『冒険王』『新・冒険王』 公演情報 『冒険王』『新・冒険王』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★

    新・冒険王
    2002年のトルコの安宿でワールドカップの韓国イタリア戦を観戦する/しない人々の群像劇。数カ国語が行き交う同時多発会話にワクワク!気楽に笑わせてもらった。世代間ギャップが一番身にしみたかも。前回の「冒険王」より”歴史のお勉強”感があるのは少々残念。

  • 満足度★★★★

    冒険王/新・冒険王
    面白い。115分。130分。

    ネタバレBOX

    新のほうが、ややウザいような気もしたけど、結果楽しめたかな。ソヨン(チョン・スジ)の良く言えばミステリアスな感じとか、韓国とか在日とかのファクターのせいかもしれないけど。

  • 満足度★★★★★

    旅先での一部始終
    タイトルは「冒険王」でも、中身は、作者(平田オリザさん)若き時に体験した、旅先の宿屋でのベッドのある部屋での出来事ながらも、日本人同士のふれあいさの会話が激動の1980年の世界観があって、とてもよかったです。

  • 満足度★★★★

    古き良きイスタンブールのあの安宿で
    『冒険王』は純正<平田オリザ>タッチの現代口語演劇、『新・・』はソン・ギウンとの共同脚本・演出、と気づかなかった程『冒険王』の延長の態だが、韓国人観光客役を演ずる韓国人俳優が半数近く参入する事による変化はあった。韓国人の居る現代口語演劇、という実態を指しているに過ぎないかも知れないが。「純正」と書いたが、日本人だけが登場する「現代口語」芝居が辿ってしまうある種のパターンが、見られると途端に眠くなってしまい、前半の多くのエピソードをすっ飛ばしてしまった。もっとも後半の重要エピソードを成立させる伏線は、後半だけ見ていても判る。『冒険王』は平田オリザの実体験に基づく事から、その時代の断面をイスタンブールのバックパッカーたちという切り口から見せてもらってる(歴史を覗き見してる)感覚があり、平田の個人史と世界史の重なり合いを、また平田氏が味わっただろう感覚を、追体験するものとなっていた。<果てしなく続くと思われる現状は、たやすく変化する>。。
     一方『新・冒険王』は、そこに登場する韓国人たちのリアルが、劇の行方を追いかける観客の関心を牽引し続ける。韓国語、英語、日本語を介して行なわれるコミュニケーションの様々なパターンが、克明に描かれていた所は唸った(海外経験の多い平田氏にとってはそれらは「日常」の範囲内であるかも知れないが)。日本人(側)の中には一人の在日が居り、韓国語は少し習っていて判る。見学にやって来るアルメニア系アメリカ人の女性は日本語、韓国語、中国語もある程度話すという。韓国人青年のガールフレンドになった日本人女性は日常会話程度は板について一緒にサッカーの応援をしている。個々が抱える問題も劇中に語られ、各様の人生模様があり、その中に国籍・民族を違えたゆえの関係の模様がある。民族問題が決して前に押し出されていない所が「リアル」である。
     戯曲としての完成度は『冒険王』の方にありそうだが、外国人俳優の参入で民族的カオス状態がそのままリアルに再現されている事じたいが幸福だと感じてしまう。イスタンブルの良き時代へのノスタルジーをくすぐられた(行った事がないにも関わらず‥)。

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    ソン・ギウンの【新・冒険王】を観劇。

    今作は平田オリザの【冒険王】を同じく、イスタンブールでのバックパッカー達の宿泊所での話し。

    【冒険王】と大きく違う箇所は、時代設定とバックパッカー達が、日本人、韓国人、アメリカ人など様々な人種が集まっている点だ。
    今作でも特別な話しの展開はなく、韓国人が宿泊所内で、ワールドカップで盛り上がっている最中を背景に描いている。
    【冒険王】の時は、日本人だけで集まった場合の個人の内面的思考、価値観などが描かれていたが、今作は様々な国の人達が混じり合いながら、自国、他国、他民族を通して思考していく様が描かれている。その中で国際化と叫ばれている日本人も最初は卑屈に物を見がちだが、やはり様々な価値観がある場所に置かれてみるとそれをすんなり受け入れる土壌を元々持っている国民だという事に気がついてくる。
    そしてそんな国際交流の上手さが、これからの日本の行く末の希望とも感じられてくる。
    因みの今作は、決して日本人視点で描かれているのではなく、各国の視点を通して描かれているのが、一番興味深い点である。

    平田オリザの【冒険王】と同じく今作も非常に良作である。
  • 「冒険王」「新・冒険王」
    平田オリザさんの講演会は何度か行きましたが、お芝居を見るのは初めてです。お芝居にリアリティを求める私ですが、実際あんなふうにしゃべられては誰のセリフを聞くのがいいのか分からないし、背中を向けられたら聞こえづらいです。「新」になると英語や韓国語も混じってどれを聞いたらいいの?はさらに加速され、それに字幕も読まないといけないし(これは現実世界にはありえないけど・・・)で混乱しましたが、聞きとれないのはそれはそれでいいのかなと思うことにしました。そしてお芝居なんだから、お芝居らしくてもいいじゃないかと、他の劇団を思いました。とは言え、これはこれで面白かったです。
    これが自伝的戯曲とは、今の平田さんからは想像もできないです。(講演会での平田さんしか知りませんが)

  • 満足度★★★

    「新」観劇
    なんだか疲れた。写実的すぎた。

  • 満足度★★★★

    『新・冒険王』観劇
    そりゃ二本観ますよね。

    ネタバレBOX

    冒険王と同じイスタンブールの安宿が舞台。2002年の日韓共催ワールドカップ、イタリア韓国戦の進行に合わせた2時間15分の定点観測。

    試合の流れが韓国寄りという台詞はありましたが、2015年現在では審判への買収が明らかになっています。

    冒険王は日本人だけでしたが、2002年頃は韓国人のバックパッカーも多くなってきたということで、日本人と韓国人が同室でした。冒険王ではフラフラしている夫と話をしに来た妻がいましたが、新・冒険王では徴兵通知を持った母親が来ました。

    IMF通貨危機の影響によって送金ができず、海外留学を中止せざるを得なくなった女性がいて鬱めいていましたが、総じて韓国の俳優はにやけた人が多く、青年団の面々とは異質でした。

    新作なのに2002年が舞台、平田オリザには時期は未定ですが新しい冒険王の構想があることがアフタートークで明らかにされました。砂が丸く配された舞台美術に対して、円の中は守られていて結界のようなものとの発言があり、彼の口から結界なる言葉が出てくるとは驚きましたが、彼の非日常の原点が知れたようでした。
  • 満足度★★★★

    『冒険王』観劇
    既視感

    ネタバレBOX

    二段ベッドが左右に二つずつ、正面をはみ出すように一段のベッドが一つ、1980年のイスタンブールの安宿における定点観測。

    16歳の少年の冒険を基にしたどんな話かなと思いましたが、舞台を見た瞬間からガレキの太鼓『止まらずの国』を思い出していました。冒険王の方が1996年初演と当然早いので申し訳ないのですが、『止まらずの国』のような出発する者、留まる者、来る者の存在が容易に想像できてしまいました。
  • 満足度★★★★

    【新・冒険王】韓国人演出家とのコラボ成功!?面白かった。/約140分
    青年団としては珍しく、生き生きとして活気にあふれた一作。
    深刻な事柄も扱いながら、全体としてはドタバタ味の強いシチュエーションコメディみたいで、楽しく観ました。
    青年団でこんなに笑ったのは初めてかも。
    韓国の演劇人との共同脚本・共同演出の賜物か?
    だとすれば、とても良い科学変化が起きていたと思います。

  • 満足度★★

    【冒険王】なんとか観終えた/約105分
    話の核が捉えづらくて芝居に乗れず、終盤30分ほどは眠気との戦いになってしまった。

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    平田オリザ中毒になりつつある

    ネタバレBOX

    平田オリザの【冒険王】を観劇。

    日本人バックパッカー達(1980年)のイスタンブールでの宿泊所の話し。

    そこでは長い間、旅をしている者やまだ始まって数カ月の旅行者達が安宿で情報交換をしている。
    旅行者達は今までの出来事や他国の情勢などの情報を得て、次に行く予定の国などを検討している。
    そしてその安宿で知り合った旅人達の出会いと別れを通して人生を語るなんて展開には全くならず、ただただ互いに旅の話だけで話は進んでいく。
    そこで彼らは何故、旅をし続けるのか?何故、日本に戻らないのか?将来はどうするのか?などの疑問を観客が感じて始めると同時に旅人達も同じ様な疑問を感じ始めるのである。
    決して言葉にもせず、話題にもせず、その事を旅人自身は既に分かっているようでもあるのだが、旅をするという行為の為によって、本来の持っていた目的を失いつつもあるという感じだ。
    ただその事は舞台では一切表現されてなく、旅人が発している空気を観客は如何に感じ取るかによって、観客の琴線の触れ具合が大きく変わってくる描き方になっている。
    観客は、観劇しながらこの旅人達とどのように自分自身と向き合う事が出来るかによって、この作品の良しあしが分かれてくるであろう。

    平田オリザはどの作品を観ても素晴らしいが、今作はあの【東京ノート】と同等の傑作舞台である。

    かなりのお勧めである。

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