【ありがとうございました!】朗読劇 西加奈子短編作品【舟の街/炎上する君】 公演情報 【ありがとうございました!】朗読劇 西加奈子短編作品【舟の街/炎上する君】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    両国にて
    西加奈子さんの「舟の街」と「炎上する君」、静と動という感じの二篇の朗読劇。自身で本を読むのとはまた違った面白さがありました。物語に想像力を掻き立てられたり、演技に笑ったりして、観劇後は不思議なほっこり感が残りました。居心地の良い空間での朗読劇、楽しみました!

  • 満足度★★★★


    朗読劇だから、演出的には驚くようなことはできないだろうけど、曇ったメガネなど、よく考えてあったし、なにより熱演が物語りを盛り上げていた。

  • 満足度★★★★

    言語表現について
    素直なユニットである。こういう言い方をするのは、軽蔑では無い。褒め言葉である。

    ネタバレBOX

    何故ならキチンと世の中を観ようとする人間にとって現在は、知識人が太平洋戦争に向かうに当たり、日本近代の趨勢に対して、一面真っ当な嘘をついていた戦前とは異なり、完全な戯画であるからだ。その戯画性たるや、批評性の一切を欠き、本質ではなく、プロパガンダとしての言説を“根拠”と看做し、直前に指摘したような位相を金科玉条として喧伝しているからだ。安倍、そして自民党の殆どを占める下司共、及び政教分離のできない公明党の権力欲に凝り固まった、これまた殆どの糞共、恥じを知るがいい。
    短編二編の朗読劇だが、“船の街”について先ず記そう。言葉の生成している場所が浅いという印象を受けた。イマジネーションで作り込んでいる部分にも詳細なメンタリティーがついてきて初めて作品はリアル感覚で捉えうるものとなるが、それがないことが明らかなのだ。そえrが原因で、役者は、テキストに本質的に出会えない。謂わば、記号としての言語に肉体が対峙する形になってしまうので、ギャップを埋める術がないのだ。最後は、猫街であることが知れるのだが、猫は、このイメージほどふわふわした存在ではないし、厳しい現実を生きつつ、余裕があるように見えるからこそ、素敵な動物なのではないか? 彼らが命懸けで生きている事実は、怪我をした時に決して頼るべき人間を間違えないことによっても知れる。冷徹な目があってこその余裕であることを忘れてはなるまい。そこに、甘ったれた記号など入る隙間はないのだ。言葉と存在の出会いとは、本来命懸けのものである。即ち、言葉にならぬものを表現する為に命を削るのが、言語による表現者という存在なのである。この作家は、言葉は単なる記号には置き換えられないことを知るべきだろう。
     次は“炎上する君”についてである。こちらを後に持ってきたのは正解である。何故なら言語表現は突き詰めれば、相聞と辞世に尽きるだろうからである。今作は相聞に入るが、言う迄も無く、女性は恋愛のプロである。その女性が、恋に最も縁遠いと周囲から思われて来た親友女性2人が、初めて恋をした。そのめくるめく魂の飛躍を現実にはあり得ない踝から下が燃える男というキャラを発明することで表しているのだ。既に指摘したように、言葉にならないものを表現する為にこそ、言語による表現者は命を削るのであり、その現れが、足の燃える男となって結実しているのであるから、物語としての必然性がある。それ故に普遍性にも結び付く。その証拠に、彼の視線は、女性を性の為の玩具や商品として見るものではなく、一人の人間として性差の区別なく真っ直ぐ見る目である、という点に集約されている。その男が、現れる街が高円寺であるという点でも、東京中の街の中で、都市伝説が自然に広がる雰囲気を持った街区の選定として適確なものを感じる。また、女性二人が銭湯大好きというのも、高円寺に関わりがあろう。自分も大好きな銭湯、小杉湯があるのは、高円寺だからだ。
     今作に関しては、役者達の演技も水を得た魚のような良い演技である。
  • 満足度★★★

    当たり前だけど本は面白い。
    役者が4人もいるのに<舟の街>はほぼ一人で朗読、割合と掛け合いの多い<炎上する君>も客演の二人は刺身のつま程度。小説の朗読だからしょうがないのかもしれないけど、もう少しやりようがなかったのかなぁ。

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