満足度★★★
鑑賞日2015/04/01 (水)
旧約聖書によると、人類最初の女性は、同じく人類最初の男性アダムの肋骨から作られた、とか。
そんな背景も関係するんであろう、劇団「肋骨」蜜柑同好会さんの『アダムの肋骨』、王子小劇場で観て来ました。
満足度★★★★
え、あ、うん。あ、いや。
王子小劇場で三面客席は初めてでしたが、自分は好きな使い方でした。
別角度からも観てみたかったです。
この劇団を初見かどうか、フジタさんを知ってるかどうかで感想違ってきますかね。
満足度★★★★
フジタさんの世界
何作品か観させていただいて、その作品が偶然ではなく、ある意図をもって、「そうなっている」ことに気づく。
芝居がなんだか、舞台がなんだかを考えさせられることになる。
演劇は常にだれかに観られている。
しかし、われわれ客は、その舞台を見せられているということを忘れがちである。
アダムの肋骨
フジタタイセイの肋骨から生み出された13体の土の塊。アダムの肋骨から作られた少し出来の悪い13人のイブは、蛇に騙されたのと同じ様にアダムであるフジタタイセイに騙される。皆、愛して欲しい、分かって欲しいと言うけれど、全てが嘘っぱちで、用意されたテクストを恐ろしい程の薄さと浅さで只々反復するだけである。
これが俳優の自発なら、こんなに酷い事はない。これが演出の仕業なら、こんなに酷い事もない。どちらが正解でも、彼らは皆フジタタイセイの手の中で踊らされているただの土塊でしかない。
『伝えたい事があるけど、それを伝えるには中身がないと』と彼は言う。13人はその中身を埋める為だけに集められた生贄なのだ。与えられた状況で与えられた言葉を与えられた通りに発する為だけに、肋骨から作られた人形なのだ。アダムの肋骨とはフジタタイセイの一人芝居である。彼は神であり、アダムであり、ユダなのだ。脚本家であり、演出家であり、俳優である一人の人間、フジタタイセイの恐ろしい程の執念が詰まった大傑作である事に疑う余地はない。
満足度★★★★
肋骨
とかけた「最後の晩餐」という展開はオタクっぽいけれど秀逸(だがエヴァをちょっとおもいだしてしまうが
ただ、他の人も書いているけれど女性12人を引き付けるという男の魅力が見えないのがちょっと残念(苦笑
こういうのは脚本に書けるものじゃなく、出演者が稽古する中でアドリブで作った空気感を劇場に持ち込むのが望ましいように思えるので(脚本家が頭の中で組み立てた「魅力」が役者に微妙にずれた為に削除されたのではないかと思ってしまう)そういう意味では少し複雑な脚本の消化に出演者が追われたためではないかと邪推してしまった(苦笑
もう少し時間を掛ければ、個性の全く違った女優が12人もいただけに12色の魅力を男優に与えることは簡単だったのではないかと思えるだけに余計に残念(こういうのは男性が考えるんじゃなく女優たちが組み立てた理想を物語を壊さない範囲で男優に仕草やものの考え方で与えるのが最適だと思う
去年の王子の演劇祭では男女逆だったけどしっかりできていたのになぁ・・
満足度★★★
少し肋骨は太いほうが良かった
映画「黒い十人の女(和田夏十オリジナル脚本)」を思い出した。もっともその結末は違うが、男とその愛人というモチーフと、人間(女性)の嫉妬、言い換えればエゴの剥き出し...人間の醜悪な側面をあぶり出したところは似ている。
さて、この公演の説明には、男のレクイエム、最後の晩餐、世界の終わり...というような宗教的な言葉が並ぶ。そして、劇中の言葉や動作が聖書に書かれていることを比喩しているところもあって興味深かった。
しかし、その描き方が説明不足または緩慢なところもあり、芝居に集中できなかった。
満足度★★★
不明だらけ!
残念ながら、12人のタイプの違う女性たちとひとりの男の関係ができた経緯や魅力が不明で物足りない!
私のような男からみると何とも弱々しい優柔不断な男でまったく興味を覚えないが、女性からみたらどうなのかを表現してほしい。
満足度★★★★★
稀に見る色気と緊張感。
暴力的なまでに鋭い間が爽快の会話劇。小劇場固有の面白みを思い知らされました。観ていてすごく疲れるんだけど、それでも集中を途切れさせられない、途切れさせたくないと感じさせられました。
満足度★★★★
無題1441(15-089)
19:30の回(晴)。18:48会場着、受付(整理券あり)、19:01開場。
普段の扉からではなく左側(楽屋ではない)から入ると、コの字の客席。入って左が(たぶん)正面。ほぼ正方形の舞台には大きなテーブル、イスが2つ。
テーブルの周囲に椅子を置き、座りながらのシーンが多く、コの字の「底」、入って左の客席(2列)が観やすいと思います。
19:15/19:27前説(110分)、19:32開演~21:22終演。
男1+女12、男1の編成、大人数の舞台。横手さんに田中さん..これは観なければと。
イスカリオテ割、12人とあるように、聖書から採られた素材もありました。
とりいそぎ
森さん、窪寺さん、るんげさん「アンサータン・ストーリーズ(2014/10@MOMO)」
星さん「恋の文化祭 〜恋せよ乙女、恋愛短編集〜(2014/9@ミラクル)」
千草さん、嶋谷さん「シスターストロベリー(2014/5@櫂)」
木村さん「爆弾魔メグる(2014/11@王子)」「ころころころ(2015/2@荻窪小)」
遠藤さん「わたしが消えた(2015/1@画廊)」「ツヤマジケン(2014/7@ここ)」
苺田さん「嗚呼、じょっぱり純情(2014/9駒沢オリンピック)」
るんげさん「ツヤマジケン」「偽典・地獄変(2013/4@pit)」