BIRTH ~ペルー日本大使公邸人質事件~【アンケート即日公開】 公演情報 BIRTH ~ペルー日本大使公邸人質事件~【アンケート即日公開】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★★★

    (^-^)/グッときた。
    (^-^)/テロリストなんだけど、彼なりに国を憂い仲間を想い頑張った彼等の頑張りと悲しい結末に涙が流れた。テロと言う行ないを美化しちゃいけないのだろうが、そこは作品という事で。丹羽隆博はカッコイイね。感動しました、また次回も期待してます。

  • 満足度★★★

    社会派
    この劇団はこういうのもやるのかと楽しみに見てみたが、どうしてどうしてしっかりっと骨が通っていた。革命側と捕虜側との関係も次第に繋がってくる。
    しっかりとしたプロットで展開していく流れは良かったと思う。

  • 満足度★★★★

    テーマが...
    「ペルー日本大使公邸人質事件」を題材にした公演...他の劇団でも上演しているが、政治・経済・民族などといった多角的な視点が必要になる。その要素があまり感じられなかった。武装集団(テロリスト)と人質...どちらを主眼に置いていたのだろうか。
    この公演で気になるところが...。

    ネタバレBOX

    1996年12月17日から1997年4月22日(現地時間)までの127日に及ぶ事件を概観しており、今までの公演に比べ、オリジナリティというか大胆な発想の下にある内容ではなかったこと。

    作・演出は森山智仁 氏である。実は、その作家性に魅力を感じていたが、今回は事実取材等を重ねているのであろう。その意味で手堅い...守りの公演というイメージである。自分は、今年この題材を観るのは3公演目である。前方公演墳「もうすぐ、お家に帰ります」(2015年5月」、Trigger Live「祝祭」(2015年7月)である。やはり同じような事実をもとに、またストックホルム症候群をイメージさせる親和性も描く。このチラシのことば...「歪で美しい何かが生まれた。」は物語の進展においては興味を惹くが、逆にその特異性に他の作家同様に目が行ってしまったようだ。
    観客の主義、主張を声高に代弁しても面白くない。

    描き方が、広く満遍ないペルーの国内事情を説明していることから、その不満が表層的になっており、説得力に欠けた(政治・経済・社会問題が重層・錯綜しているが、芝居としては的を絞るほうが解る)。さらに日本の取材姿勢について、一部マスコミの突出した行動に世界的な批判も出ていたと思うが、今回公演でもそれをイメージさせる場面が多々観られた。

    もう一つ、この劇団の魅力はそのアクションにあると思っている。今回も確かにあったが、それはパーティに乱入する時、後日チャビン・デ・ワンタル作戦と呼ばれる制圧時だけである。このラストのセルパ(丹羽隆博さん)落下シーンは見事。しかし、過去には殺陣等、その迫力あるアクションが多く観られたことを思うと、少し残念であった。

    以上が自分の感想であるが...。

    今回、初めて「バッコスの祭」を観たら、その物語(展開)は丁寧で分かり易いし、登場人物はキャラクターを描きこみ、その親しくなる過程を微笑ましく、それ故に悲しくなる結末に心を打たれるだろう。舞台美術...舞台中央を二階部にし、上手から横向階段で上がる。また上手客席側に横長ソファー。全体的に豪奢な造りがイメージできる。そして舞台技術の音響・照明はいつも効果的で見事。

    また、いつも遊び演出があるが、今回はフアナ(金子優子さん 当日パンフに「史実とは異なる架空の人物」との注釈あり)が記念撮影に応じる際に見せるヘン顔、その他にも小ネタはあったかもしれないが。その意味で、劇団カラーを薄めてまで真摯に取り組んだ公演であろう。多くの観客に受け入れられる選択をした好公演である。

    次回公演も楽しみにしております
  • 見てきた。
    あの事件からもう直ぐ20年の月日が経とうとしている訳ですが、当時まだ幼かった私にはあまり馴染みのない事件です。
    がしかし、最近の法案会議や国内デモ活動のような現状の日本においてもテロに対する考えが必要ではないかと考えてしまう、そんな時間を提供してくれた作品でした。
    どちらかと言えば、政治にあまり関心の無い人たちが見るより、本当にこれからの日本は現状のままで大丈夫なのか。そんなことを一つ頭に入れている関心のある人達に見ていただき、また次なるメッセージを広げていただけたらと思いました。とてもタイムリーな時期の上演で見終わった後にいろいろと考えました。
    とは言え、突然やってくる笑いどころや分かりやすい世界観など、色々な方が見ても素直に楽しめる作品でした。

  • 満足度★★★★★

    ニュースの向こう側の事件にスポットを当てた考えさせられる作品
    テロリストって、
    ・日本には存在しない
    ・海外で無差別に爆破テロとかを実行する
    ・恐ろしい凶悪にして狂信的な(人間性の壊れた)怪物達

    今までニュースの向こう側の事件を目にする度に
    そんなふうに思っていました。

    しかし、
    (全てが正しい主張とは言えませんが)
    そもそもは現状の自国や世界の状況を憂い、
    それを改善しより良き状態に持って行きたいと思いつつも、
    政府その他の状態からまっとうな手段が通じない/使えない状況下において、
    最後の手段としての武装蜂起その他の手段に出た人達、
    でもあるんですね。
    (単なる悪人ではなく、一番に国と国民の事を考えた人達、といえるのかも…)


    本劇の中のテロリスト達は本当に「人間」でした。
    (ペルーのリアルな現状は把握していませんが)
    貧富の差および国民全員がまっとうな教育を受けられない
    現状を憂いてテロリスト集団を率いたリーダー。

    そして今日食う金にも困る、ただそれだけの理由で
    アルバイトとしてテロリストメンバーに引きこまれた人まで。

    そこに居るのは、この犯行を犯したのはあくまでも「人」でした。


    「ストックホルム症候群」
    立てこもり事件などの異常な状況下において、
    犯人と人質達の間に一種の信頼関係が産まれた状態、
    でしたっけ?

    それが関わってくるのは当初から予想がつきましたが、
    確かに目の前で”テロリスト”と呼ばれる人達が
    (自分達の行動やその目的、犯人と人質という人と人との関係に対して)
    苦悩/葛藤し、「単なる人」としての夢を語り討論しあう姿を見ていて、
    彼らを「単純な悪」とみなす事は
    観客の視点であっても出来ないと思いました。
    (自分が日本という比較的ぬるま湯な国に産まれたのでなければ、
    多分に共感出来る考え方であったとも思えます。)


    実際
    ・「日本大使公邸で起きた」という点
    ・当時のフジモリ元大統領が日系人であるという点
    以外において、
    本事件を日本人として深く考えた事はありませんでした。

    しかし、「強行突入にて人質死傷者0、軍隊死亡者2名」という
    強行突入ではありえないような幸運とも思われる結果について、

    背景が本劇の通りであったとしてもおかしくない、
    そう思える「骨太(説得力のある)」物語であり、
    各人間達の思考と行動だったと思います。

    ネタバレBOX

    【思った事】
    ・ 最初は配役/単純な出演者数などから
      テロリスト達が数百人の人質をとって立てこもった、
      という状況を「うまくは表現出来ていないなあ」など、
      演出面での不満もありました。

      実際人質となった主要メンバーについてすら
      その設定を「覚えきれるかな?」などの不安もありました。

    ・ 物語が展開していくにつれて、
      人質だけではなくテロリスト達も
      それぞれが「人間」として動き出し、
      人質達との関わり方が変わっていく様を見て、
      「ストックホルム症候群」もので
      お涙頂戴的に終わるのかな、とラストを想像しました。

    ・ しかし、単なる「一緒に暮らして来たから仲良くなった」ではなく、
      テロリストのリーダーと(架空の存在である)フジモリ大統領の娘の
      「本当にこの国の現状を変えるにはどうしたらよいか?
      軍隊は必要なのか?そしてその維持費は国家予算のどれほどが妥当か?」
      など、テロリストという単なる凶悪集団であったはずの人(達)が、
      この国(ペルー)の未来について本気で理想を持った上で
      人質相手であっても真面目に討論しあう光景に
      涙腺に来るものがありました。

      「ああ、この人は(決して間違いではない)”夢”を持っているんだな」と。

    ・ 最終局面に入り、人質とテロリスト達の中に信頼関係が産まれ、
      午後テロリスト達が運動不足の解消の為にサッカーをしている、
      と突入チャンスを伝えられる光景を見ていても、
      「本当に時と場所、国の状況が悪くなければ
      この人達は普通に生きられた”ただの”人達だったのに…」
      と、ノンフィクション題材ゆえに定められた結末へ向かう様にも
      何か悲しみが漂いました。

    ・ 実際当時考察のあった事なのでしょうか?
      フジモリ元大統領が
      立てこもりの長期化による「ストックホルム症候群」の発生、
      テロリスト達が人質を守る盾になる事を狙っていたというのは。
      (ジャーナリストの言葉に強い説得力を感じました。)

    ・ テロリストのリーダーが最後に残した命題、
      「もし自分達の理想とする国が出来たとして、
      それに武装し向かってくるものがあったらどう対処したらいい?」
      難しすぎる問題だと思います。

      とってはいけない手段を取った以上、
      それに対しては「テロには屈しない」という姿勢を見せなければいけない、
      というのは理解できます。
      しかし、その意図したもの/目的が真に正しいものであった場合、
      その思想までも無碍(むげ)にしてしまって良いものかどうか…

    ・ ジャーナリストの言う「国民の知る権利」、
      この言葉を使って色々な人達から「自分だけが」
      知りたい事、売れる事、を知ろうとする態度、
      「ああ、これぞ日本で最も毛嫌いされるマスゴミの姿勢(本性)」
      なんだろうなあ、と思いました。
      
      劇中の女性ジャーナリストを含め、まっとうなジャーナリズム精神にもとづき、
      ではなく、単に他社の先を越して売れる為に、
      どんな場面でも「知る権利」などという言葉を
      使う連中こそ成敗されてしまえばいいのに、
      なんて考えたりもしました。

    ・ タイトルの「BIRTH」(誕生)、こう名付けた理由について
      考えてみましたが、
      テロリストのリーダーが、当時のペルーという国に対して、
      その問題を投げつけた、国家としての命題が「産まれた日」、
      という事でいいんですかね?

      劇中ではフジモリ元大統領の娘と
      日本大使館大使の2人がそれを受け止めていましたが、
      実際の「日本大使公邸人質事件」では
      このテロを起こした理由/目的を誰が受け止めてくれたのでしょう…


    なんて事を考えたりしました。
    劇団バッコスの祭さんは毎回刺さる「テーマ」で攻めてくるなあ( ´ー`)

    お芝居中の細かい出来事やそこに凝らされる技巧などといった点を
    あまり気にせず見られるので、後々の感想をまとめるのは楽なのですが、
    「演出」(セット/照明/音響その他)面では
    ちょっと物足りない、と感じているのかも知れません(自分が)。
  • 満足度★★★★

    惹きこまれました
    同じ題材を他の劇団でも見ました。比べるつもりではなく演出家の視点が何処が中心になるのだろうと気になり。人質とテロリストたちが心を通わせて行く場面・Misフジモリとテロリーダーとの政治的な意見交換の場面・突入するまでの経緯が2時間のあいだにたっぷりと込められて グイグイとひきこまれました。

  • 満足度★★★★

    観てきました
    2時間 この題材で どのようにやるのだろうと予想できない状態で観させて頂きました。

    スペイン語と日本語がとびかっているはずですが、
    名前だけが違うため最初、感情移入するのが難しかったです。
    あとスーツと警官の制服だけサイズがあってない。肩パット入れすぎ感


    外交のトップたちなのでその貫禄がほしかったです。
    犯人チームは、あっていたと思います

  • 満足度★★★★★

    感動
    当時のことは、よく覚えていません。
    この作品で、あらためて知ったという思いです。
    史実と創作をうまく合わせていたと思います。

  • 満足度★★★

    うんうん
    タカヒロだった

  • 満足度★★★

    ペルーの事件…
    当時は、政治的な背景だとか、フジモリ政権の中身など、あまり考えずに報道を観ていた記憶があります。
    何故今この題材なのかという疑問がありますが、若者たちが「理想の国」を立ち上げる為に蜂起するという出来事が今に対する動機づけなのでしょうか?

    或る意味、青春物のような内容です。
    政治的、思想的な解釈は希薄でした。

    最後の主人公の叫びがテーマであるなら、違う描き方があったかと思います。

    あの事件の裏側をみせるという狙いなのなら、ひと断面としては良く描かれているのかも知れません。

    やはり、青春ドラマとして観てしまう自分はひねくれているのかな?

    ネタバレBOX

    パーティー場面が陳腐過ぎです。
    もっと刈り込んで良かったのでは?
    「仲間の解放」を訴えての事件だったのでしょうが、教育、貧富の格差を表現する導入部が欲しかったです。

    人質になった人々の葛藤をひとりずつ的確に表現して欲しかった気がしますし、緊張を強いられた空間での、人間たちの心の変化がもっと丁寧な描写で書いて欲しかったです。
    麻雀とセックスという表面的な事象で片づけていますが、唐突な気がしました。

    本当にわからなかったのは、何を言いたくて作ったのかという事で、これが前面に出ていないとこの2時間は観る側に緊張を与えてくれません。

    半分くらいで立ち去りたくなってしまいます。
  • 満足度★★★★★

    誰にでも薦められるお芝居
    出来がとにかくいいと思いました。脚本、演出、演技、どれも小劇場で観られる演劇の最高峰、これが人気駅団なんだな、と思いました。わたしには少し端正すぎるのが難点だったのですが、これは完全に個人の好みの範疇で、普通に考えたら大満足!な観劇体験だと思います。

    ネタバレBOX

    これは「劇評」欄に書くことかどうか微妙なので、ネタバレに。
    適正価格だと思いました。最近、チケット代が高いな・・・と思うことが多く、それが小劇場演劇離れを促進している気がしたので、なんだかホッとしました。
    いえ、3200円は大金です。ですが、ここまでやってくれるなら。回収(やる側の都合)ばかりを考えた価格設定に辟易していたので・・・「自分たちの作品は面白い自信がある(だからこれぐらい頂く)」と感じさせてくれる劇団さんに、久しぶりに出会った気持ちです。

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