マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015 公演情報 マナナン・マクリルの羅針盤 再演 2015」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
21-26件 / 26件中
  • 満足度★★★★★

    イマジネーション豊かな女優、遊眠
     林 遊眠は、不思議な女優である。可愛い顔立ちで、男性からも女性からも好かれるタイプだとは思うが、無論、それだけでは無い。いつの間にか、彼女の魅力に引き込まれて、応援したくなってしまうのだ。

    ネタバレBOX


     今回も実際には決して大きくない体で10人以上の人物を演じ分ける。大海賊ティーチから、その副官ボネット、イギリス海軍提督、副官、最少年海賊キング、少年奴隷出身で軍人を夢見る仲間の黒人少年アジク、主人公ベラミーとその参謀になった親友ピエトロ、育ててくれた憧れの女性であり、女奴隷であった母なる女性、最強の女神モリガン、何度もベラミーの危機を救った逃亡奴隷のダガン等々。男性、女性、女神まで多くの役をなんなくこなすばかりでなく、其々のキャラクターを際立たせる、彼女のヴィジョンは、正確であるのみならず、的確であり、彼女のイマジネーションの豊かさを明かしている。また、このシナリオの持つ普遍的でブレの無い中にも、危険に身を晒し、ベラミーの指示如何で命を投げ出す部下たちの犠牲への、優しく強く人間的な悩み葛藤が、観客の胸を打つ。この内容に呼応して実にヴィヴィッドにイマージュを立ち上げる遊眠がいる、たった、一人で。これで虜にならない方がおかしい。彼女の演技の見事さである。
     蛇足であるが、物語の中で、神々は、その世界に入る者に厳しい試練を課す。それに応え得た者だけが、普遍の地で、自由の為に闘う尖兵として、人々の解放という希望を担う王として、欲に目の眩んだ為政者共への永遠の闘いに加わるのだ。が、それは、皆、一人、一人の個人としてなのである。
     シナリオの普遍性は、ベラミーの演説の普遍性にも支えられている。その高い倫理性と人間的で自由で誰もが憧れる価値を持った演説だからだ。更に、リーフレットの説明にあるように、ベラミーは実在した海賊である。シナリオにも史実からの反映が多くあるとのこと。なればこそ、余計に現在を生きる我々への熱いメッセージともなっていると言えよう。為政者共の横暴に負けるな! との熱いエールをも、自分は受け取った。
     9月には4日から6日迄、アウルスポットでの公演「ジャガーノート」が上演されるとのこと。こちらも是非拝見したい。
  • 満足度★★★★

    パイレーツ・オブ・カリビアン
    より、面白かった。

    普通、エンタメ芝居は、テーマ性が薄かったりするのだが、

    ちゃんと、生い立ちとして描かれていたのが、好きだ。

    そして、言葉の飾り具合、ワードセンスが小気味いい

    (「彼は、不敵な笑いを浮かべた」とか)。

    プロットも、巧みで、次から次に、障害が立ちはだかったり、

    構図が海賊VS海軍だけでは、なかったり。

    くすぐりも好き。

    ただ、個人的には、客ぶりの演技は、半分、身振り手振りも、半分くらいが、

    好みでした。

    ネタバレBOX

    (ここから、辛口)

    (エールとして書きます)

    正直・・・

    それだけに、(水準はあるのだが)、林さんの演技が勿体ない。

    (ラストあたりの、友達との別れは、胸が張り裂けそうな感じが好きでした)

    声の大きさが欲しかった。(腹式の)

    (立ち姿の美しさが欲しかった)

    ・・・

    んー、新感線さんやピスタチオさんと比べるのは、酷でしょうか?

    でも、正直、安全運転演技、守りの演技に見えました。

    戯曲に対して、スケールが小さい。

    豊島公会堂のあの空間を掴み、使いこなせるか、

    疑問です。

    勿体ない。

    ・・・

    と個人的には、思いました。

  • 満足度★★★

    10人の声は?
    10分の休憩を挿み、前後1時間ずつ正味2時間の独り舞台をやり遂げることは素晴らしい。
    しかしながら、芝居の内容がイメージしづらく、今一つ伝わってこない。
    一人で10役以上をやるのは至難の業である。
    声(トーン、スピード)、所作、テンポ、などなど全て変えて観客に伝えなければならないからだ。
    私が観た限りでは一本調子になりがちな所が目立った。テンポ重視の芝居であるがゆえ、メリハリが弱く、だれがどの声とはわからないからだ。
    賞を取っても奢れる事無く励んでもらいたい!

    ネタバレBOX

    船上での宴会シーンだが、ペットボトル、ウイダーインゼリーが見えては時代はどうなってるんだと言いたい!
    他に工夫する必要あり。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    再演という事もあり、ハードルは上がっていたが、
    新たな演出もあり、全編、見応えがあった。
    こんな一人芝居はなかなか見る機会がないです。
    本当に素晴らしいパフォーマンスでした。

  • 満足度★★★★

    林遊眠さんステキでした
    池袋演劇祭の参加作品は5本くらい観ましたが、これは観てなかったので早々の再演ありがとうございます。
    席に置いて有った、「置きパン」がすごくかわいかった。
    林遊眠さん、一人芝居の熱量は、すごかったですよ。
    その代わり、客席の空調が絞られてて、極寒で地獄でしたが・・・。

  • 満足度★★★★★

    無題1359(15-007)
    19:30の回(雨)。18:45会場着、受付(整理券あり)、19:00開場。

    昨年(2014/9)、2回観ているので3回目になります。

    前説では120分+休憩10分。19:31開演の挨拶~20:28、休憩、20:37~21:48終演、アフタートーク(東京のみとのこと)21:50~22:02。

    アフタートークでもありましたが、何ケ所か演出が変わっていました(気がついてよかった!)。照明、スモーク、S.E.、音楽、ポジション/声の切替、カラダの入替がテンポよく展開、変幻自在の林さんだからこそできる作品。大きなスクリーンで観るCG映像に引けを取ることのない大活劇(ファンタジー)。

    次回は@あうるすぽっと、大きな会場は苦手なのですが行きますよ。

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