やぶのなか 公演情報 メイシアタープロデュース「やぶのなか」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「やぶのなか」、まさに名作でした♪
    sunday play 日本の名作#3「やぶのなか」、まさに名作でした♪
    この作品、迷宮入りの事件を「藪の中」というようになった語源だそうで、存在感のある内容でした。
    残念ながら、芥川龍之介の原作は全く存じ上げませんが、何も知らなくてもとっても楽しめました。

    そして、最初からあっけにとられたのが、舞台美術・装置。プロジェクターや鏡によって、怪しい世界観が表現されていて、とっても圧巻です。

    今回観劇させていただいたの、モノローグ(独白)版。キャストも演出も異なるダイアローグ(対話)版もあるようで、こちらも気になります。

    追伸、私は凄く楽しめましたが、結末は「藪の中」。起承転結があって、ハッピーエンドでないと…、という人にも十分楽しめると思いますが…、もしかしたら…。

    ネタバレBOX

    中が空っぽで向こうが見える枠、鏡が入った枠、プロジェクタが映される枠。様々な枠が舞台上にいくつも配置され、それを上手く使って独特の世界観で、物語が進行していきます。

    夫の目の前でレイプされた妻。
    縛り上げられ、その一部始終をみた夫。
    妻をレイプした前科者。

    そして藪の中で夫は死んでいた…。

    なぜ夫が死んだのか、妻、夫(原作では死んだ夫の魂を巫女が代弁)、前科者がそれぞれの供述を独白します。
    認識が少し違うだけなのに、結果が全く異なります。

    「綺麗な妻を自分にものにするため、前科者は夫を殺して…」
    「レイプされた妻は一緒に心中して欲しいと、夫を刺した…」
    「妻が前科者にめとられ、全てに失望し、夫は自殺…」

    3人3様の主観の独白、とっても面白かったです。

    そして、全ては「藪の中に」…。

    夫役の山下残さん、精神病的な演技良かったです。
    妻役の中西ちさとさん、演技とダンス良かったです。「最近結婚しました」話も…。
    前科者役の赤星マサノリさん、抜群の安定感が有りました。

    そして、今回観劇したモノローグ版では、独白なので「喋っている役者さん同士が目線を合わせてはいけない」という縛りを設けていて、これまた面白かったです。

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    2015/01/24 08:36

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