WATAC I 公演情報 Hula-Hooper「WATAC I」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    新しい表現のメソッド
    ベースは明らかにコンテンポラリーダンスなのですが、
    それはあくまで表現の手段としてであって、
    描き出したいものは身体で紡がれるものの先にあるように感じました。

    なんだろ、その身体の絶対評価ではなく相対評価での目いっぱいの頑張りが醸し出す、時間の厚みのようなものが舞台にはあって、その熱とともに語られる時間が、とても瑞々しく愛おしく思える。

    観終わって、舞台立つ女性たちの姿に、新しい美しさを感じたことでした。

    ネタバレBOX

    高校時代の日記の世界のルーズさや真摯さの感触が、
    このメソッドだと単に言葉というよりは役者たちが紡ぐ緩急とともに
    伝わってくる。

    もちろん、若いダンサーであればもっと研ぎうる身体の表現なのだろうけれど、その尺度での優劣ではなく、役者たちがその動きに込める想いと共に訪れる時間の質感があって、それらがこのキャストだととても精緻に伝わってくる。

    いろんな表現の語り口があって、キャストそれぞれの得意分野のようなものの重なりで生み出す解像度のようなものに、心を捉えられていく。

    今までのコンテンポラリーダンスとはその精度の作り方のベクトルの異なる、
    だからこそ、観るものに伝わってくるなにかがある作品でありました。

    このメソッドの今後の展開が実に楽しみです。

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    2015/01/06 23:55

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