満足度★★★★
くろねこちゃんとベージュねこちゃん
タイトルからはまったく想像つかないお芝居。
演劇というのは観た者それぞれの解釈が許されるから好きだったり。
たまに許してくれない時もあったりするけど…
このお話は家族の物語で
観る者がどこへ投影するかで全然違う捉え方をするだろうからそういうところも好きだった。
家族ってひとつのフィクション
自分の犠牲の上に家族は成り立っていると思い込んでいる(はためいわくな)母親はそのひとつの典型で、その思い込みを守ってやろうとする息子は、家族を思いやっているのか、優しい息子の虚構を生きているのか。みんな、フィクションの線上を歩いている。たぶんだれでも。
満足度★★★★★
誰もが見えない事実の中で生きている
家族 母の想いが空回り 母は家に閉じこもって生きてきた周りが見えない 変わることが怖い 父の遺書 長男の嫁 2匹のネコと思い出を話す母 ネコは母が作り出した話を聞いてくれる友達。 父が亡くなりさらに思考が狭く固まってくる。 長男が読む遺書は作り物 長男の嫁は、実は金と自分の事ばかり 本当のことは言えない 切り口が母なだけではないか 実は誰も 自分では見えない事実の中で生きているように見えた。 上手い役者陣 面白かった。
満足度★★★★★
母親・奥さんと重ねつつ…、普通の家族なのに毒気が…
夫に先立たれた母親。
その寂しさを紛らわせるため、居ない筈の2匹の野良猫と会話し、(楽しい筈の)思い出を振り返るが…、その寂しさ、私の母と重なります。
そして思い出の中では、自分が正しいとしか思わず、自分の考えを押しつけ、他の家族と溝を深める母親の姿…、少し私の奥さんと重なります。
孤独と猜疑心が支配する中、生前、父親が残した遺言書を読み上げ、ハッピーエンドなのか…、と思いきや!
ラストは毒気たっぷりでした!
役者さんの熱演、毒気たっぷりの脚本、素晴らしかったです!
満足度★★★★
本当の家族とは…
これ程 観る人の環境(家族構成・年齢・性別) によって 観方が変わる作品も珍しいと思う。 私の場合は年齢の差は有れど 母視点で観た為 心が深く抉られる想いで 観終わった時 グッタリと… ただ脚本や演出は素晴らしく 違った視点で観ていたならば 違った感想になったかと… 併せて出演者の年齢に幅が有ったのが(実年齢は判りませんが)小劇場では珍しく とても それが活かされた作品だったと思います
満足度★★★★★
初めて観ました
素晴らしい熱演で、再演も納得の面白くて心に深く残る作品でした。
親子や兄妹、夫婦関係など「家族」との繋がりをそれぞれの立場から考え見つめ直すことができました。 そこに「愛」はあるのだけれど、どこか一方的だったり、伝わらない思いが交差して、歯車が上手くかみ合わずズレが大きくなっていってしまうという悲しさや難しさを感じました。
また、父母から子供達への厳しくも愛ある言葉には、共感する部分が多くありました。
関西弁のねこちゃんとても可愛かったです。