やぶのなか 公演情報 やぶのなか」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    すべて藪の中
    原作を読んでから観に伺いましたが、それでも解釈が難しかった。それぞれの言葉は正しいのだと思う。モノローグの独白は現代要素も織り交ぜつつの構成、ダイアローグは交わるはずのない三人の言葉が混ざり合い、それぞれの『世界』としての構成←と勝手に思ってます。同じセットで同じ人数での舞台なのに、印象が違いすぎ、混乱した。でも、個人的にはダイアローグの解釈が一番しっくりきたかもしれない。鏡、スクリーン、木枠だけの舞台美術、芸術家の魂みたいなものを見せていただいた気がします。

  • 満足度★★★

    モノローグバージョンを拝見
    メイシアタープロデュース日本の名作第三弾。
    芥川龍之介の作品にあまり馴染みがなく原作も知らないため、若干不安な気持ちもありつつ、舞台美術が面白そうで興味を惹かれ観に行きました。

    「牡丹燈籠」ではたくさんの竹が吊り下がってましたが、今回舞台上にあったのはたくさんの枠。それぞれいろんな角度で吊り下げられていて、実は鏡を通してあったり、映像が映し出されたり(スクリーンを枠組みしてあるのかな?)、後ろを通る人影が写ったりするものもある。
    一見するとただの枠だけにみえるのを、人が通ると鏡になってることや枠だけなことがわかって「ほぉ~!」となった。
    鏡に写るのは人だけではなく、そこに映り込む空間をも利用していておもしろい。インスタレーションというのでしょうか。空間そのものが美術になっていて、そこに映像が加わり舞台を動かしていく。
    映像をこんなふうに使うのかーと、芝居というよりは作品を観た感覚です。

    「真相は藪の中」は、ここからきてると知り、納得。
    チケットプレゼントありがとうございました。

    ネタバレBOX

    モノローグバージョンでは互いの会話はほとんどなく、役者同士は目を合わせない。ダイアローグバージョンだとどんな演出だったのかな、と気になりました。
  • 満足度★★★

    藪の中へ吸い込まれて行くのです。
    モノローグバージョン
    チラシのイメージ通りの舞台、舞台を通って客席へ、
    答えのない藪の中、観る側に投げっぱなしではなく、
    物語は、やぶの中。

    ネタバレBOX

    モノローグバージョン
    チラシのイメージ通りの舞台、舞台を通って客席へ、
    答えのない藪の中、観る側に投げっぱなしではなく、
    物語は、やぶの中。

    舞台に11枚の窓 鏡 画面 枠だけ 映って 反射して 向こうが見えて 開場でこの舞台を通り客席に入る 白いシャツ ブラウス グレーのスカート ズボン 舞台を歩く 私は山下残 あれ あれ (携帯) それ切って ・・・ ルール 目を合わさない、 中西ちさと 結婚 ダンサー、私はキコリ その男は死んでいた 嫌な臭いがした カラスがカー カア 浮浪者 縄と櫛が落ちていた 辺りは血が くるぶしまで血に浸かった 小刀が胸にグサッと突き刺さっていた 口には笹の葉が押し込まれ 目を見開いて 虚空を見ていた // 私は武弘 妻は真砂 こんな事に 泣く妻 時間を巻き戻して // あの男を殺したのは私です 何処にいた 分からない // 男を藪に誘い込んだ 刀剣と鏡がある 女を奪う 目が枠いっぱいに映し出す カラスが見てる 男と女の交わり 初めて見た 獣じゃないか // 私はドッベルゲンガーを見た事がある 人形を使う ロビーで見た 私の妻と立っていた どうも私は狂っているらしい 妻を抱いていないのに 子 // 妻をレイプしている それは、もう一人の自分の様に // 私は多襄丸 5人殺して 3人の女
    を 私はキコリ こんな恐ろしい事が 私は真砂 手込めに どちらかが死んで 男を殺したく成った 燃えるような瞳 夫の目が輝いてた、 盗人に口説かれる妻 では夫を殺して下さい 殺したのは私 3人が藪の中 死にたく成った事ありますか、 自殺 願望 1927年 私は自殺した 私は死んで行くのが解る 縄と櫛 私は人生で一回だけドッペルゲンガーを見た お菓子やのおばさん また食べるの あれ おれさっき そこにいたの そいつがこっちを振り向いて あーー 私は叫んでいた 男の殺せの声で 私は死ねなかった なんですかこれ なんですかこれ // 私の母は気ちがい 母の血を引き継いでいる 私が見たのはショーウィンドーに映る姿 // 気付くと女はいない // 顔は、全くの別人で 行き着いたのがここ もう一人の私に会いました(人形) 殺せ 早く 殺せ // 私は真砂 馬に乗って若狭へ行こうと ・・・ はい カーット 黒沢です 中西くん ・・・ 残です 山下残 子供が生まれました 私が世界の黒沢 山下残 残忍 残虐 ドラえもん USJ 私 赤星まさのりです // きちがいに成った母を助けたい。 真砂
    彼女にとって結婚とは何だった 私は誰ですか あなたは誰ですか 私は巫女 死んだ男の言葉を おれは 自分で自分を殺した 俺の気持ちが解るか 自分で胸に小刀を刺した。 おれは虚空を見上げた 誰がやってきた 足音が聞こえる 私は樵です 私は樵です どからか泣き声 おーい おーい 森の中で一人で木を切る 泣き声の方へ 見つける 大きな声で叫ぶ わあーー この声もまた藪の中へ吸い込まれて行くのです。
  • 満足度★★★★

    やぶのなか
    モノローグバージョンを観ました。頭の中がごちゃごちゃになって、言い様のない不安を感じる作品。何が現実なのか、すべて現実なのか、わからなくなりました。
    演出上セリフが聞き取りづらい所があったので、これから見る方は、原作を読んでから行った方がいいかもしれません。
    あと、舞台のセットが変わった造りになっていて作品にもぴったりで、すごかったです。

  • 満足度★★★★★

    「やぶのなか」、まさに名作でした♪
    sunday play 日本の名作#3「やぶのなか」、まさに名作でした♪
    この作品、迷宮入りの事件を「藪の中」というようになった語源だそうで、存在感のある内容でした。
    残念ながら、芥川龍之介の原作は全く存じ上げませんが、何も知らなくてもとっても楽しめました。

    そして、最初からあっけにとられたのが、舞台美術・装置。プロジェクターや鏡によって、怪しい世界観が表現されていて、とっても圧巻です。

    今回観劇させていただいたの、モノローグ(独白)版。キャストも演出も異なるダイアローグ(対話)版もあるようで、こちらも気になります。

    追伸、私は凄く楽しめましたが、結末は「藪の中」。起承転結があって、ハッピーエンドでないと…、という人にも十分楽しめると思いますが…、もしかしたら…。

    ネタバレBOX

    中が空っぽで向こうが見える枠、鏡が入った枠、プロジェクタが映される枠。様々な枠が舞台上にいくつも配置され、それを上手く使って独特の世界観で、物語が進行していきます。

    夫の目の前でレイプされた妻。
    縛り上げられ、その一部始終をみた夫。
    妻をレイプした前科者。

    そして藪の中で夫は死んでいた…。

    なぜ夫が死んだのか、妻、夫(原作では死んだ夫の魂を巫女が代弁)、前科者がそれぞれの供述を独白します。
    認識が少し違うだけなのに、結果が全く異なります。

    「綺麗な妻を自分にものにするため、前科者は夫を殺して…」
    「レイプされた妻は一緒に心中して欲しいと、夫を刺した…」
    「妻が前科者にめとられ、全てに失望し、夫は自殺…」

    3人3様の主観の独白、とっても面白かったです。

    そして、全ては「藪の中に」…。

    夫役の山下残さん、精神病的な演技良かったです。
    妻役の中西ちさとさん、演技とダンス良かったです。「最近結婚しました」話も…。
    前科者役の赤星マサノリさん、抜群の安定感が有りました。

    そして、今回観劇したモノローグ版では、独白なので「喋っている役者さん同士が目線を合わせてはいけない」という縛りを設けていて、これまた面白かったです。

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