全段通しリーディング 仮名手本忠臣蔵 公演情報 全段通しリーディング 仮名手本忠臣蔵」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★★

    迫力の舞台
    どのような劇かわからずに名前に惹かれて足を運びました。
    こんなに言葉の魅力に引きつけられたのは久しぶりです。
    最初、始まってすぐは正直わからなかったら途中の休憩で退出しようかと思っていました。
    しかし、大序から引き込まれ気がつけばあっという間に途中休憩でした。そこから先もあっという間でした。
    古典的な言い回しや言葉遣いでも情景が浮かび、臨場感溢れる朗読劇だったと思います。
    とても楽しめました。
    来年もやると言っていたので是非また足を運ばせていただきます。

  • 満足度★★★★★

    「仮名手本忠臣蔵」べし観る
    演劇に携わって本物を目指すなら、必見の舞台である。上演は、本日11月27日、13時からと18時からの2回を残すのみ。足を運んで損は無い。
     大序の兜改めから討ち入りの十一段目までの一挙上演である。テキストは、浄瑠璃原文から構成し、主要登場人物は割愛していない。一方、今作は、文楽・歌舞伎の所作、節回しはなく衣裳は簡略化され、舞台美術も無い。但し、現在では上演されることの殆ど無いサブストリームをも全段通しで観ることによって、何故、忠臣蔵が、国民的戯曲になっているのかが、良く理解できる。

    ネタバレBOX


     メインストリームは今更言うには及ぶまい。その深さを味わって貰えば良い。因みに、古典には、縁の薄い人々にもぜひ、観て貰いたい作品である。何故なら、まつろわぬ姿勢が、人気作品となった原点にあると考えられるからである。
     由良助は、無論、大石 内蔵助、高 師直は、吉良 上野介である。即ち、吉良という体制側権力者に対する異議申し立てが、今作の本流であるが、その首謀者の名に、由比 小雪の苗字から一字採られているのも意味深なら、楯突いた当の相手、吉良の首を獲った点でも慶安の変で本懐を遂げることなく果てた、由比の無念をも晴らす内容があるのであり、表現する者の意図する所を感じさせる。同時にそれが、一種の精神的代理戦争の様相を呈し、江戸幕府によってがんじがらめにされた庶民の誇りが、辛うじてお上に楯突くことを応援することにあったのも、無論のことだからである。
     このシナリオが実に優れているのは、このような日本の特殊な社会とそこで暮らす人々の独自でレアな生き方を抉って見せているからであり、日本が江戸時代と現在に於いて、本質的に一切変わっていないことを証拠だてても居るからである。だから、サブストリームが見直されなければならないのである。
     ところで、演出の篠本 賢一は、日本の古典芸能である能に長く携わってきただけに、歌舞伎や文楽、更にはそれらが成長し隆盛を迎えた時代の背景にも詳しい。その底力が演出に活きている。登場人物が、舞台上のどの位置に座を占めるかで、役の人物の軽重とその役割をメタレベルで見事に示している※。
      この演出によって、今作は、単なるリーディングを越え、通常の演劇の齎す立体感を醸し出している。役者陣も立ち居振る舞いの所作こそ少ないものの、その表情の作り方、間、勘所を捉えた発声などで、千変万化の人情を巧みに表現するだけの芸達者が多い。感心したのは、演出を手掛けながら演技もする篠本の間と発声、魂魄の込め方についてである。
      ※(つまり、立体化しているということだ。もっと分かり易く説明しておこう。スノーデンの暴露によって確証が掴めたように、アメリカは、世界中から、例えば携帯電話顧客の位置情報をプリズムと呼ばれる盗聴システムによって盗んで、他の諸情報、地図・気温・気象データ・緯度・経度データ・時刻データ等々と照合して個々人のプライベートデータを相当程度正確に掴むことが出来る。特定の個人に特化すれば、その行動パターンから、性格や付き合う人間のタイプ迄原理的にはかなりな精度で突きとめることができるのはあきらかだ。これは、直接電話等を盗聴するデータと異なり、いくら集めても個人の特定に至らないという言い訳が可能な限りに於いて多くの人間の類型的な動きを追えるタイプのデータだということだ。これが、メタ情報である。そしてアメリカは、現代という短い時間の中で、世界中という空間でこのメタデータ収集を行っている。
      篠本の用いているのはこのようなデータの演劇的類型化、即ち古典時代からの人間観察に基づく類型化であろう。空間的には狭い代わりに時間的に長い。だから演劇的に用いれば、人間の行動パターンの類型として定式化され得る。そして、この点に気がつく演出家はそうそう居まい。仮に気がついても、それを舞台上で観客に伝えるには、作品に描かれている世界観や歴史観、価値観に基づいた正確な座標軸が同時に必要である。篠本は今回の演出でその双方を持っていることを示した。そして、出演している役者の演技はこれに応えようとしている。)
     おまけに今回、鳴り物は、生である。タイミングの妙も味わえる。而も、小屋は、浅草寺直ぐの木馬亭。通常、ベしゃり芸人の出る小屋であるから、リーディングにはうってつけ。こういう小屋の選定も憎いではないか? 長丁場なので途中、10分の休憩が入る。
  • 満足度★★★★★

    凄かった
    初めて時代劇をテーマにした朗読劇を見たのですが本当に良かったです。
    初め自分はあまり朗読劇に足を運んだことが無かったので時代劇の朗読劇は敷居が高いかなぁと思っていたのですがいざ観劇してみたら分かりやすく、忠臣蔵を朗読劇ながら場面をイメージしやすく観やすかったです。
    そして小劇場ならではの音響を使わないで生の声で見るのはもの凄く迫力があり、圧倒されて見ていました。また今回から鳴物を使った演出も作品テーマと合っていて良かったです。キャスト陣も一人欠けたらこの迫力ある劇は出来ないであろう作品になっており、今回で三年目の公演ということで完成形に近くなっていると思います。是非見て欲しい劇の一つです。

このページのQRコードです。

拡大