どりょく 公演情報 どりょく」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 20件中
  • 満足度★★★★

    不思議な感覚
    一粒で二倍三倍楽しめる短編集は大好き。再演ヴァージョンを観ました。
    人間の本音の欲といやらしさを改めて見せつけられる様で案外重たかった。
    笑いのツボとトラウマの琴線が紙一重に交錯する舞台。
    一話目の「幸福の論理」は、
    話も面白くエネルギッシュな役者さんに圧倒される舞台であったが、
    あまりにも身につまされ、笑えず切なさがつのった。
    三話目の「とべひこうき」は特に秀逸。
    ブラック感満載だけど物語も演者さんも素晴らしかった。
    あのGの方ブロッコリーみたいで面白い。声も良かった。
    とてつもない物語でもないのに、
    あらゆる方向から心に刺さる三本セットに感服。構成と台詞なのかな?
    役者さんもみなさん素晴らしかったですね。

    ネタバレBOX

    ただ一つ…言えるのは、あまりにも身内?お友達?が多すぎるのか、
    物語と無関係に大笑い…。
    ちょっと残念でした。
  • 満足度★★★★

    初。
    かわいいコンビニ店員飯田さん、初めて再演バージョンの3作を観ました。心にじわじわと「凡人哲学」がしみました。新作バージョンは時間が合わず観ることができませんでしたが、また公演に足を運びたいと思っています。面白かったです。

  • 満足度★★★

    凡人哲学でも哲学は哲学
    “ かわいいコンビニ店員飯田さん”は今回が初見です。

    〔新作〕と〔再演〕、それぞれ三作の短編を上演するという今回の公演ですが、
    今回は〔新作〕を観させていただきました。

    「果実」、「軋むほど君を抱きしめて」、「美の生産者」の三作品ですが、
    それぞれの物語にはそれぞれの“哲学”が描かれていた。

    それを本人が“哲学”と認識しなくとも、人それぞれ、自身にとっての“哲学”を持つのであろう。

    三作とも面白く観させていただきました。

  • 満足度★★★★

    再演作...なかなかに面白い!
    本公演は新作と再演の2バージョンあり、それぞれ3作品ずつ。自分は再演バージョンを観たが、どれも可笑しさの中に得体の知れない、不気味なものを感じる。その感覚は作品ごとに異なる。

    開演前のいい加減な前説アナウンス...しかし、芝居は基本コメディであるが、その内容はシュールで観応えがあった。まぁ、深層にある「本音」と「建前」といったところであろうか。自分的には、テーマの統一的なものが感じられるか、垣間見えればもっと好かった。

    ネタバレBOX

    さて、この作品に共通したテーマがあったのだろうか。強いて言えば、タイトル「どりょく」といったところか。

    ○「幸福の論理」
    男女3人(男2人、女1人)の捩じれた恋愛話。ブスは哲学者...ブスは好かれるために悩む、そして”努力”するらしい。かわいい女性は悩む必要がない。そして小学生並みの恋愛表現、好きだから意地悪するという。

    ○「希望ある死」
    苦しまないで殺してくれる、そんな闇社会(事務所)での話。何で死にたいのか定かではなかったが、いずれにしても安楽死、嘱託殺人行為を依頼。それがいつの間にか生きたい、そう”努力”してみたい気持になる。

    ○とべひこうき」
    ハイキングと称して一緒にきた動物を置き去りにしようとする話。飼い出したころに比べ体も大きく成長し、餌代や近所からの苦情に耐えられなくなった。人間の身勝手さと動物の慕う姿のギャップ。どうにか「共生」の道を探す”努力”を...。

    この舞台転換は薄暗(照度を調整)にして、なるべく自然に配置していた。この舞台美術は、物語の内容を外形から支えるよう工夫していた。
    役者は、コミカルな演技の中にしっかり個性を表現していた。

    当日パンフの作・演出 池内 風 氏が「心動く瞬間を少しでも多く作れるように『どりょく』いたしました」と。その思いは十分伝わった。堅苦しい話ではないのでリラックスして、とも書かれていた。この感想もこの程度の内容で失礼します。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★

    うーん
    ちょっと自分が想像していた作風と違っていたので、ついていけないところもありました…
    会話劇かなと思ったら、わらいとパワーで押して終わる感じで、テーマはいいのに、つたわっているのかな?という感想。
    無理やり笑いに持って行こうとして、ミエミエな手法になってしまって、でも長すぎてちょっと飽きてくる感じもして結局笑えないとこれろありました?。
    役者さんはいいのに、ドタバタで終わってもったいないな、と思いました。
    パワーで押すだけでなく、見せる、というのを考えたら、もっとよくなるのでは。

  • 満足度★★★★

    新作短編集を観ました。
    昨年、本公演で初めて観た団体。新作短編集を観ました。

    ネタバレBOX

    『果実』
    携帯ショップのバックヤードの休憩室が舞台。従業員の女性たちの本音が徐々にあぶり出され、それぞれが前に働いていたキャバクラの立地や時給で格付けを決めていくちょっとしたクズっぷりが面白い。一番年上で厄介者の大澤さんが本当に嫌なキャラクターだが、だんだんと彼女にも感情移入できるようになっていくのはいいなと思った。


    『軋むほど君を抱きしめて』 
    彼女を抱きしめるタイミングを掴めない彼氏の浮気が発覚するが、自分は複数人を同時に愛するポリアモリーだと告白。もう一人の彼女、茜もポリアモリーで、複数人を同時に愛すること、浮気がなぜいけないことなのかをもっともらしく説いていくが…。話が進むにつれてイニシアチブを取る人物が変化していく様が面白い。茜がキワモノのキャラクターで面白いが、もの凄く冷静でどちら側にも理解を示して波風を立てない性格なので、彼女がもっと掻き乱してしまうのも面白そうかなとは思った。


    『美の生産者たち』
    とある中小企業に清掃員として派遣された若者たち。学歴もなく収入も低いため、将来に漠然と不安を感じながら、喫煙室でサボっているのを派遣先の社員になじられるが…。清掃員たちの心の叫びというか漏れ出てくる気持ちに身につまされながらも面白かった。喫煙室にやってくる女性社員の百合を天使のように感じて恋するも、度々なじりにやってきた社員の婚約者だとわかり、衝動的に気持ちを奮い立たせ、彼女を取り戻そうと行動を起こす。やっちゃいけないんだけど、彼らが冒頭で諦念を蔓延させた様子からバイタリティ溢れる姿に変わっていったのにはある意味希望を感じた。野地さんがいい。あと清楚な女性社員の百合を演じたQ本かよさんが、『果実』ではギャルっぽい店員を演じていて、ギャップが凄いなと感じた。
  • 満足度★★★★★

    【新作】観劇
    三作三様、面白かったです。

    ネタバレBOX

    『果実』  携帯ショップの女性店員たちの地位が、前職で、具体的にはキャバクラなど水商売で働いていたときの立地や時給によるカースト制で決まるみたいな話。

    『軋むほど君を抱きしめて』  浮気の理由を複数の人を同時に愛するポリアモリーとしたものの、結局はバレて一応本命の女性の軍門に下る話。

    『美の生産者たち』  派遣で働いている低学歴低賃金清掃員が派遣先の女子社員と意気投合したものの、結局は彼女には婚約者がいたという話。

    発想が面白く、つくづく作家さんは頭がいいなと思いました。

    ポリアモリーについてのお芝居は今年に入って3作品目でした。トレンド的な注目事象ですね。
  • 満足度★★★

    新作
    タイトルに反して、というか予想通りでしたが、“報われない”人たちの物語。ちょっと予定調和すぎるのかなぁ。客入れ時のラジオから、いまひとつはまらなかったのよね、今回。旗揚げ公演は好きだったんですけど…。

  • 満足度★★★★★

    初投稿
    新作・再演みました。両方とも役者さんの汗の量、熱の量が凄く圧倒されました。

    ネタバレBOX

    新作は、1本目、3本目はあまりに共感出来すぎてしまうため、ボロボロ泣いた。
    「その日生きることだけ考えて仕事している人間はこの国にもいるんだ。」というセリフが特に印象的でした。
    2本目は、とても怖い話でした。咲たん役の方の存在感が凄く、あらゆる女性のダメな部分をすべて体現しているよう。感動しました。

    再演1本目、昔の自分を思い出した。私は属性としてはこの3人のどれでもなく、こういう人たちに嫌気がさし、距離を置いた生活をしていたけど、なんだか本人たちも苦しんでてそういうことなのかな。っと妙に納得した。

    再演は、2本目の作品が好みです。新作も通して作者はきっと死ぬことについて特別な思いがあるのだと思う。どの作品にも生きることと死ぬことの線が結びつきながら展開していく物語が多く、いろいろな形で現在の日本を映し出している。

    再演3本目は、某教育番組のパロディ。
    あまりにも残酷な話で、緊迫感がある中、良いタイミングで笑える部分を持ってくるところがちょうど良くうまくその悲しみを緩和させている。
    最後のシーンは、観てられないくらい悲しくて印象に残るシーンでした。

    どちらもとてもおススメしたい作品でした。
  • 満足度★★★★

    子供には難しかった。。。
    不安、不満が詰まっていて見応えはありました。
    しかし哲学的に向かって行き過ぎた感がありました。
    もっとコミカルに楽しい中での不安、不満を表現出来たのではと思ってしまいました。
    中学生の娘と観に行かせて頂きましたが、まだ早かった様です。
    一話目のハラハラ感、ドキドキ感、表現の仕方はとても良かったです。
    二話目の話の流れや金髪女性の表現や言葉のチョイスが良かったです。
    三話目はもっとキツク攻めるか、もっと柔らかに表現した方が伝わりやすいと思いました。
    全体的にはもっとコミカルになるのであれば、子供と一緒に再度観に行きたいと思いました。

  • 満足度★★★★

    再演バージョン観ました
    いや~面白かったー。開演前のラジオ番組風のテープから大笑いして、一番目の下流愛憎劇(谷間に釘付け♡)でノックアウト。ブラックが効いている二作目、三作目もいい。新作も是非観たいですね。

  • 満足度★★★★★

    ツボ
    再演バージョンを観劇。
    全てがツボにハマる笑いでした。
    特に三作目の『とべひこうき』は笑っていいのか泣いていいのか変なところを刺激する作品でした。

  • 満足度★★★★

    再演バージョン観劇
    時間の都合上、再演バージョンを観劇。3作品中、2作品は以前観劇した事があったが、役者さんが変わったこともあり、また新たに楽しめた。
    主宰で作・演出の池内 風さんの、独特の屈折した視点(笑)が堪らない。
    「とべひこうき」は以前も観劇して大変好きな作品であるが、今作も大重わたるさん、Q本かよさんの熱演もあり、笑いだけでなく色々と印象的。

  • 満足度★★★★★

    【新作バージョン】観てよかった♪/約105分
    三編とも人間の綾がこれでもかと詰め込まれてて、しかも笑えて、とても面白い。
    再演、新作の順で見たけど、池内風の凡人哲学は着実に進化(深化)している印象。
    人間の間抜けさ、浅はかさ、人間集団の残酷さ、バカバカしさを見つめきった上で笑いに昇華させる作風は根本宗子を少し彷彿させるが、三作目に見られるような社会派色は今のところ根本作品には見受けられず、現代日本のイビツな社会構造を皮肉たっぷりに描き出してズシンと重いブラックコメディに仕立て上げたこの三作目がいちばん胸に残った。

    ネタバレBOX

    その三作目「美を生産する者たち」は、派遣清掃員のキビしすぎる境遇を描いたお話。
    派遣清掃員にいったん夢を見させた上でドン底に突き落とすストーリー展開は現代日本の残酷さを物語っているかのようで、これ以上ないほど痛烈な風刺劇になっていた。
    これはぜひとも今の為政者たちに観てほしいが、文系学部をなくそうとしてる、まるで文化に理解のないあの連中が小劇場演劇なんて観るワケねえわな。。。
    舛添は美術品に興味を持つだけまだマシ。
  • 満足度★★★★

    【再演バージョン】約110分
    こちらの再演バージョンを先に鑑賞。
    三つの短編(といっても、それなりの長さ)はそれぞれ趣が異なり、作者の引き出しの多さを感じさせる。
    その中では、作者の屈折した、だが一面で真理を突いているネガティブな人間観がストレートに吐き出された冒頭の一編を一番面白く観た。

    ネタバレBOX

    冒頭の一編とは、決して幸せとは言い難い底辺の若者たちが友達同士で互いをけなし合い仲間内で最上位に立とうと不毛な口論を繰り広げる「幸福の論理」のこと。
    舌戦の過程で三人の関係を揺るがすような新事実がつぎつぎ露呈し、そのたび三者間の序列が変わって上位に昇格した者が得意になり、下位に落ちた者がオーバーに落胆する様がとても面白かった。
    また、部活や職場でプライドを挫かれるような体験を数々してきたという作者の屈折した人間観がそのまま託されたような卑屈なセリフの数々には共感を誘うものが多々。
    つらいのは私だけじゃないのだと思え、少しだけ気が楽になりました。
    二編目「希望ある死」は、作中で展開される死生論がちょっと借り物っぽかった感じ。
    児童向け教育番組をブラックにパロった「とべひこうき」はあやふやな結末が残念。夢オチなのか何なのか、よく分からなかった。
  • 満足度★★★★★

    怒涛の台詞と雄弁な表情
    再演を観ました。
    初見の劇団で、知っている役者さんも居ませんでしたがとても好みの作品でした。短編3作品の構成で、暗転も何か楽し。
    役者さんが汗だくで体当たりしてくるような作品なので、最初は戸惑いもありましたがすぐに引き込まれ心が揺さぶられました。
    もっと観たくなったので、新作のチケットも取りましたとさ。

  • 満足度★★★★

    観てきた!!!
    新作の方を観劇。3編の短編オムニバスでした。

    3作とも現実に普通にありえそうな場面設定。
    彼ら、彼女らが巻き込まれる修羅場の数々が、笑えるやら泣けるやらでとても面白かったです。

    ネタバレBOX

    個人的には『果実』が一番お気に入り。
    携帯ショップの舞台裏。女子だけの空間だと、ああいう雰囲気はあるあるなのでしょうか?(^_^;)
    表面上穏やかな雰囲気なのが逆に、いつ地雷を踏むのかと怖かったです!
    観ている側も胃がキリキリしてくるようでした。
    緩急の付け方がとても良かったと思います。

    『軋むほど君を抱きしめて』
    男性の詭弁が面白い。
    サキたんがとても可愛い。けど、ラスト目が笑って無くてとっても怖い(笑)

    『美の生産者たち』
    とても笑えました。
    笑いのセンスは好みでしたが、後半の展開がやや単調に感じてしまいました。
    「嫌われない努力をするように、嫌わない努力をするんだ」みたいな台詞が刺さりました。
  • 満足度★★★★★

    バイアスを排して
     今回は、新作3本の回、再演3本の回があるので、日・時はキチンと確認して欲しい。自分は新作の回を拝見した。

    ネタバレBOX

    上演順にタイトルを挙げておくと①「果実」②「軋むほど君を抱きしめて」③「美の生産者たち」何れの作品も、シナリオが良いので見損じはない。
     ところで、分かり切ったことを念の為に書いておく。今回3作品に共通する視座でもある。言わでもがなではあるが、大方の人には、第2、第3の本能とも言えることであるので敢えて書かせて頂く。即ちバイアスを排除することから始めなければならない、ということである。少なくとも革新的表現者は例外なくそうであるし、そうであった。これは、表現が革新に至る為の緒である。これなしに新たなことなど生まれようが無いのだ。その分、一般の人には奇異に映るであろう。何故なら一般の人が一般であるのは、慣習と常識に囚われ、その範疇で総てを判断しようと図るからである。革新的表現をする者・目指す者は、先ずこの箍を外すことから始めるのだ。ここが才能の分岐点である。
     その意味で今作は①~③迄総てバイアスを取り除いた地平から見えてきたもの・ことの意味する所、またそのように見える所のもの・ことの証言である。心して観劇されるがよろしい。この作品を観る観客が、世界に対してどれだけ開かれているかを計る物差しにもなっているからである。
     無論、役者陣の演技も、演出もグー。また、実にチープな舞台美術にも重大な意味が込められている。一見チープに見える必要がある内容なのである。何故なら、ここに登場するキャラクターは総てマイノリティーだからである。ハッキリ言おうか! 総て被差別者なのである。だから、一見、チープに見られる必要があるのだ。この舞台美術は作品が要請する必然なのである。選曲も良い。一例を上げれば、In the year 2525。この歌詞は、完全にディストピアであろう(アイロニーに満ちた)。今のまま、ヒトが無責任に地球と其処に生きる生命、様々な資源を収奪するだけなら、残るのはディストピアだけなのは余りにも明らかだ。それは、ヒトという種の滅亡をも示唆している。一部は宇宙に逃れ、宇宙の放浪者になるかも知れないが。宇宙の他の知的生命体にとっては、凶暴で残忍な敵でしかあるまい。生き残ったヒトという生き物は。今作、少なくともこの程度のことを考えさせる射程を持つ。
  • 満足度★★★★★

    新作観劇
    以前の短編とは少し系統が違う。これはきっと脚本の池内風さんの変化だと思う。前回公演を経て短編にも変貌を遂げている。
    人間の滑稽さを描いていく作風は変わらないが、なんて悲しい話なんだろう。
    人の心の暗いところをグッとあぶり出し笑いに変える。
    あぁ、いるなぁ。こういう人たち。っという連続でした。
    個人的には果実浅野役の佐藤蕗子さんがとても良かった。あと小岩崎さん。
    作品では美の生産者たちが猛烈に好み。野地役の大重さん(夜ふかしの会)が素晴らしく調べたら納得の方だった。
    再演にも出られているということでぜひ伺いたい。

  • 満足度★★

    新作短編集
    出演者が飽きさせないのと、短編集だから最後まで観れたが、内容(脚本) には疑問。見終わって「だからなんなの」と言いたい。
    あと会場案内のやる気がない。

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