見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。 公演情報 訳アリ24畳「見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    得した感じ…観応えあった
    まず、客席反対側に本が平積してあり、作者なる人物がキャスト一人ひとりに本を渡しながら役柄(例えば、軍人、絵本など)を指定する。この段階でインプロかと思った。しかし、実際は異空間による並行展開する物語であり、それは観応えがあった。ただ印象としては教訓的すぎたこと、同じ場面の繰り返しがあるようなので、その場面の必要性についてもう少し説明が欲しかった。そして一番気になったのは…。

    ネタバレBOX

    物語の進行役が二人いるように感じた。つまり、物語の作者と物語の中の図書(館)がストーリーテラーのようで、現実と本の中(夢幻、幻想)の世界観の区別が曖昧になり、覚醒してから本公演のテーマなり主張にインパクトがなくなった。既に本の中で語られてしまったかのようだ。

    本の中での話が前提である。そして、自分は誰か、何をしたいのか、あの日(時)に戻りたい、もっと自由で楽しいことがある、など人間か持っている願望が紡ぎ出される。しかし、隣の芝居は…の喩えのように実際は目の前の幸せを見つめていない、感じていない。そのことを認識しないから過ちをする。
    本の中(内容)は変わらず、いつもハッピーエンドである。しかし、本の主人公はいつもと違い、もっと自由を望む。しかし、現実は厳しく本の中が恋しくなる。本を介して、その中の登場人物と読者(現実)の思いの違いが語られる。人間の内面・願望と現実との対比を見事に描き出した公演であった。
    総じて若い役者陣であるが熱演であった。ただ台詞について、大声を張り上げているような場面もあり、一考が必要だと思われた(特にSEと被った時など)。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2015/04/19 22:40

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