満足度★★★★
貴重な二本立て
昨年秋から体調を崩して最近まで病人生活だったのと、コリッチがアクセスできなかったりで、すっかりごぶさたしてしまいましたが、観劇数は少ないながらぼちぼち備忘録がてら挙げたいと思います。
『鶴八鶴次郎』は昔に観た先代八重子と17代目勘三郎の舞台が印象に残っていますが、成瀬巳喜男監督の映画版も好きで特に山田五十鈴には惚れ惚れします。『婦系図』でも共演した長谷川一夫との息がピッタリなのです。芝居でも観たいと思っていた矢先に、中村屋兄弟が初演するというので行くことにしました。
従来の新派公演ならこの二つの演目は昼夜に分けて上演するでしょうが、二つの芸道ものを堪能できる貴重な機会でした。
最近の客席は世代交代したせいか、新派の演目自体知らずに観に来ている年配客もいるようで、名場面にもキョトンとして拍手も来なかったりするので時代の流れを感じさせられました。
満足度★★★
勘九郎鶴次郎は時期尚早
「鶴八鶴次郎」は、大好きな作品で、10代の頃から何度となく観ました。
物心ついた頃から、新派の舞台は、招待券で軒並み拝見させて頂いていましたが、あまり新派好きでない私の、これは一番好きな演目でした。
鶴八役は、先代の八重子さんが、最高でした。
鶴次郎は、18代目勘三郎さんの最後のシーンの名演技に泣かされたことが、記憶に新しいところです。
大好きな作品ですから、若い中村屋兄弟が、どう演じて下さるのか、とても楽しみに観に行きました。
七之助さんの鶴八は、初役にしては、及第点だったと思います。
でも、残念ながら、勘九郎さんの鶴次郎は、まだまだでした.
もう少し、年齢を重ねた後の、勘九郎鶴次郎に期待したいと思います。
「京舞」の方は、この日のゲスト女優さんが、勘三郎さんを語るのを観たくないため、失礼して、帰宅しました。
満足度★★★★★
新派初観
中村屋の勘九郎さんと七之助さんも初出演の新派
1本目は、二人が男女役の『鶴八鶴次郎』 。兄弟なのに恋人・夫婦といつみても見事。脇の役者さん達も柄本さんはじめ見事で、ゆったりした中にも重厚な感じでした。
2本目は、新派の役者さんメインで「京舞 三幕」
水谷 八重子さん、波乃 久里子さん、はじめ、素晴らしい新派の役者さんたちの作品。客演の近藤正臣さんや勘九郎さんも、新派の役者さんの前では、やはり重婚感が少なく見える
間の挨拶も面白おかしくて、大満足な追善公演でした