それは言わない約束 公演情報 それは言わない約束」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    華が欲しい
     大学を卒業後、商社に就職が決まった息子。

    ネタバレBOX

    父は著名作家・里見 潤一で居間には原稿を受け取りに来る編集者が、締切だ・原稿依頼だ・相談だと言っては押しかける。未だに手書き原稿スタイルで押し通すだけの力のある私小説作家で、無論、いくつか大きな賞も取っている。妻・順子は若く美しい。私小説作家であるから、無論、創作部分があるにせよ、夫婦の関係も基本的には事実であると読者には思われている。
     出入りしている編集者たちの中に大学時代にはステディーであり、かつ、同人誌編集長と副編集長だった男女があった。男が編集長、成績も男の方が良かった。にも拘わらず就職先の出版社は規模の違い、売れ行きの違いから女の給料は男の倍。おまけに担当作家が同じという皮肉な状態にあった。この関係が面白くない男は、作家の息子に私小説を書かせ、父母の真実を世間に知らせようと図る。息子の母は、謂わば娼婦。呼び出されれば従いて行って男と寝る。父母初めての出会いは、当にそのような関係であり、潤一はステディーが居たのに、この女と何度も寝るうち、妊娠させていた。順子は結婚を迫り、男は愛しても居ない女と結婚して生涯を過ごすこととなったのだが、この秘密を息子は暴いたのだった。然し、原稿は本になる直前父に見つかり、作家は編集者に圧力を掛けて出版はされないこととなった。
     真実が明かされて、空虚そのものを抱えて生きることの空しさがひしひしと伝わる。
     シナリオ、舞台美術、演技もしっかりしているし演出も良いのであるが惜しむらくは華がない。
  • 満足度★★★★★

    新たな新境地に
    大野ひろみさんがご出演されたかーんず企画さんの舞台「それは言わない約束」を観劇しました。僕が感じたのは「狂気」。男の思いも狂気なら、女の想いも狂気。嘘で塗り固められた虚構が1つの家族を崩壊していく。複雑な想いでの観劇でした。 印象に残ったのが、「大事なことを隠すために、あえて嘘を書いていく」的なセリフ。嘘で守ってきたものも、結局は何だったのか。男にとって、女にとって、息子にとって、嘘をついてでも守るべきものは何か、真実を語ることで守ることは何か。家族のあり方について、深く考えさせられる作品でした。 その舞台での役作りのため、髪を20センチほどカットした大野さんは、女性編集者役。思ったことをズバズバ言うやり手の編集者ですが、性格が性悪(笑)いつもの優しく周りへの気配りを欠かせない大野さんとは真逆の役柄でしたが、流石の演技力! 舞台の進行中、元カレに対して「舌打ち」をしたり、足を組んだ横柄な態度を見せるなど、大野さん自身、これまで行ってこなかった仕草は苦労したと思います。また作家への想いを「隠して」元カレに戻る際の表情は見ているこちらも切なくなりました。 これまでも舞台やドラマ、映画、朗読ドラマなどで様々な役柄を拝見してきた大野ひろみさんですが、今回の役柄は一段と彼女の「芝居力」を引き上げたと感じました!様々なお芝居をすることができる大野さんには、これからも是非、女優を機軸とした活動を切に願って止みません。本当にお疲れ様でした♪

  • 満足度★★★★

    観るほどハマりそう
    テーマ的には、昼ドラのような人間の負の部分が出ているドロドロした話なんですが、思わず引き込まれてしまう魅力を持った良い作品と思います。
    主役陣をはじめ、役者さんたちの演技、セリフや態度の裏の感情がうまく表現されているストーリー、どれも素晴らしかったです!
    ただ、現実と回想の繰り返しに(一度見ただけでは)ちょっと戸惑ってしまう気もします。何年も前なのに同じ役者さんが演じるのは、少し工夫があった方が良かったかも?

  • 満足度★★★★

    しっかりした作り
     舞台美術もいいし、シナリオ、演出、演技ともにしっかり作られた作品。(追記後送)

  • 満足度★★★★

    見応えありました
    役者さん達の熱演、よく出来たセット、ストーリー、どれも見応えがありました。断片的なシーンが、どんどん繋がっていく展開が上手く繋がっていて、どんどん惹き込まれ、面白かったです。ただ、隠された真実は、あまり意外性は感じなかったです。演技は皆良かったのですが、特に潤一役の若松泰弘さんの演技は素晴らしかったです。麗子役の遠海まりこさんは、可愛さと美しさと色っぽさで、見惚れてしまいました。見応えのある舞台で満足でした!

  • 満足度★★★★★

    それは言わない約束
    難しい話の中、時折クスッと笑えるシーンもあり、
    終始楽しませて貰いました。
    みなさんの演技が素晴らしく、
    大野ひろみさんの編集者も、
    体当たりな演技で感動しました。
    満員御礼になるのも、よくわかりました!

    ネタバレBOX

    それは言わない約束です。

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