へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました! 公演情報 へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-10件 / 10件中
  • 正統派の人間ドラマ
    TOKYOハンバーグ初観劇。とても良質な作品だったと思う。役者陣の演技も素晴らしい。

    ただあまりに正統派過ぎのきらいも? 個人的な好みで言わせてもらえば、もっと穿った部分も欲しかった。


    上演時間:120分

  • 満足度★★★★★

    無題1305(14-354)
    12:00の回(曇)。11:25会場着、受付(整理番号あり)、11:34開場。最前列はミニ椅子+パイプ椅子6列、ゲネプロを観ていて2回目です。11:46/12:04前説(アナウンス、120分)、11:55には仲村さんの前説、~14:03終演。

    仲村さん、開場前、外で待っているお客さんへの心配りが素晴らしい。その「一言」ができる制作さんは滅多にいないし、あとから来たお客さんへの声掛けも欠かさない。客席の誘導も気さくな人柄が出ていてとても気持ちがいいし、小劇場でここまでお客さんに寄り添い、対応できる方、他では新居さんくらいしか思いつかない。もちろん、慣れた方、手際の良い方はたくさんいらっしゃる。

    ディズニーランドやリッツカールトンでのもてなしはビジネス書でも採りあげられますが、ここにもいるんだ...という気持ちになります。


    ちょうど1週間たちました。違ったのは客席だけ、さすがにいっぱい入っています。どのシーンを、ほんの一瞬を、切り取ったとしても14人の役者さんたちがこの作品に込めたものがぎゅっと詰まっているはずです。目頭が熱くなることは滅多にないのですが、この劇団は...素直な気持ちになればなるほど...。

    次回作はワーサルに戻るのですね、大西さん、役者の、スタッフのみなさん、またお会いしましょう。

  • 満足度★★★★

    暖かさがにじみ出ている
    心に暖かさ呼び起こさせてくれる。月並みであるが学ぶことをすばらしいことであることを再認識させtくれた。
    本作でも丁寧な演出で役者もその役割をうまく演じており、社会に対する暖かい目線はこの劇団の姿勢なのだと思う。

    しかし、人はさまざまな環境で生まれ育って異なる人生を歩んでいく。
    近頃貧困で学ぶことが出来ない子供たち増えているとのこと。教育を受けていないので、社会の底辺から抜け出すことが出来ないでいる彼らにも人並みの教育を受けさせてあげねばと、そんなことを思った。





  • 満足度★★★★★

    良かった
    初演と粗筋は変わってないけど、色も深みが増し、断然良くなった。かなり印象が変わりました。再演の意味も価値もある作品に、仕上がっていて、見に行って良かった。

    ネタバレBOX

    初演時、男性が演じていた役が女性だったり、逆だったり。
    登場人物の抱えている現実も、障害を持つ生徒や、身重の妻(苗字が違うので、入籍前?)が応援してくれる生徒等、少し変わっただけで、粗筋は初演と変わってないのに、印象はかなり変わった。
    「免許持っているのに、漢字が苦手なの?」という質問に
    『試験の問題には、フリガナがふってあるんだよ』と反発しながらも、引け目を持ってしまう心情とか。
    世代、人種、歩んできた道が違う故の、発言や心情の違いを、より自然で繊細に表現していました。
    皆、学びたいと思う気持ちは同じ。
    ただ、読む書く話すだけでなく、「想いを伝える」という、大切なことを学んでいく生徒たちに、明るい未来を予感させる、素敵な作品でした。

    かなり印象が変わったと感じさせる、繊細な演出に、大西さんの手腕に魅了されました。

    全役者さん、表情が豊かで、繊細な描写が良かった。

    堀内義勝役(宇鉄菊三さん)心の奥底に隠した痛みも、希望も、醸し出し方が、とても良かった。

    篠田弥生役(光藤依里さん)強がりの内に秘めた、素直さ脆さ、溢れる想いが、とても良かった。

    吉野道郎役(照屋実さん)言葉少なくても、揺れ動く心、滲み出る想い、繊細な表現が、とても良かった。
  • 満足度★★★★★

    期待以上の作品に
    再縁ですが大きく変わった数名のキャストにより、前回よりも更に深みを感じました。個人的には難しい役をこなした松井満梨江さんに拍手したいです。前回では掴み取れなかった部分を理解でき、再演の意味の大きさを知りました。Yahoo!ニュースにも取り上げられ、この劇団が伝えたい事が社会的にも放置できない問題点を突いているのを実感。本当に1人でも多くの人に観て欲しい、考えて欲しい。弥生の最後の叫びは実は観客への訴えなのでは?

  • 満足度★★★★★

    文科省よ! 中学(夜間部)と本来なるべきだろう
    描かれているのは1998年5月30日から1991年3月17日迄の3年間である。昭和63年から平成元年に当たる。

    ネタバレBOX

     
     生徒は、十代から五十代までと幅広い。この夜間中学は大田区糀谷という設定になっている。大田区は田園調布を擁する高級住宅地が在ることでも知られるが、東京の町工場の一大集積地としても知られる。なぜなら、世界中で、この地区の特定の町工場にしかできない仕事をやっている工場が存在しているほど技術的レベルが高いからである。その点では、まいど1号以来、有名になった大阪の町工業地帯とも共通するものがあるかも知れない。何れにせよユニークな町である。
     さて、夜間中学の話である。自分も30年以上前に尾久の夜間中学を取材した経験を持つ。その時体験したことと被る部分が結構あって、拝見しながら、劇作・演出を手掛けた大西 弘記氏が、キチンとした取材をしているなと思わされる箇所が随分あった。今作には、無かったが、自分の経験から、字が読めない、ということはどういうことなのかを伺った具体例を1つだけ挙げておく。電車等に乗る時、初乗り運賃切符を購入なさるそうである。で、降りる駅は、アナウンスに気をつけていて、目的地の駅名がアナウンスされた所で降り、精算なさる、とのことであった。大変な苦労をなさるのだな、と改めて思い知らされた記憶がある。
     一方、生徒達の構成は、時代の鏡でもある。自分が取材した33,4年前の尾久では、中国残留孤児の方々、在日の方々、登校拒否で学校に通えなかった若者、終戦のドサクサで学校に通えなかった方などがいらした。給食が出ることや土曜日には、給食が無いことは、今作に描かれている通りである。
     教師の質が高いことも今作に描かれている通り。実に人間的で、包容力とイマジネーションに富み、而も謙虚で真摯な先生方には尊敬の念を禁じえなかったことも記憶に新しい。また、生徒達も苦労してきた方々、子ばかりだから、ホントに暖かい。真の連帯を果たすのが、弱者たちだけだというアイロニカルな真実も露呈するのが、夜間中学という場所である。その点も、実に巧みに描かれていた。
     役者総ての顔が良い。どの役を演じている役者も輝いているのだ。こんなに良い顔を役者全員にさせたシナリオ・演出も高く評価されるべきであろう。
     観て泣く必要はない。唯、今でも、夜間中学に通う人々が居るのだという事実を認識して欲しい。自分が取材した時点で、文部省(当時)は、夜間中学を正式に認めていなかった。現在はどうか調べていないが、今でもそうだとしたら、文科省は見直す必要があろう。無論、自分達の態度をだ。
  • 満足度★★★★

    想像以上に濃厚
    企画設定に興味を持ち初見の劇団の本作品を観劇しました。
    2時間の作品ながらもギュッと盛り沢山の内容が詰まっていて、損のない充実の作品でした。

  • 満足度★★★★★

    今回も素晴らしかった。
    2度目のハンバーグです。
    今作は再演ということですが私は初演を観ていないので、あくまで今回に限った評点ですが、この劇団について思うのは「舞台設定のディテールへのこだわり」と「演者のパーソナリティ」がいい具合に混ざり合って、本当に舞台の中に引き込まれていく点にあると思います。
    時代設定が昭和の終わりということですが、若い役者さんには実感がないかもしれないけど、私には子供時代を思い起こさせるシーンがいくつもありました。
    最近観たお芝居の中ではもう一度観たいと思えるものが少なかったが、この作品はもう一度観てもいいなと思いました。

  • 満足度★★★★

    当たり前な事など無い。
    公開ゲネプロ観劇。夜間中学に通う生徒たちと先生、そして生徒の家族の話。少し前の時代設定であるので、今では少しの違和感もあるがと同時に懐かしくもある。
    内容の方は、登場人物それぞれの感情の動きが伝わり、苦しくもなる重厚な作品。役者さんがそれぞれの役を実に丁寧に演じられ、少人数でのゲネプロ観劇がもったいなく思える舞台でした。
    公開中なので、以下ネタバレで。

    ネタバレBOX

    夜間中学という事もあり、生徒それぞれが年齢、国籍、考え方が異なる。  だが「勉強したい」という点だけは一致しており、それを各役者さんが見事に演じられていた。舞台からはける際や暗転中もその人物の言動に即しており、丁寧な舞台でかつ大事な作品なのだと感じました。
    また先生や生徒の家族にもそれぞれ心の葛藤があり、生徒と同じく誰もが「勉強」しているのだと思えた。登場人物が個性的ですが、演じられた役者さん達の技量が高い事がそれをより印象付けているのだと思います。
    特に、弥生役の光藤依里さんと君子役の松井満梨江さん、そして道朗役の照屋実さんが印象強いです。

    読み書きは、出来て当然と普段思ってしまいますが、そうではない。
    当たり前と考えている事が、当たり前じゃないという事に、改めて気づかせてくれる舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    無題1298(14-347)
    14:00の回(曇)。公開ゲネです。

    初演(2013/3@ワーサル)も観ていてその時とは相当違った印象です。なぜなのか、役者さんが違うから?男性/女性が替わったから?それもあるでしょうし、自分自身のどこかが当時とは変わっているからなのかもしれません。

    黒板、周りには手紙でしょうか、シンプルな舞台。14:00前説(アナウンス、120分)、開演~16:00終演。平成元年3月17日に始まり戻ってくるお話。

    これを書いている、この時間「初日」の公演中ですね、「書く」ことば、「話す」ことば、を描いた本作ですが、観ていた自分の気持ちを全部伝えようと思っても、その「ことば」がなかなか見つからない。

    「それを知るために学校で学びたい」...その気持ちに打たれました。

    心象を支える音楽、役者の皆さん..場転のとき(当たり前なのでしょうが)、薄暗い中、「君子」役の松井さんがハケるまでずっと「君子」のままでいました。こういった丁寧な作品作りがこの劇団の持ち味ではないかと思うのです。

    気持ちを伝えたい、その一途な想い、反発と理解との間の揺らぎ、教えること/教わること。

    前作でも味わい深い役どころだった照屋さん...とてもよかった。

    ネタバレBOX

    子供達の声、車の音、踏切列車、豆腐屋、チャイム、動物たち、雨、セミ、日々の生活、季節の音…ここには携帯やスマホはない。

    昭和63年は何をしていただろう…ライブは、PINK FLOYD、Mick Jagger(3月)、STING(10月)、BON JOVI(12月)。芝居は「青い鳥」「SET」を一つずつ。

    ペレストロイカ、カルガリー、ソウル、東京ドーム、リクルート事件、となりのトトロ…。ハインラインはこの年に亡くなっていた。

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