くろねこちゃんとベージュねこちゃん 公演情報 くろねこちゃんとベージュねこちゃん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    くろねこちゃんとベージュねこちゃん
    タイトルからはまったく想像つかないお芝居。
    演劇というのは観た者それぞれの解釈が許されるから好きだったり。
    たまに許してくれない時もあったりするけど…
    このお話は家族の物語で
    観る者がどこへ投影するかで全然違う捉え方をするだろうからそういうところも好きだった。

    ネタバレBOX

    境遇も近いとも美の気持ちに寄り添ってくやし涙。
    同じシチュエーションでフラッシュバック。

    私の母もよし子のように普通を望む母で。

    「あなたはお兄ちゃんとは違うのよ」とかいう言葉に"あなたのためを思って言ってるのよ"感が見えたし、
    知らない間に傷つけるようなこと言ってるのに気がついてない
    自分と家族構成やら境遇が被りすぎて客観的に見られなかった。

    女親は男の子を溺愛する。
    普段、娘に頼るのに。
    たまに帰ってくる息子にはとっても甘い。
    甘い甘い卵焼きのように。

    でも・・・
    母というものは
    家のこと、家事、家族のお世話をして当たり前で
    それを誉めてもらうこともなく毎日毎日繰り返す。
    そこには申し訳ない気持ちもあるけど
    母を経験してないからちゃんとはわからない。

    最後の嘘の手紙で認めてもらえたようで
    円満な食卓になったのは
    やっぱりけん太ずるいと思ってしまった。

    とも美は口も悪いし笑顔も少ないけど
    母を見に行く。 心配してる。

    自分の思いとだぶらせてけん太への憎しみが出てしまった。


    しかしまちこのしたたかさは怖いほど。
    女なんてそんなもんか。
    懲りずにお父さんの席に座ってたし。

    お父さんはどうしたかったのか。
    嫌いな仕事やめて好きなことしたかっただけ?

    家族ってなんだろう。
    すごいはちゃめちゃな思いがぐるぐるした作品でした。
  • 家族ってひとつのフィクション
    自分の犠牲の上に家族は成り立っていると思い込んでいる(はためいわくな)母親はそのひとつの典型で、その思い込みを守ってやろうとする息子は、家族を思いやっているのか、優しい息子の虚構を生きているのか。みんな、フィクションの線上を歩いている。たぶんだれでも。

  • 満足度★★★★★

    誰もが見えない事実の中で生きている
    家族 母の想いが空回り 母は家に閉じこもって生きてきた周りが見えない 変わることが怖い  父の遺書 長男の嫁 2匹のネコと思い出を話す母 ネコは母が作り出した話を聞いてくれる友達。 父が亡くなりさらに思考が狭く固まってくる。 長男が読む遺書は作り物 長男の嫁は、実は金と自分の事ばかり 本当のことは言えない 切り口が母なだけではないか 実は誰も 自分では見えない事実の中で生きているように見えた。 上手い役者陣 面白かった。

    ネタバレBOX

    前説くす玉を割る 着替える ネコが2匹 母 見えないけれど 想像力で観てください。 ネコにお茶を入れる。 母がしゃべる 人生は遊びじゃない 人にはお役目 ゆっくり大人になって幸せな人生だった 家族を愛した 普通に生きていく 解るよずーっと見ていた // 奥様 誰と話 //じゃあ母さんそろそろ けん太 ゆっくりしていけば、お父さんに線香あげた さっき 来週また来る 私休んでいる 帰ってこなければよかった // 遺書 封筒 開けてはダメ 裁判所で 事故 自殺 // 過去: 今すぐ家を出ていきなさい 全部話して 大学やめる もう決めた家賃4万 風呂トイレなし 死んでしまうでしょう // 私こんなこと言っていた? // 3年通って単位2個 父さん言ってやって ウソ 演技 本当 あんたにできるわけないでしょう 脚本書く 大学 卒業しなさい そしたらバカな考えと思うから けん太これを読みなさい 一つ 二つ 3つ  4つ 5母を悲しませない事。 // 奥様 何してたの かたずけ 床がきれい 私が掃除 写真が貼っていた家族の // やめて良かったわ あなたこれ バイト 28でしょう 家 車 家族  お茶どうぞ いえ仕事してきます // あめ嫌い あの人 先だった ネコがしゃべる あまったれる 猫がしゃべる ねこはいつだって鳴いている // お休み食べないの みのさんが言ってた いらない 勉強勉強 お兄ちゃんと同じじゃない 良いのよ 友ちゃんのやりたいように ほっといてよ どうして 女なのにやめなさい 向いてない 1人で出来る仕事 1人で生きていきたい お勉強より大切な物があるのよ 自分の事ばっかり // 坐って まち子さん そこ父さんの席 自分のために作るみそ汁 辛いと幸せ似ている 奥様 今は入らないで 高梨さん 買い物 卵と野菜 // 2人分の年金十分暮らせるだろ司法書士 やめる どうやって生きていくの やめる どうするの 世の中すべてが数字に見える こんなものは人生じゃない タバコやめて 臭い ネコでも飼ったら // あの人 私の事 最後まで好きだった お母さんがテーブルの上にお茶をこぼす 高梨さん拭いて かしこまりました 手を掴む 抱きつく やめろババー 買ってきてやった やってられねー 気持ち悪い // 母さん 高梨さんと何かあったの 何も // 遺書があった 見る 母へ読む どうせ悪い事読まないでちょうだい、 読む  けん太 とも美 何もいう事はない 幸運と幸福を祈る とし子へ 私を選んで、支え、励まし、叱って 毎日の事30年 ありがとう これからけん太ととも美を宜しく頼む。 // 良かったのこんな事して 3時間で1千万  鐘じゃない よく書けているわ、ウソなの 本当 私明日帰るね // 卵焼き作ろうか お寿司取る 普通が良いのよ 猫がバイバイ

    家族 母の想いが空回り 母は家に閉じこもって生きてきた周りが見えない 変わることが怖い  父の遺書 長男の嫁 2匹のネコと思い出を話す母 ネコは母が作り出した話を聞いてくれる友達。 父が亡くなりさらに思考が狭く固まってくる。 長男が読む遺書は作り物 長男の嫁は、実は金と自分の事ばかり 本当のことは言えない 切り口が母なだけではないか 実は誰も 自分では見えない事実の中で生きているように見えた。 上手い役者陣 面白かった。 
  • 満足度★★★★★

    母親・奥さんと重ねつつ…、普通の家族なのに毒気が…
    夫に先立たれた母親。

    その寂しさを紛らわせるため、居ない筈の2匹の野良猫と会話し、(楽しい筈の)思い出を振り返るが…、その寂しさ、私の母と重なります。

    そして思い出の中では、自分が正しいとしか思わず、自分の考えを押しつけ、他の家族と溝を深める母親の姿…、少し私の奥さんと重なります。

    孤独と猜疑心が支配する中、生前、父親が残した遺言書を読み上げ、ハッピーエンドなのか…、と思いきや!
    ラストは毒気たっぷりでした!

    役者さんの熱演、毒気たっぷりの脚本、素晴らしかったです!

    ネタバレBOX

    孤独と猜疑心が支配する中、生前、父親が残した遺言書を読み上げ、(こんな母親が)ハッピーエンドなのか…、と思いきや!

    ラスト、猫を被っていた兄嫁が本性を現しつつ、遺言書は兄がねつ造したことが明かされる。

    詳細は明かされなかったが、本当の遺言書には、父親の恨み辛みを含め、母親へのしっぺ返しが記載されていたのでは…(もっと言えば、父親は本当は事故死ではなく、自殺なのでは…?)。
    そして、生前の約束通り、息子(兄)への相続分を否定する遺言書なのでは…。

    それ(兄が相続できない事)を由としない兄と兄嫁は、母を悲しませないという事を建前に…。

    父親の死を賭けた遺言書を無かったことにする兄、裏でねつ造を操る兄嫁、それを批判しながら兄・兄嫁に従う妹、ねつ造された遺言書で幸せな母親…。

    観劇後、死を賭けた父親のダイニングメッセージが無かったことになり、父親に対する切なさ!
    こんな母親が幸せになって良いのか…、と思いつつ、いずれ訪れるであろう破綻の予感!

    結局、妹が一番まともだったのでは…。

    追伸、終演後、急いで劇場を後にしたのですが、1000円で本物の遺言書が販売されていたそうで…。
    劇中から推測できますが、むっちゃ酷い内容のような気がします。
    誰が悪いのでもなく、家族って、と自分の家族のことを振り返えらずにはいられないお芝居でした!
  • 満足度★★★★

    本当の家族とは…
    これ程 観る人の環境(家族構成・年齢・性別) によって 観方が変わる作品も珍しいと思う。 私の場合は年齢の差は有れど 母視点で観た為 心が深く抉られる想いで 観終わった時 グッタリと… ただ脚本や演出は素晴らしく 違った視点で観ていたならば 違った感想になったかと… 併せて出演者の年齢に幅が有ったのが(実年齢は判りませんが)小劇場では珍しく とても それが活かされた作品だったと思います

  • 満足度★★★★★

    初めて観ました
    素晴らしい熱演で、再演も納得の面白くて心に深く残る作品でした。
    親子や兄妹、夫婦関係など「家族」との繋がりをそれぞれの立場から考え見つめ直すことができました。 そこに「愛」はあるのだけれど、どこか一方的だったり、伝わらない思いが交差して、歯車が上手くかみ合わずズレが大きくなっていってしまうという悲しさや難しさを感じました。
    また、父母から子供達への厳しくも愛ある言葉には、共感する部分が多くありました。
    関西弁のねこちゃんとても可愛かったです。

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