満足度★★★★
大阪言葉
70年代の実在未遂事件が主軸、そこから80年代に起きたあの「毒入り危険」事件まで絡めていく。上手な役者さんの発するテンポ良い関西言葉は聞いてて心地よい。
ビルの屋上が舞台、大きな月の輪を背景に、その灯りが妖しく見えたり眩しく見えるようだったり。
おじさん達が事件概要を話す場面では、意外と機敏な動きを見せる、またそれがアートな動きで見せ方が面白くさらに話の展開に惹きつけられる。計画は失敗し未遂となってしまった事件だが、次の展開を想像させる結末にそれの話も見て見たいと欲が出てしまう。
このタイトルの「ペーパームーン」は見ている者にとってのまやかしだったのかも。
面白かった。
満足度★★★★
今でも十分面白い
大竹野さんの作品をオフィスコットーネで何作品も観ているのですが、どれも面白い。今回はまた、関西弁のやり取りが「すごい」と思ってしまう。そして動きがいい!まるでダンスのような振りつけ面白かった。次回のオフィスコットーネもすごく楽しみ。
満足度★★★★
「あっ!」と……
過去の犯罪を題材にした洒脱な会話劇……と思っていたら、終盤の独白で「あっ!」と言わされた。
個性的なキャスト陣のカッコよさも堪能。
満足度★★★★
エンディングが難しい...けど...
大竹野作品では、ちょっとほのぼのとした感じ。前・中半の息が継げないくらいの会話のやりとり、質の高さが目を引く。最後半になると、ちょっと時代がかかってしまって、若い人はニヤニヤできないかも?その心配は、案外年配層が多い客席がカバーしてくれていたのかも?コットーネ、頑張って下さい♪
満足度★★★
笑えるが、何だがなあ。
そういえば、そんな事件もあったっけ。偽の夜間金庫を作って金を奪おうとした事件。かなりの人がだまされて現金袋を投入したというから、犯罪史上注目すべき事件だった。しかも、犯人は捕まってないし。
この戯曲は、その犯人グループの後日談として創作されている。現金奪取に失敗したグループたちの、何だがしまらない反省会のようにもみえる。コテコテの関西弁の会話はおもしろくて笑えるが、何だがなぁ〜という締めくくりである。わたし的には、冒頭が一番おもしろかった。
満足度★★★★
笑と悲哀と・・・・。
1973年の大阪夜間金庫事件をモチーフとした作品で、その事件の犯人たちが小さなビルの屋上で事件の失敗についておおもめにもめます。
キャラクターがそれぞれとても強烈で、大阪弁の悪態が飛び交う中、笑っちゃうんですが、なんだかせつない・・・そして、やっぱりブラックな匂い。
彼らのこれからも見てみたい気がしました。
疑り深い助六の津村さんがナイス!です。
グリコの江頭くん、大奮闘で面白かったです。
満足度★★★★★
オフィスコットーネ☆大竹野正典作品
ここ最近の2公演3作品の大竹野作品のいずれにも魅了され続けだが、その一昨年「密会」「海のホタル」をみた私の勝手な理解は・・・ この凄み、代表作を取り上げたに違いない。おや「屋上のペーパー・・」?大竹野作品再び。柳の下に何とかではないが、一段落ちだろうけれどそれでも観たい。仕方ねえ・・・。 記録を見ると、以前にも2,3作を上演していた。
心から、嬉しい時間であった。
ノワールな話だが、見るべきものを見、語るべきことを語っている戯曲と感じる。描かれているのは一介の、現実にある人間の範囲を僅かも「盛って」ない、リアルな人間。この「リアル」には小っぽけで愚かな、というニュアンスもある。だからこそ、数時間のドラマの中での彼らの帰趨が喜ばしい。涙を催さずしてこの感動は、何だ。。
作家の作品群への興味は愈々増せり。