Béranger 公演情報 Béranger」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★

    紡いだ話...
    不条理劇の旗手である劇作家イヨネスコの原点を探る旅...。
    いくつかの物語を紡ぎ、ひとつの大きな物語を構成していく様は面白い。それが20世紀中頃のルーマニア...その時代・国の特異な事情が盛り込まれ興味深い公演であった。
    しかし、2時間の公演の中には...。

    ネタバレBOX

    丁寧な制作であるが故に、色々なエピソードを挿入しそれを全て説明しようとしている。この物語が進展するにつれ、登場人物のうち誰の目線で描いているのか分からなくなる場面があった。複眼(複数の登場人物の目線)もしくは重層(時間経過と立位場所)した演出は、時として観客の思考が追いつかない。ラストシーンに納得性を得るには、中盤の流れを分かりやすくしてほしい。
    モチーフは、ルーマニアの国情と民族問題をイヨネスコという作家の足跡と作品から読み解くように物語は展開し、とても興味を惹いた。国情としては不安定、その状況下における民族や宗教の問題が深淵を覗き込むような、そんな奥深さを感じる。
    企画としては面白いが、その背景を理解できるか否かによって評価が分かれるところ。

    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    もう一人のアンドレア!
    魔女、ドラキュラ、ユダヤ人、鉄衛団はルーマニアにとって切っても切れないものでした。
    舞台セットの雰囲気良かったです。
    ちょっと長い感じがしましたが、他にない個性的な話でした。

    ネタバレBOX

    鉄衛団がユダヤ人娘アンドレア(今で言う解離性同一性障害)に優しくしていたのは、財産目的でした。
    アンドレアを守るのが、ベランジェでした。(同一人物だと解るように、二人とも真っ赤なドレス)
  • 満足度★★★★

    みてきた
    あれこそ美魔女ですね。

  • 満足度★★★

    Bérangerに出会った作家は。
    ネタバレにて。

    ネタバレBOX

    第二次世界大戦の初期に
    ルーマニアで起こった反ユダヤ主義民族運動、
    それを推し進めた鉄衛団。
    その時代背景と若きイヨネスコ、
    今も正式に認可される「魔女」などが入り混じる。

    イヨネスコが不条理劇で有名となったということだけは
    知っていたが、まさにその劇世界が入り混じるような
    不思議な空間だった。

    70年ほど前の話なのに中世のような。
    魔女の力を信じるルーマニアの人々が
    ファシズムや鉄衛団の反ユダヤ主義の伝播と
    クロスオーバーするような。

    少年たちの一人がユダヤ人だったり、
    情けない若きイヨネスコの成長、
    魔女に対するルーマニアの人々の変化など
    色々と面白い要素があるので、
    もう少し1本、筋が通った形にまとまると
    さらに面白くなったのでは。

    女優陣が良かった。
    特に高橋紗綾さん、逢川じゅんさん、あべあゆみさん素敵でした!
  • 満足度★★★

    どんな人間のなかにも
    Berangerは潜んでいる-------

    私は、かつてポーランドを旅して以来、ユダヤ人について強い興味を持っていた為、実に有意義な2時間となった。
    イヨネスコとシオラン、または、アンドレアとベランジェ、ひつじと八男坊(村の子ども)など対比の妙が心地よく、最後まで、手に汗握る、ドキドキのstageだった。
    さらに、このFlyerのデザインをよく見ると、5人の人間が串刺しになっている。ルーマニアのウラキア公ヴラド3世(ドラキュラのモデル)の過去とリンクして、実に意味深な仕上がり。
    観劇後、ルーマニアを訪ねる旅に出たくなること、間違いなし!
    Good Job!!

    ネタバレBOX

    圧政や貧困、そして宗教観と外圧。。。この手の不条理劇に「魔女」を登場させ、いろいろな提起を観客に与えてくれた脚本に脱帽。
  • 満足度★★★★★

    Béranger
     日本人には馴染みの薄い、ルーマニアの片田舎。1940年。アンチセミティズムを標榜する極右組織、鉄衛団のポーランド人カリスマ、コルネリウ・コドレアヌが1938年に投獄、処刑された為、下火になっていた運動は、38年のカロル2世国王による親政政治を敷いた後にも、鉄衛団残党に大きな影響力を持っていたイオン・アントネスク将軍を中心としたクーデタで政権を奪取。以降鉄衛団の恐怖政治が開始された。

    ネタバレBOX

     その政情不安の中、若い頃のウージェーヌ・イヨネスコが如何なる風土で如何なる体験をし、それがその後の彼の作品に如何様に結実していったのかを探るに頗る示唆的な作品である。行動原理として、本質的に情緒原理主義しか持たない日本人にも分かり易く、ルーマニアに於ける魔女の社会性に、複雑な政治情勢をオーバーラップさせて描いているシナリオも評価されるべきであろう。因みに此処に登場する魔女達はロマ族であり、15世紀ワラキア公、ヴラド3世(串刺し公として、また吸血鬼ドラキュラのモデルとされたということで有名)施政下、宮廷公認の魔女の末裔である。因みに
     更に、政情不安で価値観の大幅に下落したルーマニア通貨に変わって、金が重用されていることも興味深い。このことは、攫われたユダヤ人富豪の娘、アンドレアの生死が、父の隠し財産が、金・金貨であるかルーマニア紙幣であるかによって変わる、というリアリティーによって表現されている。ソ連崩壊後の周辺国、ロシアルーブルの下落ぶりは記憶に新しかろう。それとも、殆どの日本人は、1989年が、世界変動のメルクマールであるとの常識すら持ち合わせていないか。安倍のような姑息で頭の悪い支配者が支配者面していられるのは、多数決原理が幅をきかせる現在、とどのつまり、愚衆がマジョリティーを占めているからである。戦争に巻き込まれる責任は、これら愚衆と彼らを先導・扇動した為政者サイド(政治屋、御用企業、御用学者、御用メディア、御用「思想家」、経済マフィアたる銀行・金融業、官僚・殊に2+2日本側メンバーの責任は極めて大きい)の選択にある。
     前段のような状況を考えるのであれば、政治のどす黒さをもっと出しても良かったかとは思う。出し方は、更に難しくなるが、意欲的でラディカルなエゴフィルターなら、将来、このような難しい要求にも応じてくれるかも知れぬ。(願わくば応じられるような政治状況であって欲しいものである。最早、政治的には不可能の声が圧倒的に響くのが気掛かりである)
  • 満足度★★

    小道具とかセットの作りは好みに合ったです
    時代背景の説明文も配ったりとしてはいるのであるが・・・。
    いかんせん話がチット解り難く感じられてしまいました。
    (さほど難しい話では無いのですが)

    らしさは良く出ているようにお見受けしたが。
    なんか役者さんが大声で台詞をガナル印象が強くて、
    も少し抑揚を考えて発声して欲しかったかしら・・・。
    (まぁ眠気の払拭には丁度よかった(^^;)

    できれば進行役とかナレーションみたいなコト入れるようにして、
    舞台上で作品背景や何やを解りやすく見せて欲しかったですかね。

    約2時間ではあったが、さほど眠気とかは襲ってこなかった。


    ・・・・・作品とは関係が無いのだが。開演してもケータイの画面見続けたマナーの悪い観客に、隣の客が文句を言って終演後に劇場の外で言い争いしていたです。マナーは遵守すると諍いとか無くなりはしないかもしれないけど、少なくはなりそうですんで。守って欲しいかな~って思ったデス。

    ネタバレBOX

    観客席では結構高齢の男性が目立ったかしら

    子供たちに軽作業させて対価に小銭を渡すトコとかは何かリアルでよかったです
  • 満足度★★★★

    1940年
    当時のルーマニアの片田舎はこんな雰囲気なのかなと思いました。

    ネタバレBOX

    1940年頃のルーマニアの片田舎にある宿屋に集いし将来のイヨネスコ、極右組織の鉄衞団のメンバー、地元の人々、魔女という職業の人たちが織りなす話。

    もう一人、鉄衞団の資金源にでもしようと金のありかを問い詰めるために誘拐されてきたのか、身寄りを失くしたユダヤ人富豪の娘がいて、その心の声がべランジェでした。

    「魔法はすぐ冷める。」

    胡散臭い時代の極右的発想はすぐ冷めるということでしょうか。最近の日本に蔓延し始めた魔法も早く冷めてほしいと思います。

    子供役のまじまあゆみさんと苺田みるく先生さんがバッチシで素敵でした。魔女を見たときは鴻上尚史さんが特別出演しているのかと思いました。
  • 満足度★★★★

    時間を長くは感じない
    登場人物一人一人にエピソードが込められているので
    伏線なども多く、集中力を必要とするが
    2時間が長くは感じませんでした。
    ただちょっと複雑になってしまっているので
    エピソードをもう少し削った方がわかりやすいと思います
    コミカルな部分もありイヨネスコが魅力的に描かれていて面白かったです
    久しぶりにエゴフィルターさんの作品を拝見しましたが
    また機会があったら観たいです

    ネタバレBOX

    ナイフ、跡取り問題、売春宿、逃げてきたロシア人達など
    盛りだくさん過ぎるような気がしました。
    イヨネスコの原点を巡る旅というコンセプトなら
    イヨネスコを中心にアンドレア、イヨアン、シオランの
    エピソードをもう少し深く観てみたかったです
    後半イヨネスコとアンドレア二人の会話から
    イヨネスコの作品が生み出されていく様や
    危機的状況に陥ってからの葛藤のシーンは
    とても面白かったです。
    台詞が中々聞き取りにくい部分も結構あったりして
    演者さんの力の差をちょっと大きく感じました
    「魔法」がかなりのキーポイントだと思うのですが
    魔女さんがちょっと・・・私はあまり受け入れられなかったです。
  • 満足度★★

    うーん
    あべあゆみさん目当てで行きました。
    彼女の存在感は素敵でしたけど、、、

    ★は、鮎さんに敬意を表して2にしましたが、
    限りなく1に近い2。

    ネタバレBOX

    私にはだめでした。
    どれが誰なのかがちっとも頭に入ってこないし、
    目の前で何が繰り広げられているのか、
    ストーリーがまるっきり理解できませんでした。
  • 満足度★★★★

    気軽に楽しめる
    友人の誘いで初見の劇団さんでした
    イヨネスコの作品はあまり詳しく無く
    劇場に用意されていた用語集などを見て
    難しくて予備知識が無いと楽しめないのかと思いきや
    イヨネスコを知らなくても楽しめて
    イヨネスコの事をもっと知りたいと思わせてくれる
    素晴らしい脚本でした。

    ネタバレBOX

    時代背景などほとんど知識が無かったので
    序盤は若干世界観をつかむのに苦労しました
    情報量が多いのでもう少しテーマを絞っても良いかと思いましたが
    中盤、情感たっぷりのエウジェン山崎氏と繊細で緻密なアンドレア逢川氏のシーンからはグッと物語に惹き込まれました。
    お二人の感情のぶつかり合いに魅了されました
    エミール豊田氏もオーラと空気感を背負っていて印象的でした。
    ラスト魔女の魔法のシーンはちょっと残念な感じがしてしまいました
    描きたい事は伝わったのですが魔女のキャラクターや
    魔法の表現の仕方などが惜しかったように思います
  • 満足度★★★

    なんとなく、具だくさん
    テーマも雰囲気も魅力的、なだけにもう一歩入り込みたかった・・・少し削ってでも一手一手をゆっくり、丁寧にキメていってもらえたら彼らの魔法にすっかりハマっていたかも。

  • 満足度★★★★

    予備知識がなくても楽しめる!
    “イヨネスコ”は聞いたことがある程度で、作品を読んだことも、観たこともない。
    なので、今回が、初“イヨネスコ”。さらに初“EgofiLter”。

    私同様、初“イヨネスコ”の方も、
    劇場パンフの“時代背景や用語の解説ガイド”に目を通しておけば、
    充分に楽しめる舞台になっていたと思います。

    観劇後、タイトルの“Beranger(ベランジェ)”や“ルーマニア”、“魔女”などをググって、さらに楽しめました。

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