ジジイ達の特攻隊 公演情報 ジジイ達の特攻隊」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    黙祷
    直球勝負。シンプルでわかり易く,話のテンポも良い。いくつか細かいところでの疑問はあるが,この芝居の伝えたいところからすれば,大した問題ではない。愛情の反対は無関心。まさにそのとおりで,どのような立場に立つにせよ,戦争に対して無関心であってはならない。8月15日にこの芝居を観れたこと,そして会場で黙祷したことは,新たな思いへのきっかけにはなったと思う。いい芝居だったなぁ。

  • 満足度★★★★★

    泣けます!
    脚本よろしく、話の流れが良い。そして登場人物が明確でとても分かりやすい。役者の皆さんとても良い演技で感動しました。
    この時代、民間人が軍人に意見することができたであろうかという疑問は残るが、私はそこがこの芝居の主張と捉えたい!
    死ぬことが怖くなった若い特攻隊員の朝霧を非国民扱いする軍人教育そのものの”立野中尉”に残り1機になったゼロ戦での出撃見本を見せてほしいと言った藤田の言葉が心地よい!
    同じ言葉を説明不十分の安保法案を無理やり通そうとしている某国の首相に言いたい。”有事があったら、あなたが先にいきなさい”

    ネタバレBOX

    派遣先の島の特攻隊員の3人の中のひとりである澤田は家族(両親と妹)を空襲で失った。
    あたりは火の海で瓦礫の下敷きになり、まだ命があり、”熱いよう”と助けを求める幼い妹になすすべもなかった。
    焼け死んだ手の中には妹と遊んだ”おはじき”が握りしめられていた(特攻隊員となった時には、それを形見として携帯)
    ”お国のために”ではなく”人を殺すこと”への思いが強くなってしまったこの経緯を話すシーンは本当に泣ける!
  • 満足度★★★★★

    涙腺緩みました
    分かりやすくストレートなストーリーで、何度も涙腺が緩みました。そして戦争を知らない世代の人も、関心を持つ事が出来るような気がしました。役者さん達の演技力もあり、中尉役・婦人会の会長役の方に対しては、本当に頭にきてしまいました(演技が上手いならではです)。生きる事は当たり前の事なのに、特攻隊の人達は、当たり前の事が許されない・・言葉にならないです。命の大切さ、人として大事な事・・そして戦争について考えさせられる良い舞台でした。

  • 満足度★★

    よく言えば絵本のような作品でした
    悪く言うと・・・ストロー級(今は呼称変わったんだっけ?)の軽さの話でありましたが、意図するところの戦争というものに関しての興味を引いてもらうという意味では時期も話もまぁ合っていたかなぁと思えた約2時間。

    反戦高揚芝居といえましょうか

    ステレオタイプの登場人物を出すことで、判を押したような戦中芝居が展開していきます。(・・・以前他の戦争モノ作品で登場人物が「日本は戦争に負ける」と簡単に述べるなぁとUPしたら反論が大きかった・・けど・・・あえて言いたい。戦意高揚のプロパガンダに晒されて戦局が悪くても神風が吹いて日本は勝利すると言い続けていた時代・隣組と言うナチスやソ連などが用いた密告システムまで構築されてる世界で、負け戦となることを想像し述べる人物描写はおかしいのではと思うのですよ。市井の発言なら”負ける”より”終わる””終結して欲しい”と言う台詞を述べさせて欲しいと思ったデス=簡単に戦争の終結(必ず敗戦・・)を言い過ぎるのはどうかな?と言う意見です)(某作品では株価の変動で的確に敗戦と戦の終結予測を述べてて感嘆しましたが)

    開演時間の遵守は評価できるけど・・・。日頃観劇等の経験の少なそうな高齢の観客さんが多く、スマホとかケータイの電源とかはマナーモードとかでよいのかなぁとか声聞こえてきましたですよ・・・。ちゃんと前説でさまざまな観劇マナー説明はするべきと思いました(「チョイスW」のケルベロス長官さんが出張してきて欲しかった(^^;)

    ネタバレBOX

    簡素な舞台セットで、日本舞台では左手に窓ガラスに割れた時の飛散防止用のテープを貼ったガラス戸に。右側は4畳ほどの畳をひいた上に卓袱台がのっています。島のジャングルではバックの背景幕に木々の絵が描き込んでありました。

    それにしても島で駐屯している部隊の衣服が新しい・・・大佐クラスは良いとしても整備兵のツナギも白過ぎるなぁとかブーツの新品さも気になったりしてしまいました・・・最後の方の特攻に赴く時に服とか綺麗になるとかいう演出があった方がとか思ってしまいました。

    突っ込みどころ満載と思える本作ですが、まぁ反戦絵本と思えば何とか許容できますが・・・。 何かも~ちっと作りようがあったのでは?とかも感じてしまいました。 役者さんたちの演技が普通に上手い分、脚本に・・・と思いました。

    嫌味な婦人会の会長さんとか、おっかない中尉さんとかはベタな役どころな分。わかりやすい怖さ・嫌味が出ていてホント演技はいいなぁと思えました。
    島の谷大佐の雰囲気が大人な感じで好ましかった♪

    こ~ゆ~ベタな(すいませんねぇ失礼な言い方で・・)話で、あちこちから鼻をすする音が聞こえてきたんで、絵本風なら動く絵芝居=アニメに抵抗無いなら『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』とか見たら号泣するんじゃなかろうか?とかオープニングテーマ『いつか空に届いて』聞きながら感想UPしましたです・・・・・。

    ・・・・・それにしても自分以外の方々は高評価だなぁ・・・なんか自分だけ違う作品見たのではないだろうかと脳内記憶を疑いたくなるなぁ・・・・戦争モノとかの作品は評価に下駄履かせる必要とかあるのかしら?などとも不謹慎な事考えてしまった・・・・(-_-;)。
  • 満足度★★★★

    しっかり観せる骨太作品
    戦後70周年企画...みんなで考えなければならない年の様相を呈してきている。
    この「ジジイ達の特攻隊!」は鮮鋭にその問題提起をしていた。内容は骨太作品であるが、歌謡漫談という明るいシーンも取り入れて、芝居としての魅力も十分観せてくれた。

    上演前には、「異国の丘」「海行かば」など当時の歌も流れていた。


    ネタバレBOX

    梗概は、昭和20年7月。敗戦濃い日本のある下町。そこに歌謡漫談を職とする<これまたぼ-いず>の5人がいた。 ある日、隣人からの通報で家に憲兵が来て、歌の内容が非国民だ、歌を辞めなければ逮捕すると。しかたなく、<これまたぼーいず>は慰問の道を選ぶ。 初めての慰問先は特攻隊がいる島であった。しかも特攻隊の若者はわずか3名を残すのみ。 そして3人に特攻の命が下る。 若い隊員達の国を、そして家族を想う気持ちに<これまたぼーいず>達の想いが重なる・・・ そして最後の特攻隊が飛び立った時、戦争終結の連絡が入る。

    この舞台セットは、プロローグとエピローグが下町の藤田家で、ほぼ中央に畳敷・卓袱台そして天井から裸電球、下手が玄関になっている。二場面が慰問に訪れた島(背景幕がジャングル)、第三場面がジジイが乗った戦闘機である。表層的な観方をすれば、本当に軍隊を始め当時の国家体制における理不尽さ、非道さ、それに従わざるを得ない無念さが伝わる。もっと言えば、それに面と向かって疑問を呈することができないところに恐ろしさがある。

    芝居としては、ラストシーンは現実的でないが、このように演出したかった心情が当日パンフに記してある「家族を守るという父や母の気持ちと基本的には変わらないのではないか...その慈悲深く尊い気持ちを既存の特攻隊物でない形で表現したい!」とある。

    芝居としては、若い特攻隊員1名が出撃するのが現実的であり、涙も誘うであろうが...。
    疑問としては、島内には軍人8名と民間人(司令官:大佐の妻)という説明であったが、6名しか登場せず残りは見張役ということのようであるが、必要な設定であろうか。些細なことであるが、これ以外は本当に観応えがあった。
    演技は全キャストとも上手いが、特に勝野八重 役(大勝かおり さん)の熱演は素晴らしかった。

    この時期、シアターグリーン3館はすべて戦争関連の芝居であり、今、本当に一人ひとり考えなければならない。
    上演後の挨拶で藤森太介 氏は、「愛」の反対語は「憎」であり、「無関心」も含まれる、という印象深い言葉を心に刻んだ。

    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    心揺さぶられ泪した
    “戦争”という状況下での、登場人物それぞれの“想い”、“葛藤”を見事に描いた本作。

    度々のシーンで、心揺さぶられ泪した。

    月並みだが、あらてめて“戦争”、“命”を考えさせられる作品だった。

    ネタバレBOX

    若い特攻隊員の代わりに、“これまたぼーいず”の三人が出撃するラストシーンの設定は現実的ではないが、これは、“妻”や“婚約者”を同乗させて出撃した「神州不滅特別攻撃隊」の記録からの発想であろうと思われる。

    このラストシーンを現実的なものにすると、より物語りの訴求力が増しただろう。
  • 満足度★★★★★

    観るべき舞台
    初観劇の劇団さんで初めて観る役者さんばかりでしたが、実に素晴らしい舞台でした。脚本が面白く、またこの時期に観るにふさわしい舞台で、涙腺が緩み考えさせられます。 席が余っているのが勿体無いくらいの舞台でした。
    以下、公演中なのでネタバレで。

    ネタバレBOX

    戦時中の歌謡漫談を職とする5人が、特攻隊員がいる島に慰問にいく話であったが、行くまでの東京での生活に、戦時中の現況や思想が読み取れ、この段階で既に惹き込まれた。島に行ってからの軍人達との交流などで、よりそれぞれの思想や背負っている物が描かれ、当時の状況が想像できました。軍国主義と言ってしまえば簡単ですが、やはり怖い考え方ですね。

    この舞台がより魅力的なのは、重い話の中に歌謡漫談を取り入れた事で、笑える場面が取れ、また<これまたぼーいず>の5人が実に魅力的な点でしょうか。
    また他の役者さん達も、それぞれの役を実に上手く演じられ、谷大佐役の大谷朗さんや立野中尉役の立花伸一さんが印象的でした。

    最後の、零戦に民間人3人が乗り込む場面は、状況的にはあり得ないとは思いますが、心情的には分かる場面で、涙を誘われました。

    一つだけ疑問だったのは、島にいたであろう見張り役の軍人の方が、最後まで出てきませんでしたが、設定上必要だったのかと思いました。零戦2機を失った空襲もありましたし。

    この時期に観ることが出来て、大変良かった舞台でした。

  • 満足度★★★★

    じじい達だって負けてない!!
    これはもう正統派ですね。泣かせの直球でグイグイ攻めてきます。やはり大勝かおりさんがいい!

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