子どもの頃から 公演情報 子どもの頃から」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★

    観劇の感想です.
    お芝居の感じはまとまっていてとても良く出来ている感じがした.お兄さん役のキャラには救われていて、役柄に合う俳優さんで構成されている感じがとてもした.ただこういうことは割と現実にあるお話な気がするのでこの話のラストから、見終わった後に残るなにかさわやかな希望のような物とかが、少なかった気がするのが自分の好みとは違いました。

  • 満足度★★★★

    上を向いて
    大阪と東京という、いわば大都市で生まれ育った私たち夫婦にとって、地方での暮らしや習慣、思考性など、この日本という小さな国に今なお閉鎖的な世界が存在することに、かすかなカルチャーショックと新たな感動を覚える、少々ミステリアスなステージでした。観劇後、電車の中で、「子どもの頃から」というタイトルとストーリーとの関係性をずっと考えていました。先祖代々連綿とつながりゆく「血」は、絶えることなく続き・・・逃れられないのだ、と自覚することで生まれる、かすかな希望の光を感じ、帰途につきました。

    ネタバレBOX

    「世間体、大事だよ」と長女が帰省した兄に語る場面や、何度も登場する食事シーンに、ひとの生活って平凡で単純なものである、という意識を強くさせられました。義理の弟が家を出てからの、妹(長女)の生活習慣の変化(寝巻姿で朝食)や、表情の変化(おびえていた目がすっかり明るく)に、役者さんとしての実力を見た気がします。長女の表情やしぐさをじっくりと観察できる、正面右側の席をおすすめします!
  • 満足度★★★★

    懐かしさも
    自分を投影しながら鑑賞させていただきました。
    東京で就職した長男が地元に帰省してから、始まるストーリー。田舎のしがらみに適応しながら、主人公が第二の人生を切り開いていくにつれて、明らかになってくる事実と新たな物語の誕生。

  • 満足度★★★

    家族って一筋縄ではいかないんだよなぁ。
    初めて拝見する劇団です。
    作品、演出、出演者のバランスが良く、
    手堅い印象をうけました。

    家族だから許せること、家族だから許せないこと。
    近いからこそ複雑な感情に囚われるのだと思う。
    最終的には女は怖い、知らぬは男ばかりなり という感じでしょうか。



    ネタバレBOX

    東北地方、妹ふたりとその配偶者が暮らす家に
    離婚したばかりの兄が東京から帰ってきた。
    兄は新生活を模索するが、妹達にはそれぞれに悩みが。

    居間が舞台のワンシチュエーションの会話劇。
    とにかく食事のシーンが多い!
    ほとんどのシーンで食事をしているかお茶を飲んでいる感じ。
    一回上演したら、役者さんはお腹が一杯になってしまうのでは(笑)
  • 満足度★★★★

    ある家族の風景!
    姉、妹そして姉の夫(義理の兄)がひとつ屋根の下で暮らすとこんな事が起きてもおかしくない、いやある意味自然かも?
    そして、二つの朝食シーンが野の作品を象徴していました。
    面白かったです。

    ネタバレBOX

    父親が入院している為、実家には長女夫妻と次女が住み、姉妹で看病している。長女はレジのアルバイトはしているが、次女は無職だ。その為、義理の兄が生活の面倒を看ている。そんな状況に、姉妹の実兄が仕事を辞め、無職になって戻り4人の生活が始まる。
    義理の兄が曲者!朝食は皆揃って6:30にするとか、夕食が必要ない時は3日前までに申告しろとか家のルールを勝手に決めている。
    そんな堅苦しい生活が朝食シーンに表われる。何も知らない実兄が最初に箸をつけるところで姉妹は不安そうな顔をする。きっと義兄が箸をつけるまで姉妹は食べられなかったのだろう。団欒のない暗い朝食シーンでした。
    しかし、ある時夜遅く義兄、少したって次女が帰宅した。誰もが不思議に思うだろうが、実兄はこの不穏な帰宅に深くつっこまない。
    そして、ある時長女夫妻の会話が次女の耳に入る。子供のできない長女は検査をしていたのだが、異常はない。そこで長女の夫が自分に問題があると
    「すまない、離婚してくれても構わない」と珍しく頭を下げる。
    夫がこの場を去った後、それを聴いていた次女がある秘密を明かす。
    それは、義兄の子供を身ごもり、堕胎したことだった。
    長女は怒るものの離婚を決意し、夫の本社転勤とともにその生活を終える。
    しかし、悪いことばかりではない。次女は以前から好意を抱いていた実兄の親友に全てを打ち明け、、双方承知上で結婚を前提につきあうようになる。実兄は同級生の看護師とバツ¹イチ同士の結婚がきまる。
    今度は、実兄夫婦に長女、次女の4人の生活になる。
    ここでも、朝食シーンが出てくるが、以前と違って会話もあり明るい。
    それをスポットライトの明るさで表現していた。
    小姑の長女が義姉にいろいろ注文をつけるようになり、それを疎ましく思うようになり、だれも見ていないところで、食べ物に大量の食塩または砂糖をかける。
    この家族なぜか、相手に裏切られる。入院中の父は母の浮気で裏切られ、実兄も妻に浮気され(しっかり慰謝料もらっている)そして長女はどうなったか、次女から不倫の慰謝料としてお金貰っている。

    買い物袋がスーパーのオオゼキの袋はいかがなものか、東北の田舎町にはありませんよね!ちょっと注意すれば無印のビニール使用でできること!


  • 満足度★★★★★

    繊細・ていねいに描かれる、家族の物語。
    物語で設定されている、いわゆる東北地方の田舎町に生まれ育ったので、舞台セットの茶の間は「あるある!」となじみ深い光景。
    兄、姉、妹の3兄弟と、姉の旦那、兄の友人らの、ごく日常が繰り広げられるが、ごく日常は、こんなにもたくさんのものをはらんでいるのかと、思わされた。とても繊細・ていねい。思わず笑いが漏れ起きるテンポよいシーンも端々にあり。引き込まれたあっという間の100分間だった。

    淡々とした日本映画のような印象を受けるのは、オレンジ色に差し込む照明と、静かに流れる美しいピアノ曲の効果か。

    兄妹、血のつながったものだからこその愛憎。
    関係性の妙。家族。
    なんだかんだ人が集う茶の間から、ピシーっと自分の日常に刺さってくるような言葉もあり。
    最後は登場人物たちにえらい親近感。
    若い(自分と同じ30前後?)役者さんたちもえらくハマっているというか、いい味わいですてきだった。

    男尊女卑な感じとか、田舎のよくも悪くも共同体的な感じとかも描かれているが、賑わう東京・下北のど真ん中で、東京(都市)出身者の人はどう観るのか、など興味深い。

    1つ言えば、お芝居のチラシから、お芝居の中身がイメージしづらい?!

    小劇場楽園という地下の濃密な空間は、真ん中に柱があり、2方向から客席が舞台を囲む空間。舞台、役者さんが本当に近い!セットの作り方もユニーク!
    どちらかというと正面の左の席もいいが、右手の席は”姉”の表情がよくみえて、こちらで観てもまたいいです。両方でぜひ。

    アフタートークはおおいに笑いありで楽しかった♪(17日公演)。

  • 満足度★★★★★

    これは、ホラーコメディー?
    観終わっていろいろ考えさせてくれる、軽いようで実はズーンと重い作品でした。楽園の真ん中の柱が古い民家の大黒柱のように感じられます。そこで食べ、寝て、生活している人達。皆笑顔で過ごしています---なんだかおかしい--なんだか怖い----ラストいいですねえ。


  • 満足度★★★★

    確かな芝居
    東北地方における家庭の何の変哲もない日常生活が描かれている。坦々と話しが進んでいくが、表面上は穏やかな生活が実は…。
    文章でいう起承転結のある分かりやすい脚本だと思う。その演出も手堅いように感じた。もちろんキャストの演技力は素晴らしく、演技のバランスも良い。ホームドラマはその導入部が、その後のストーリーの牽引に影響すると思うが、この公演では見事にクリアーした。とても確かな公演であった。
    しかし、気になることが…。

    ネタバレBOX

    次の点が気になった。
    1.衣装から冬季であることは間違いないが、東北地方のわりには外出から  帰ってもその寒さが伝わらない。
    2.季節感だけでなく、東北地方の土着性のようなものが感じられない。確か  に、青年団、婦人部という地域コミュニティの名は出ていたが、台詞が方   言でないことも一因しているかも。それよりも、少し前(昭和50~60年    代、黒電話等)の雰囲気が漂う(この時代に携帯電話、スマホ等はないの  で矛盾もするが)。
    3.カレンダーへの丸印…アフタートークで時間堂・黒澤世莉 氏も同様の疑問が出された。  いろいろな解釈ができるとのこと、観劇してイメージしてほしいとのこと。
    4.最後に、これが最大の疑問であるが、実姉妹であっても自分の妹が夫と   浮気し、堕胎までしていることを聞き、結末のような思いに至るだろうか?  ハッピーエンドという予定調和のような気がした。

    今後の公演にも期待しております。

このページのQRコードです。

拡大