満足度★★★★
得した感じ…観応えあった
まず、客席反対側に本が平積してあり、作者なる人物がキャスト一人ひとりに本を渡しながら役柄(例えば、軍人、絵本など)を指定する。この段階でインプロかと思った。しかし、実際は異空間による並行展開する物語であり、それは観応えがあった。ただ印象としては教訓的すぎたこと、同じ場面の繰り返しがあるようなので、その場面の必要性についてもう少し説明が欲しかった。そして一番気になったのは…。
満足度★★★★★
無題1453(15-101)
19:00の回(曇)。18:30会場着、受付。入って右が客席(2段)、向かい側にはいろいろな本が置かれ、その間には劇場の平台が3つ並べてあり、男性がひとり。
こちらは初めてですが、藤谷さんの公演「新赤と白(2015/3@B1)」で知り、観に来ました。藤谷さんは3作目、小田さん「少女博愛主義(2015/2@だるま)」。
終演時にお訊きするまで日芸が母体だとは気付きませんでした。
SFでいう「時間もの」ともいえる作品。置かれていた本からスタートし、「運命」「定め」の内側で生きるということ、取り返すことができない過去。これらが(やや難解かもしれませんが)並行世界のような2つの世界の中で交差、「作者」と称する男の誘導で書かれた文字から浮かび上がる物語はなかなかのものでした。
ちょうどアシモフの「永遠の終り(The End of Eternity/1955年)」を再読しているところで、少し似ているところがあるかな、と思い観ていました。
藤谷さんの絵本の中の赤と青(水色)、黄色いレインコートだけが色らしい色を持った舞台。学生らしさを残しながらもとてもよい印象を持ちました。主宰の平澤さんは2年生。私が「日芸」を意識したのが、この会場での生活図鑑「凹(2013/9)」。もう卒業した人もいますが、あらためて層の厚さを感じました。
役者名に配役を併記していただけるとありがたいです。