保健体育B【終演しました!ご来場ありがとうございました!】 公演情報 保健体育B【終演しました!ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★

    鑑賞日2016/05/01 (日)

    オチが綺麗に決まれば良かったけど…青春群像劇にしては、ちょっとクドい。ただ単に事あるごとにキスシーンが繰り返されるので飽きた。三角関係×4で場と時間は共有してるけど、微妙に繋がってない感覚。前作の方が切ない気持ちになれたかな…今作は若さが動物的過ぎて…

  • 満足度★★★★

    エロスと青春のバランス感覚
    私の「一度の観劇でのキスシーン目撃回数1位」を、あっさりと更新する勢いの本作だったが、不思議にいやらしさを感じず、不快にならなかった。「本当に始まるのは唇以外への場所への口づけからだ」と山田詠美は著書『マグネット』で書いているが、それが本当だとすれば、唇へのキスというのはただの助走にすぎない。20歳の国「国王」を名乗る作・演出の竜史は、そうした、エロスを設計するバランス感覚が秀でている。キスそのものよりも、腰をなでる手つきの方を、よほどセクシーに見せてくるのだ。だから、ぱっと見の生々しさに辟易することなく、穏やかな気持ちで大量のキスシーンを浴びることができたのだろう。

    20歳の国はいつも、一方通行の片思いなどの人間関係の組み方が巧い。相関図などの説明ナシで観客にパッと関係性を掴ませる脚本の技量は見事。スタンダードな青春群像劇だけに、場面転換のやり方などがストレートすぎるところもあるので、技巧を凝らす余地は大いにあると思う。

    ネタバレBOX

    ホモソーシャルなカラオケ屋の男たちの中で、メイコ(長井短)がモノのように扱われるのが、あわれだった。遊び場の少ない、地方都市の高校生たちの姿がリアルに描かれていたが、登場人物たちが17歳よりもっと大人になったら、より複雑に感情の入り乱れた性愛群像劇になりそうだ。今作でも、教師や店長、小説家など、大人の世界も徐々に垣間見えてきて、これからの作品もぜひ観ていきたい。
    「登場人物の中で付き合いたいのは誰ですか?」「登場人物の中で友だちになりたいのは誰ですか?」などの項目がある公演アンケートもおもしろい。
  • 満足度★★★★★

    保健体育B
    実は一番泣いたかもです。感動しました。

  • 満足度★★★

    欲望だらけの青春劇
    「前代未聞のキスシーン数」や「今すぐに恋したくなる、演劇」などといった分かりやすい売り文句の底、描かれた狂騒的な恋愛の裏には、実は現代人にひそむ「常に誰かに愛されていないと」という焦り、人間が持つ普遍的な孤独感があると感じました。登場人物の高校生だけでなく、大人たちも等しくダメな恋愛/結婚生活を送っていて、この郊外らしき街に浮かぶ人生の未来のなさにも、時代の空気を感じました。気軽に浮気したり二股をかける人物たちは、小腹を満たす為にコンビニでインスタントラーメンを買うがごとく、身近な相手を求める。そういった人たちのズルさやいい加減さを「愚かしい」と片付けず、それらのダメさを書き分ける作家の筆致には人間に興味を持って、愛している感じがします。テクニカルなところには、やや拙さを感じましたが、この「人間を描きたい」という作家の態度に共感しました。

  • 満足度★★★

    扇情的
    好きな台詞、印象に残るシーンは多々有るのですが、物語としては、何がどうなってどうなったのと首を捻らざるをえなかったです。
    あと、歌とダンスのクオリティーをもう少し上げてもらえれば印象も違ったのかもなあとも思いました。

    ネタバレBOX

    結局、最終的な感想が「今まで観た芝居の中でキスシーンが一番多かったなあ」だったので、自分も味わえてないのも確かに悪いのですが、もっと味わせて欲しかったです。
  • 満足度★★★★

    幼い恋と性を描く群像劇に、直球のメッセージ
     劇場ロビーが照明でピンク色に染められていて、駅前劇場が何やらちょっと怪しいムード。物販ブースでは過去公演のDVDを販売中。売り子さんも客席案内の方々もガクランとセーラー服を着て、雰囲気を盛り上げてくれていました。
     劇場に入ると奥と手前に客席があり、ステージを二方向から挟む舞台美術でした。私は劇場入り口に近い方に着席。聞き覚えのあるJ-POPが流れ、ミラーボールが回り、ピンク色と青色の照明がステージを照らします。ステージには段差があって、なんだかお立ち台があるクラブみたい。

     高校生同士、教師同士、高校生と教師の恋愛、高校生と社会人との不倫などを描く元気いっぱいの恋愛群像劇でした。ピロートークは本音がモロバレするから(笑)スリリングで面白いし、覗き見の楽しさもあります。雰囲気に甘えて濁したりせず、浮気がばれた時の修羅場もしっかり描き、会話も結末まで書き込んでいることに感心しました。“恋人に会えない寂しさを紛らわすために他人と寝る”という安っぽい恋が、ただの愚行ではなく、愛らしく見えるのも魅力です。ただ、テーマを恋愛に限定しているからか、遠い過去や未来、さまざまな人生などを想像させるような、底力や飛躍力のある戯曲ではありませんでした。

     昔、シャ乱Qの「シングルベッド」がヒットした時に、あるベテランのミュージシャンが「シャ乱Qのような風俗っぽい路線は売れる」といった意味の発言をしていたんです。演歌と流行歌の間というか、軽いノリとウェットな感覚が、幅広い層に受け入れられるのかもしれません。『保健体育B』というタイトルも、男女の甘酸っぱい恋愛ドラマも、そういう親しみやすい路線を狙ったゆえなのかなと思いました。ただ、エッチさはとんがってました(笑)。乱暴な言い方かもしれませんが、“青臭い、愛のある、ポツドール”という印象を持ちました。

     作・演出・出演、そしてプロデュースをされている竜史さんは、範宙遊泳の山本卓卓さんやロロの三浦直之さんとほぼ同世代だそうです。「好きなものを作る」だけでなく、周囲を見て作戦を練って、どんな演劇を作るのかを選んでいらっしゃいます。やはり若い世代には賢い方が多いと思いました。インターネットがインフラ化し、手のひらにある端末でいつでも世界にアクセスできるようになったからでしょうか。これからも若い方々からどんどん学んでいきたいと思います。

    ネタバレBOX

     ※引用したセリフは正確ではありません。

     性描写が生々しい現代劇で、俳優が舞台でそれを披露するところが、ポツドールに似ていると思います。たとえば暗転して劇場全体を真っ暗闇にして、複数カップルのいわゆる愛撫から絶頂までのセックスを、たっぷりと聴かせるシーンがありました。明転したら、暗転前の相手とは違う相手と睦み合っているのも、作風としてはポツドールと重なるかもしれません。でも、セックスを“虫の交尾”のように本能的、動物的なものではなく、人間同士が一対一で心を通い合わせるものとして描いているのは、ポツドールとは大きく違いました。

     抱きしめてお互いの存在を確認する場面(育美「タケルだー」タケル「俺だよ」)ではプラトニックなスキンシップとしてのセックスが描かれていました。親が赤ちゃんをだっこするのと同じですよね。「好きって言うことも、言われることも、最高のことだよ」という女子高生のセリフは、嘘のない本気の愛の告白の喜びを肯定しています。「ちゃんと人に踏み込まないと、幸せになれない」と気づいた教師が、「旦那さんと別れて僕と一緒になってください」と同僚の女性教師に告白する場面は、正直な気持ちをあらわした言葉の力を信じる、ストレートな人間賛美とも受け取れました。私は人間が変化する瞬間を描く演劇が好きなので、この場面は特に印象に残りました。

     舞台でなぜか突然踊り出すのは、第三舞台(今は虚構の劇団でしょうか)や演劇集団キャラメルボックスみたい。ちょっと懐かしくもあるし、微笑ましくもありました。ラジオ体操をハード目にしたダンスは観ていて楽しかったです。
     劇中で使われたBARBEE BOYS「目を閉じておいでよ」、モーニング娘。「抱いて HOLD ON ME!」は私(40代)が昔、カラオケでよく耳にした曲です。今はネット検索で時代や地域を超えて音楽と出会えるので、最新のヒット曲と同列に扱われるんですね。私が親しんだ“ナツメロ”という言葉は死語なのかもしれません。勉強になります!

     高校生役を演じている俳優は20代以上の大人ですから、到底17歳とは思えないこともありました。例えばタケル(斉藤マッチュ)の「俺ら17だよ、そりゃ他の誰かを好きになったりするよ。お前(育美)はどうしたいんだ?」という意味のセリフ。あんなに冷静かつ真剣に恋人と向き合って、それでいて彼女を優しく包み込むように話せるのは、17歳男子じゃできないよなぁ~(笑)。10代の男子ってたいてい同年齢の女子より幼いものですしね。でもそれがおかしい、悪いとは全く思いませんでした。演劇の嘘をあえて楽しむこともできますし、高校生の恋愛を大人の恋愛と重ねて二重に味わうのも面白いです。

     ただ、大人の俳優が制服を着ることで高校生だと観客に示す演出なので、教師たちの年齢がわからなかったのが残念。たとえば20代中盤なのか、40代なのかで、夫婦の関係性や、女子高生と男性教師の年齢差などから見えてくるドラマが変わります。「観客がどのように受け取ってもいい」という意図で敢えて余白を残したつもりが、伝える情報が足りないせいで誤解を招いてしまう(真意が伝わらない)という結果になるかもしれない。そこのところは脚本も演出も、もう少し詰めていただきたいと思いました。

     開演直前に3人の学生服姿の俳優さんたちが、マイクを持って元気に歌を歌いました。あれは“カラオケ”だったのかしら…。私は下手な歌はなるべく耳にしたくないタイプの観客なので、人前で下手でも歌うなら、下手だからこそ成立するように演出してもらいたかったです。もしかしたら前座的な、力を抜いた余興だったのかもしれませんが、私は装飾されたロビーからつながるお芝居の導入部として、重要な場面だと思いました。俳優がうつむいて歌う意味もよくわからないくて…観客の顔を正面から見られない未熟な俳優だからなのか、そういう演出意図なのかと、歌が終わるまでずっと考える時間になってしまいました。

     私は近年、特に俳優を重視するようになっています。今作では舞台上にいる人たちの姿勢が悪いことが気になりました。役人物の姿勢が悪いのは、俳優自身の背中が曲がっているからであって、演じる役柄の個性として、あえて背中を丸める演技をしているようには見えませんでした。俳優さんには普段から心身の訓練をしてもらいたいですし、演出家にも意識的になっていただきたいです。服を脱いだ男優の体が鍛えられていたのにはホっとしました。「だらしない体はダメだ」なんて一刀両断するつもりは毛頭ありませんが、作り手の方々には“俳優の身体は観客に見せるものである”という自覚を常に持っていて欲しいと思います。
  • 満足度★★★

    物語というより現実への興味
    賛否両論だろうが、タブー的なことを逆手にとる感じは悪くない。ラストも演劇ならではの演出で面白かった。

  • 満足度★★

    残念
    約105分は長かった。
    キスシーン・カラオケ(歌)と時々ダンスをして何とか時間が消化している感じで、もう少し中身がほしかったです。

  • 満足度★★★★★

    銀河同士の大衝突
    人間を通して宇宙の摂理を見たような気がする。

  • 満足度★★★★★

    挿入歌が芝居と観客の青春時代をリンクさせる。
    観客の青春時代の歌に合わせた曲を使い(選曲力は凄い!)、観ている者の気持ちを昂らせる。
    挿入歌に助けられてるところが大いにあるが、それを上手く利用しているのが、この劇団の武器ではないだろうか。

    ネタバレBOX

    芝居中、多用されるキスシーン。
    キスするという動作の本来の意味はなしていないように思う。言葉で語れない切なさや想いをその動作に込めているからこそ、何度も何度も繰り返す。繰り返すことで、そのキスの動作は動作に過ぎず、登場人物の複雑な心情がだんだんとじわじわと伝わってくるように思った。
    女性4人、男性が8人。女性は二人の男性または二人以上の男性と関係がある者もいるが、最終的には本来本当に好いている相手とは結ばれない。そういう微妙で複雑な心情を表現しようとした。
    初恋は結ばれないではないが、若い時の恋愛というのは結ばれないことが多いのも事実。
    観ている観客もそういう青春を送った者には、きっとドンピシャな芝居なんだろうな。
  • 満足度★★★★

    キスシーン多め
    触れ込み通り、キスシーンがかなり多めの恋愛作品でした。ですが、純愛というには少し厳しい様々な形の恋愛ものです。
    公演中なので以下ネタバレで。

    ネタバレBOX

    登場人物が12人なのですが、女性4人に対し、男性8人ではそうなるかとも思える内容でした。
    自分の遠い昔の高校生の時と比べるとあまり共感は出来ないのですが、上手い役者さんが多かった為か、まあ何となくこういう形もあるなとは思えました。保健室やカラオケのシーンは楽しく、また暗転からの組み合わせの変化は面白かったです。
    役者さんは、桃井亜季役の山脇唯さんと相馬芽衣子役の長井短さんが印象的でした。
  • 満足度★★★

    保健体育B
    何だか、観ながら、色んなモノが自分の中で分泌された105分。

    絡まり、追う、焦がれて、諦めて、考えて、想って、求めて、

    色んな「キモチ」が舞台の上で露わになっていた。




    捉え方が

    人によって勿論異なるのは、当たり前で。

    「すき」という気持ちが素直に溢れていると捉える人もいる。




    「すき」だから、なんでも感情の赴くまま行動するのが

    「若さ」というのは、考え方が短絡的ではないかととらえる人もいる。




    私は観ながら

    「すき」の具現化のある意味ファンタジーな要素が

    盛りだくさんだったなと思う。

    生々しいファンタジー。




    描かれる女性の中に、自分が共感出来る人が少なく

    むしろ、自分は、女性よりも、男性の心の置き方が近い役柄の人が多いようだった。

    ただ、

    「こころ」よりも、「からだ」が繋がる「あんしん」を得るという感覚は

    分らなくもない。

    勿論、「こころ」があっての「すき」という感情が基本アイテムになってはいるのだが。




    高校生たち以外の

    大人がある意味

    一番、ピュアな恋愛をしてるなと感じた。

    形態は様々で順当か?と聞かれると、「はい」とは

    言いにくいのだが、何となく、そう感じた。
















    尾倉ケントさんの「馬場」役が良かった。ある意味、正論。傍から見たら、ちゃらちゃらしてると思われると思うがかなり、個人的には「筋」が通ってる気がした。

  • 満足度★★

    好き嫌いが分かれる
    歌(カラオケ)ダンス、若さ、そして薄っぺらい恋愛・・・・
    自分は苦手でした。(すみません)
    どの出演者にも感情が入っていかないため、傍観者となりただただ時間が過ぎていくのを待っているだけ。
    あんなに多くのキスシーンは必要だったのか、軽い恋愛を押し出すのは何なのかと色々と疑問が。演技は良かっただけに残念。

  • 満足度★★★★

    他人の恋愛はわからない
    確かにキスばかりしています。特に後半は。
    しかし恋愛や情欲はとても個人的なものであり、なんとも共感しがたいものです。そのため、リアリティの判断がつかない。こんなことってあるのかな、という感じで醒めて見てしまいました。ということは、題材としては難しいということです。
    ただ、役者さんは上手いので、それだけで105分を魅せ切ってしまいます。予想よりも重厚な芝居でした。

    ネタバレBOX

    登場した女性達が全員イヤな女で、誰と恋愛したいかというアンケートの回答に「無し」と答えてしまいました。それほど人間のイヤな面を見せてくれます。
    長井短さん演じるゲス女ぶりは見事。
  • 満足度★★★★★

    ど直球で好き
    知ってる役者さん、一人もいなかったけどストレートに面白かった。

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