年近い)悩んだ末の決断。自分より先に子や孫が死に、それを見送るのは辛いであろう。そして今また曾孫が落命しようとしている。

    苦しみを受け継がせる者、受け継ぐ者という両者の覚悟のほどが解らない。それゆえ、「生」という恩恵(光)のように思える苦業(闇)を強いることが、今までの殺人に対する贖罪をさせるという矛盾で描いているのか。そして「この魔法は使わない」という帰結に繋がるのか…など疑問が残った。

    この芝居でも衣装に注目した。架空の世界観(寓話的)を表現させるため、敢えて時代や国・地域の特定をイメージさせず、旅人風にしている。そうすることで、観客に自由に想像させる巧みさ。

    舞台セットは、少しづつ変えているが、基本的な造作は同じである。その中で、今作は中央にリンゴの木のオブジェを置く。北欧神話ではリンゴは不老不死の象徴と言われており、その意味でも含蓄あるセットだと思う。

    実は観終わった後は面白いと思っていたが、時間の経過とともに指の間から記憶が零れ落ちる。そぅ、記憶がかき消されるような魔法をかけられたようだ。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    共感は・・・。
    通し券を使い、4作品を一日で観ようとした1本目。
    公演中なので、以下ネタバレで。

    ネタバレBOX

    1作品目から、なかなか重い作品であった。(12時に観る作品ではなかったかも(笑))

    永遠の命と、その命と引き換えに死んだ人間の魂を甦らせその能力を引きつがせることが出来る魔法。この魔法の使い時を考え魔法使い(元人間)が苦悩するのだが、やはり長年生きているせいか、一度生き返った為か、生への執着が薄い。これは自分自身だけではなく、他者に対しても。その為、バッタバッタと人が死ぬ。最終的には、死んだ妹の為に罪を犯してきた女性にその能力が引き継がれるのだが、正直共感はできない。殺されていった人達があまりに軽く扱われてしまっているように感じてしまった。永遠の命を扱っているので、少し哲学的にも感じる作品でした。

    だが、このように考えさせられるのは既に舞台に魅了されているせいでもある。
  • 満足度★★★★

    1本目
    良作。やや理屈っぽい。

  • 満足度★★★★

    まずは1作品めの観劇
    4作品同時公演の1作品めの観劇。命のリレー(?)のダークファンタジー。話の展開には個人的に納得いかないところも多いのですが、流石のメガバで、グイグイと引き込まれます。ヘヴィーな1時間半。4作品を1日で観るひとは大変だろうな。役者さんはもっと大変でしょうけど。

  • ファンタジー
    けっこう苦手です。簡単に人は殺されるし、なんでだか最後にはそれが許される雰囲気になるし、魔法使いだ、魔女だと好き勝手出て来るし、その能力も言いたい放題だし。それをそのままどんと受け入れられればいいのでしょうが、そう言う性格にできてないんでした。なので、リージャが・・・(あ、ネタバレ)
    あと、直接お芝居には関係ないですが阿佐ヶ谷アルシェのトイレにはフックがありません。和式の方にはドアストッパーがついていますが、高すぎて私には使えませんでした。これは劇場の問題だと思いますが、けっこうフックがないところがあります。ドアに引っ掛ける式のものを劇団さんの方で用意していただけたらありがたいです。簡単に着脱できるものに、しっかり「劇団○○△」とか記入して付けておいたら「お、ここは気が利いてる!」と評価があがるかもしれません。全て含めての満足度だと思っております。

    ネタバレBOX

    リージャが魔法使いの能力をひきついだとたんに、雄弁になって「お前たちの生き様を語り継いでやる」みたいな上から目線の物言いになるのが解せませんでした。140年も苦しんだマグの悟りの境地ならともかく、いきなり魔法使いになって、しかも殺人者なのにと思ってしまうんでした。
  • 満足度★★★★

    この物語世界、
    いつもながら雰囲気がすごく好きだ。衣装、メイクまできちんと世界観が確立していて、おとぎ話の中に浸れる。また、よく声が出ていて心地いい。最後ちょっとやっちまったかな~という感がありましたが・・・・。でも、こういうエンディングだと次はどうなっちゃうわけ?それは魔法使いというより神様に近いような気がするのだけれど。大人のための素敵なおとぎ話、ずっと続いて欲しい。

    ネタバレBOX

    4作品全て見せていただきましたが、やはりちょっとこの劇団にしてはセリフの噛みが多くて緊密感が無く、また一人の役者さんがフル回転で無理しているな、という感があった。それにしても相変わらず集客が下手な劇団だなぁと思ってしまう。これだけの脚本、演出でこの入りではもったいない。私は観客の興奮や感泣、緊張感や呼吸もお芝居の一つだと思っています。満席だとダブルコールが出ても不思議ではない作品もあった。この劇団にはこの劇団のポリシーがあると思いますが、やはり隣の人の興奮や涙はこちらにも伝わって相乗効果を生むもの。GWなのでもう少し集客にも力を入れてほしかったですね。
  • 満足度★★★★★

    2ですが
    初見の方も、楽しめる内容。しかも、4作品通し券が6000円とは、とても有り難い!!!
    もちろん、全て観ます。

    魔法使いという設定は、幻想的でありながら、物語は、生と死の逃れられない現実も突き付けてくる。
    全てを解決してくれる魔法ではない設定が、効いている。
    魔法は一つだけ、しかも一回だけが、活きてくる展開が、流石でした。
    真実が明らかになっていくと、切なさと苦みも増していくようで、、、でも、苦悩の先に見える感動が良かった。
    いつもながら、メガバらしい余韻に浸れる、素敵な作品でした。

    ネタバレBOX

    マグ(滝さん)寡黙なのに、哀愁が語る月日は、饒舌でした。
    やっぱり、さすが!

    トロイ(松尾祥磨さん)の、優しい兄らしさも、良かった。

    エバ(前田瀬奈さん)、しっかりしてるけど、女の子らしい魅力が、良かった。

    リージャ(未悠さん)諦めきれない想いと、強い決意の底にある、すがりたい脆さの前半。焦燥感で曇った瞳が語る苦悩の末の終盤から、目の輝きを取り戻したラストへの変貌が、良かった。
  • 満足度★★★★

    初日観劇
    メガバらしいホラー色のあるファンタジー作品。初日だったためか音響,照明,役者さんの演技にもこなれていないのかと思う部分もあったが,それとしても充実した作品。満足感は高いです。でも,1作品90分,1日4作品,10日間,暴挙というか,感心しますし,それに対してこちらも芝居に向き合いたいと思いますが,さすがに4公演を続けて観るのはキツイ。2日に分けて観ることをお勧めします。そして,メガバからの観劇のススメに従い,この作品を最後にするのが良いかも。もちろん,単体としても充分なオススメの作品です。

  • 満足度★★★★

    99、100、101、102 メガバ百作品突破記念祭り
     ある島に魔法使いの男が住んでいた。

    ネタバレBOX

    魔法使いと言っても彼に使える魔法は1つ、しかも使えるのは1度だけ。だが、彼は一度もその魔法を使わずにきた。その魔法とは、死者の甦りである。だが、甦らせた魔法使いは役割を終えて消える。そして新たな魔法使いは、前の魔法使いの持っていた能力、不死と使者を1人1度だけ甦らせる能力を継承するのだ。今この能力を持つ男は、その妻からこの能力を受け継いでいた。その時から140年が経っていた。
     島の若い兄妹に手伝って貰いながら、普段彼は林檎の木を育てて過ごしていた。そこへ彼の曾孫にあたる“魔女”を名乗る女に吹き込まれて、疫病の流行る島を船で脱出した20人を殺し、最愛の妹を連れて逃れて来た少女・リージャがやってくる。彼女は“魔女”から、妹の命を繋ぎたかったら、毎日、新しい心臓から血を絞って妹に掛けてやれば、妹の命脈を保つことができると吹き込まれ、多くの人を殺めてきたのだった。然し“魔女”の真の狙いは、魔法使いの能力と不死を自分のものとすることだった。魔法使いや兄妹たちは、妹が既に死亡していること、魔法は、死んだ日の夜にしか効果を持たないことなどを説明して一旦は、彼女も説得に応じるのだが、多くの人を殺したと思う彼女の気持ちは最早後戻りすることを許さない。而も“魔女”が、魔法使いの能力を自らに移そうと直接この島に上陸してきた。リージャの一旦は取り戻されたかに見えた理性も揺らぎを見せている。人々の悲しみや思いをよそに転変してゆく無情の世界だが、常ならぬ憂き世の流れは、果たしてどのような結末を用意しているのか。観てのお楽しみ!

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