くろねこちゃんとベージュねこちゃん 公演情報 DULL-COLORED POP「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    母親・奥さんと重ねつつ…、普通の家族なのに毒気が…
    夫に先立たれた母親。

    その寂しさを紛らわせるため、居ない筈の2匹の野良猫と会話し、(楽しい筈の)思い出を振り返るが…、その寂しさ、私の母と重なります。

    そして思い出の中では、自分が正しいとしか思わず、自分の考えを押しつけ、他の家族と溝を深める母親の姿…、少し私の奥さんと重なります。

    孤独と猜疑心が支配する中、生前、父親が残した遺言書を読み上げ、ハッピーエンドなのか…、と思いきや!
    ラストは毒気たっぷりでした!

    役者さんの熱演、毒気たっぷりの脚本、素晴らしかったです!

    ネタバレBOX

    孤独と猜疑心が支配する中、生前、父親が残した遺言書を読み上げ、(こんな母親が)ハッピーエンドなのか…、と思いきや!

    ラスト、猫を被っていた兄嫁が本性を現しつつ、遺言書は兄がねつ造したことが明かされる。

    詳細は明かされなかったが、本当の遺言書には、父親の恨み辛みを含め、母親へのしっぺ返しが記載されていたのでは…(もっと言えば、父親は本当は事故死ではなく、自殺なのでは…?)。
    そして、生前の約束通り、息子(兄)への相続分を否定する遺言書なのでは…。

    それ(兄が相続できない事)を由としない兄と兄嫁は、母を悲しませないという事を建前に…。

    父親の死を賭けた遺言書を無かったことにする兄、裏でねつ造を操る兄嫁、それを批判しながら兄・兄嫁に従う妹、ねつ造された遺言書で幸せな母親…。

    観劇後、死を賭けた父親のダイニングメッセージが無かったことになり、父親に対する切なさ!
    こんな母親が幸せになって良いのか…、と思いつつ、いずれ訪れるであろう破綻の予感!

    結局、妹が一番まともだったのでは…。

    追伸、終演後、急いで劇場を後にしたのですが、1000円で本物の遺言書が販売されていたそうで…。
    劇中から推測できますが、むっちゃ酷い内容のような気がします。
    誰が悪いのでもなく、家族って、と自分の家族のことを振り返えらずにはいられないお芝居でした!

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    2015/09/07 22:56

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