ヒトヒトヒト 公演情報 ヒトヒトヒト」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★

    人生いろいろ
    シェアハウスに集う人々の群像劇。
    わたしの持っている登米作品のイメージより、暗く濃密な印象。
    人物造形や物語はやっぱり面白かったが、アフタートークでいろいろ裏話が聞けて腑に落ちた点も多々あり。
    作品の中からそれらが立ち上がってくればなお良かったかも。

    ネタバレBOX

    いきなりの男性同士のキスシーンにちょっとビックリ。
    圧の強い人はわたしも苦手です。
  • 満足度★★★★

    重苦しい・・・。
    ずっと漂っていた重苦しい雰囲気は、こいけけいこさん演じるハナの受難の苦しみだったのかも知れません。シェアハウスに集う人々はみな何かを背負っていて。誰もが少しずつ面倒くさくて共感は出来ないものの、だからこそハナの存在が神秘的で少し恐ろしくもあるんだなと思いました。

    ネタバレBOX

    主演の花戸さんが演じたコウジは同性愛者でもないのに愛されているからという理由で男性と付き合うくらいお人よしだけれども、彼が幼い頃から引きずってきたものが殺人という行為に集結する様はドラマチックなのにリアル感に溢れていて、その脚本の展開の巧みさに舌を巻きました。反面、コウジの兄に翻弄された女性達が殺人に手を貸すまでの過程はそこまでするほどの仕打ちだったかな?との違和感もありました。

    とはいえ、愛らしい阿久澤菜々さんの、女としてのスイッチが入る場面には同じ女ながらドキドキ。最近ビッチ役でばかり観ていた長井短ちゃんが子供っぽい恋愛感情を素敵に表現していました。

    兄役の日栄さん、コウジの恋人(笹木皓太くん)に暴言を吐く場面、本気で殺したくなりました・・・皓太くんは新境地。可愛らしく、「受け」の仕草にはかなり工夫をしたんだなと感じました。
  • 満足度★★★★

    ありがちなコミュニティ崩壊劇と思いきや
    シェアハウスに住人の兄が転がり込んだことで起こる波紋。
    円滑だった住人たちの関係が徐々に揺らいで行くさまは、不安定なタワー型のものに順に物をのせてゆくゲームの如し。
    「そこまで行くの!?」な展開の後、時を遡り「種明かし」よろしくその前に見せたいくつかの場面を別の視点で見せるアイデアが面白く、最後に残された「再生の兆し」が優しい。

  • 満足度★★★★★

    間違いなかった!
    キリンバズウカは、空想組曲で こいけけいこさんを見たときから気になっていてずっと見たかったところです。
    今回は花戸祐介さん(クロムモリブデン)、笹木皓太さん(あんかけフラミンゴ)、長井短さんも出演と知って、見るなら今だこれは絶対間違いない!と喜び勇んで行ってきました!
    大正解です!おもしろかったです!
    じっくりとヒトの外殻を崩し、次第にヒトの形を成さなくなってきているのかと思いきや、それでもヒトであるのか……と、しっかりだきしめたくなるような、そんな感じでした。(?)

    ネタバレBOX

    笹木皓太さん。
    抱き締められる背中。充電する首の角度。まるっきり恋する乙女!好きになっちゃうともうだめなんだよねー、惚れた弱みといいますか。ヘタレ系は変わらずというか、そういう感触が似合うってことなのかな。
    バカでネガティブで、でもまっすぐに愛していて。とてもよいこうたでした!
  • 満足度★★★

    ナイフがナイス
    タイトルがつまらないと観る前から思ってて観終わった後余計にそれを感じる。シェアルームを舞台にするといろんな人間を描きやすいのだろうが描きやすいからといって造型がうまくいくとは限らないと以前シェアルームを舞台にした作品を観て感じたものだ。この作品は造型もしっかり。だが、いろんな意味でちょっと気持ち悪い。

  • 満足度★★★★

    なるほど
    うまいキャラ設定で、役者さんそれぞれも生きてました。
    ただ、場面設定が多すぎて結果中途半端な感じもしました。
    でも、他にはない芝居でみごと。
    また、武蔵野芸能劇場の雰囲気が最高に良かった
    お芝居関係ないけど

  • 満足度★★★★★

    チカラワザ、オオワザ、コワザ
    観客のためではなく、自分の感性のままに書きつづられたという素直な脚本が、たまらなくステキであった。久しぶりにもう一度観てみたいと思える作品。美術、音楽の素晴らしさ。役者さんたちの持ち場をわきまえた演技。キャパに合わせた絶妙なセリフ回しが、自然と頭に入ってきて心地よい。つべこべ考えるより、感じろと訴えかけてくるようなやりとりに、最初から最後まで魅了されてしまった。

  • 満足度★★★★★

    永遠の中間
    要領だけ良く、他人を出し抜くことだけを目指して、迷走する現代社会を鋭く風刺。話の持って行き方が上手い。
    (現在、公演中なので楽日以降に更に追記する)

    ネタバレBOX

     どちらかというと、価値観をハッキリさせ、正義が、悪がとシャカリキになっていた時代と、それほど、明確に価値体系なんか位置づけられないんじゃにゃいの? とゆるやかに構える時代とのギャップを含め“移行する・常に中間でしかあり得ない”人間という存在の在り様を描いて秀逸。
  • 満足度★★★★

    リアルというより
    価値観、温度差、モラルなんかが、際どいバランスで保たれている平和なんて簡単に崩れてしまう渦中の群像劇が、ラストに向かって、行きつ戻りつ展開する構成が面白かった!
    シェアハウスで和気あいあいって胡散臭い、と感じていたのだけど、このお芝居は自分の想像の上をいく面倒くさい人間関係が描かれていました。

  • 満足度★★★

    キリンバ史上、最も暗い一作/約100分
    近ごろ流行りの設定下で展開される、緊迫感みなぎる群像劇。

    キリンバズウカには珍しくSF的設定が一切なく、笑いも薄めで、息の詰まるような深刻な物語を何の混ぜ物もなく生(き)で味わわされた感じ。

    人物造形と人物描写の生々しさは相変わらずで、引きつけられはしたものの、軸を成す人物二人が常人離れしすぎていて、普遍性がなく、共感しづらく、残念ながら個人的にはあまり心を動かされなかった。


    最後に一言言っておくと、かなり謎に満ちた話です。

    ネタバレBOX

    主要人物二人というのは、舞台となるシェアハウスの管理人・ハナと、住人である弟を頼ってハウスに転がり込んできたその兄・サトシ。
    住人達に教祖様のように振る舞って高潔ぶってはいるもののどこか胡散臭いハナと、わがままで粗暴なサトシ。
    自分にも似たところはあるのだろうが、前者は怪しさが、後者は荒っぽさが強調されすぎていていずれにも己を投射しづらく、彼らと感情を共有することは最後までかなわなかった。

    これが私が本作にいまいちのめり込めなかった主原因か?
  • 満足度★★

    脚本登米さんが悩んだ結果
    年に一回のキリンバズウカ本公演ということで、とても期待していたが、転換や歌唱シーンの演出にばかり目をとられてしまって物語の重要性、ドラマティックさが消えてしまったような気がしました。役者の方たちはすばらしかった。それにしても今回の公演登米さんの「トゲ」の効いた公演だと思っていたのにラストがすっきりしすぎかな

  • 満足度★★★★

    欲するものは。
    人の感情の揺れが見て取れる舞台でした。
    劇中の会話がとても日常的かつウィットに富んでいて面白かったです。
    公演中なので、以下ネタバレで。

    ネタバレBOX

    シェアハウスにする同居する人々の話で、主人公の兄が来た事により、それまで築いてきた関係が変わっていく。このへんの人の感情の変化がとても良く分かり、面白かったです。人の苦悩や弱さが垣間見れる舞台でした。
    最後、ギリギリの所で大きな事件にならずに済みましたが、その後の展開で
    はこれからの未来を予想させる感じがまた良いなと思いました。
    それぞれが、欲するものが微妙にかぶっているのも面白いなと思いました。

    ただ、個性的な人物が多かったせいか、個人的にはコウジとハナの関係や
    ハナの感情を消している前半とラストで感情を出す場面等が、いまひとつ心にスゥーッと落ちてこない感がありました。
    アフタートークでも話されておりましたが、初期よりセリフ等をだいぶ削られたせいでしょうか。
    ですが、ハナが最後に初めて欲するシーンは、とても印象的でした。

    役者さんは初日でしたが皆さんとても良いですね。個性的な役柄を皆さん熱演されておりました。
    個人的には、特に長井短さんと日栄洋佑さんが印象的でした。
    長井さんの歌、いいなぁ~(笑)


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