WATAC I 公演情報 WATAC I」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    新しい表現のメソッド
    ベースは明らかにコンテンポラリーダンスなのですが、
    それはあくまで表現の手段としてであって、
    描き出したいものは身体で紡がれるものの先にあるように感じました。

    なんだろ、その身体の絶対評価ではなく相対評価での目いっぱいの頑張りが醸し出す、時間の厚みのようなものが舞台にはあって、その熱とともに語られる時間が、とても瑞々しく愛おしく思える。

    観終わって、舞台立つ女性たちの姿に、新しい美しさを感じたことでした。

    ネタバレBOX

    高校時代の日記の世界のルーズさや真摯さの感触が、
    このメソッドだと単に言葉というよりは役者たちが紡ぐ緩急とともに
    伝わってくる。

    もちろん、若いダンサーであればもっと研ぎうる身体の表現なのだろうけれど、その尺度での優劣ではなく、役者たちがその動きに込める想いと共に訪れる時間の質感があって、それらがこのキャストだととても精緻に伝わってくる。

    いろんな表現の語り口があって、キャストそれぞれの得意分野のようなものの重なりで生み出す解像度のようなものに、心を捉えられていく。

    今までのコンテンポラリーダンスとはその精度の作り方のベクトルの異なる、
    だからこそ、観るものに伝わってくるなにかがある作品でありました。

    このメソッドの今後の展開が実に楽しみです。

  • 満足度★★★★★

    無題1327(14-376)
    19:30の回(雨)。19:00受付(整理券あり)、そのまま階段で待機、19:17開場。前に桟敷席、後ろは椅子席、壁沿いに立ち見。

    レンタルスタジオ、横11.9m、高3m、天井はコンクリートに配管、梁には新聞やノート、楽譜らしきものが貼り付けてあり、そんな会場を横いっぱいに使ったパフォーマンス。

    靴を脱ぐと確かに床は冷たいですね。

    入るとダンサー(役者さん)は、それぞれポーズを取りながら固まっています(開演まで微妙に動きますが)。

    19:32「これは私の物語です」のセリフで開演〜20:55終演。高校時代の交換日記からリクエストの多かったところを…と、いつリクエストされたんだ??

    動きやスピードは、ダンス公演で観るコンテンポラリーダンスとは違いますが、ゆるーい感じ、バタバタ感、ソロ、デュエット、全員、雰囲気作りがとても面白く、笑いながら観るシーンも多くて楽しかったです。

    調べてみると、菊池さん「短編集:ノスタルジア(2014/7@APOC)」、兵藤さん「8-エイト-(2014/7@アツコバルー)」。

  • 満足度★★★

    クスッとした笑い
    脚本に当たるのが、女子高生の交換日記。その表現方法がコンテンポラリーダンスである。会場はビル5階にあるギャラリースタジオ…そのスペースを所狭しと利用していた。

    2011.12.7追記
    キャストは全員女性で女子高生の姿が生き活きとダンス芝居の中で表現されていた。コンテンポラリーというと、インドの現代演舞をイメージしていたが、身体表現はその印象に近かった。
    少し気になるところが…

    ネタバレBOX

    自分の見逃しか聞き逃しかもしれないが、交換日記ということは、誰と交換していたのだろうか?
    年間を通じた高校生活であれば、もう少し四季折々の様子を盛り込んでも良かったのではないか。確か焚き火だろうか…囲んで野外で食事をしている場面があったが、そういう季節をイメージできると表現も豊かになると思った。
    基本的には衣装の変えはないが、上着を羽織る、巻き物で雰囲気を変えたり、工夫をしていることから、それに応じたイベント(例えば、入学、体育祭、旅行、文化祭、卒業等)を表現に取り入れメリハリを付けたら面白かったと思う。

    当日は雨が降っていたが、満席(イス席、座布団座席)であった。上演後、キャストが「初日で緊張した~」と知り合いに声を掛けていたが、多くは知人による観劇だったようだ。

    面白いコンテンポラリーダンス+演劇(主宰の演劇に対する思いが当日パンフの「はしがき」に記載)であった。
    今後も知人以外の多くの観客に観(魅)せる公演を期待しております。

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