巣鴨・監獄・冀望王 -スガモ・プリズン・ギャングスター- 公演情報 巣鴨・監獄・冀望王 -スガモ・プリズン・ギャングスター-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★★

    舞台美術や照明、音響、スタッフ対応もグー
     とにかく、一歩会場に入ると、その舞台美術の作り込みに驚かされた。スタッフの対応も極めてよく、演技もうまい。ダーティーな世界を描くにふぃさわしく、照明は暗め。所長室の場面だけ明るくなる仕掛けて無駄な場転少ない。音響も効果的である。

    ネタバレBOX

     公式な見解としては、随分硬い話のようである。だが、麻薬が問題であるにしても、それが在る程度抑えられる時と流行る時期があるのはどうしてなのか? その点を問題化し、キチンと分析して掛からないと片手落ちになろう。自分は社会学者ではないので、データ分析やった訳ではないが、戦争をしている国では、そしてそ戦争疑問を持つ者が多かったり、戦意を高揚させ命を簡単捨てるように仕向けるような国家や社会、時代には、麻薬は多用される傾向にあるように思う。戦争ばかりやっているアメリカには薬中が多いし、北朝鮮にもシャブ中が多い。日本でも1957年迄、薬局でシャブが買えた。薬品名をヒロポンと言ったからポン中という呼び名もあったほどだ。これは、日本軍がケシを栽培していたのと違う理由から大量に用いられていたのである。特攻隊には、死を怖がらせない為にやらせていたわけだし、その為、兵士が死なずに戻って来た後も国家は販売せざるを得なかったのである。無論、麻薬は体に良い訳ではない。医療用として用いられることがあるにせよ、それは、患者の余りに酷い痛みを和らげたりする為であり、麻薬のリスクより、その酷い痛みから解放することの方が、より人間的にマシだと判断されるからである。
     何れにせよ、一旦、嵌ってしまえば立ち直ることが極めて困難なものが多いのは事実で、特にケミカルなものは危険である。一方、人間は皆平等な環境下に生まれる訳ではない。親を選ぶことはできないのだ。或る者は、虐待する親の下に生まれ、或る者は、権力者・資本家・王侯の子として生まれる。実際、天と地ほどの差の下に個々の子は誕生し、育とうとする。だが、その命を奪う親もいれば慈しむ親も居るのであり、この生まれつきの差や、そこから生じるハンデや差別、学歴差や社会的地位、貧富の差などが、能力が高く劣悪な環境に育まれた者に強烈なドロップアウト指向を齎す場合、彼・彼女ららは、麻薬に走る傾向が高くなりはすまいか?
     何れにせよ、麻薬が良くないことは当たり前過ぎて文句のつけようがないのであるが、撲滅キャンペーンは、本質から目を逸らさせはしないかと懸念するのである。
     何れにせよ、今作、現代日本というアメリカの植民地に暮らす若者が、狡く一応力を持つ大人たちに収奪され抑圧される自分達の鬱積を、大人たちのやり方をなぞることで表現して見せ、観客に、力と狡猾が支配することの意味を考えさせる構造を提示、アイロニックな視点に気付いてもらうことを狙ったと解釈した。
  • 満足度★★

    “啓発劇”としては・・・
    2008年に起きた、法政大学(多摩キャンパス)の大麻事件をうけ、
    大学からの依頼により「薬物乱用防止啓発劇」として毎年公演しているそうだが、今回、初めて観させていただいた。

    当日パンフに、
    “「麻薬を使ったことがない僕らが、どうやって麻薬防止を啓発したらいいんだろう。」私が、私なりに出した答えが、この芝居です。”と、あったが、

    作者、演者が“経験したことがない”、“事実を知らない”事柄を芝居として成立させるには、調査・精査は不可欠だろう。

    その意味では、本作は表層的で、現実離れしており、“啓発劇”としては弱いと感じた。

    “啓発”を第一に考え、演劇的面白さを求めることなく、身近な題材を学生らしい視点(観点)で描いたらどうだろうか・・・。

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