紫式部ダイアリー 公演情報 紫式部ダイアリー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    XYZ
    面白い。100分。

    ネタバレBOX

    紫式部(長澤まさみ)
    人気上昇中の若手作家。源氏物語執筆中のほか何本も連載を抱えている。容姿美麗だが作品を観てくれていないと悔しがる。和泉式部の勢いに自分の存在の危うさを感じる。酒を愛している。
    清少納言(斉藤由貴)
    大切な人のためだけに書いた「枕草子」がヒットしたベテラン作家。オワコンと影口叩かれ、紫式部との世代交代をささやかれるのが面白くない。紫式部を潰そうと思う反面、その才能を認める。あけぼの賞の講評をしたいと紫式部に願い出る。

    あけぼの賞授賞式前夜のバー。二大女流作家同士の心と心がぶつかり合う。紫式部の奔放な感じと清少納言の垢抜けない感じのメリハリをベースに、年齢や女の器量や作家としての才能、自己への帰結と転々する会話劇。
    終始紫式部のペースで進む中、紫式部が不安をみせ、清少納言がそれを和やらげる。トイレに行った隙に紫式部日記を盗み見る清少納言が複雑な高笑いをして幕。

    親子ほども離れていない年齢差で人気商売なとこもある同業者という二人の織り成す空中戦は単純に楽しめた。長澤まさみの奔放演技はとても魅力的だが、斉藤由貴もまたそれを受け止めていたように思う。清少納言の、「才能もあって美人がなんで書くのよ」とか素の言葉が結構響いた。やや臭めなヤボったい演技も愛嬌があるように見えた。

    もっと緊迫感とかイライラの感じられる舞台だと、なお良かったかなと。
  • 満足度★★★

    二人芝居か
    小説を題材にした作品だけど、二人のやりとりだけだと物足りない感じがありました

  • 満足度★★★

    斉藤由貴 + 長澤まさみ
    清少納言 + 紫式部

    の2人芝居。
    そこそこ面白いが、「う〜ん」というところも多い。
    大爆笑ならば、そんな「う〜ん」なんてものは、吹き飛ばすことができたのに……。

    ネタバレBOX

    三谷幸喜さんの作品は、前作『酒と涙とジキルとハイド』が、まったく面白くなかったので今回も期待できないと思いつつも、昔を思い出し、つい行ってしまった。

    そこそこ面白かった。

    清少納言と紫式部がその名前のまま、現代にいるという設定で、タイムスリップとかではない。
    なので、彼女たちの作品『源氏物語』や『枕草子』はそのままだし、藤原とか、関係者の名前もそのままだ。
    ただし、彼女たちがいる場所がホテルのバーであり、「あけぼの文学賞」選考会前日という設定で、スマホもあるし、紫式部はノートパソコンで原稿を書いていたりする。しかも、夏目漱石や三島由紀夫は彼女たちの前の作家という設定でもある。

    なんか面白そうなスタートだった。

    タイトルの『紫式部ダイアリー』は、すなわち「紫式部日記」であるから、その中で清少納言のことを触れているので、そこがこの作品のポイントになるだろうと推測した。

    想像としては、「なぜ、紫式部は清少納言のことを、あのように辛辣に書いたのか?」というところにストーリーは展開していくのではないかと思ったのだ。

    しかし、そうではなかった。
    ラストに紫式部が清少納言のことを書いた日記を盗み見るのだが、その前に「なんと書いてあるか」なんて、清少納言に少し台詞を言わせ、見て、笑って、幕なのだ。
    この展開では、たいして面白くない。

    清少納言と紫式部は、彼女たちが仕えている主家同士が政敵である。
    よって、その仲は良くないはずだ。これが観客の中にある前提だ。
    (劇中ではそのことにはまったく触れていない! 
     けど大切なことではないの? 
     単なるライバルだ、だけでは物語は膨らまないぞ)
    しかし、実は仲が良かった、なんていう設定で、その仲の良い2人が、会話の中で変化していって、紫式部は清少納言のことを結局はこう書いた(仲が悪くなったわけではなく)、というのであれば、ストーリー的な面白さも楽しめたと思うのだ。

    この作品では2人の関係は、「女流作家」としての立場からの、若くてきれいで実力もある者への妬みと、作家として大きくて目障りな者への敵対心を心の中に秘めながらの、言葉のやり取りが主であり、それはそれなりに楽しめたのだ。

    だからこそ、単純なそれだけの話にしてしまうのは、題材が題材なのでもったいないと思ってしまった。
    それで「大爆笑」できたのならば、話はまた別であったのだが、そうとはならなかった。

    清少納言を演じた斉藤由貴さんは、やっぱりうまい。
    大ベテラン作家であるが、おばさん的なところへ差し掛かっていて、若い者への嫉妬の見せ方がいいのだ。
    対する紫式部を演じた長澤まさみさんは、スタイルも立つ姿もいい。
    しかし、突拍子もない大声(奇声と言ってもいいほど)を上げて、テンションが高すぎるところが耳障りだ。
    たぶん、彼女が斉藤由貴さんとマッチするような、細かい演技があまりできないから、こういう奇策に出たのではないだろうか。

    突拍子もない大声・奇声を発すれば面白いと思って演出しているのであれば(たぶんそう思ったからそう演出したのだろう)、まったくの勘違いで、1発ギャグと変わりがない。つまり、喜劇ではない。

    うまい役者が、奇声と感じられないぐらいの声を張り上げて、なおかつテンションの高さを感じられるような演技、つまり、斉藤由貴さんとバランスが取れるぐらいの演技を見せてくれたならば、この作品で、ホントはもっと笑える個所がきちんと笑えたのではないかと思うのだ。

    というか、うまい役者ではなく、長澤まさみさんを選んだからは、長澤まさみさんに対しても、そういう丁寧な演出と指導が必要だったのではないだろうか。もったいないと思った。
    なので、演出を放棄してしまったように感じてしまった。
    ただ、「これが面白い」と思っているフシもあるので、演出家ご本人は放棄などしていないと思っているだろうが(『酒と涙とジキルとハイド』での藤井隆さんの演技も、役者のキャラクターに任せすぎて、同じようにつまらなかったなぁ)。

    喜劇の台詞の間合いは難しい。
    同じ台詞でもちょっとしたズレで笑えなくなってしまうし、面白い内容の台詞を言っていなくても、タイミングだけでとても面白くなることもある。
    だから、もっと丁寧に演出をしてほしかったと思うのだ。

    ラストの雰囲気は悪くないが、先にも書いたが、そこに持っていくまでの展開が乏しい。
    それが残念。

    セットは、「牙」のようなカウンターが舞台中央にあり、2人の関係を見せていた。そして、それが回転することで、単調な2人芝居をアクセントを付けていた。

    シーンごとのつなぎには、誰もがご存じの「トルコ軍楽隊の曲」が使われていた。向田邦子脚本のテレビドラマ『阿修羅のごとく』で有名なアレの一連の曲である。
    「女のぶつかり合い」からの、選曲であるとしたら、ずいぶん底が浅いと感じてしまう。オマージュとか、女流作家という意味合いでもないでしょうし。
  • 満足度★★★★

    軽い
    終演後にはダブルコールだし、終始温もりを感じられて楽しいんだけど、長澤まさみさんでなくても誰でも良かったかな。(物まね芸人が演じていても判別できない距離だったので・・・。)

    コスパを考えたら、小劇場の良質な舞台2本観て、DVDを1本購入した方が断然良い。

    ネタバレBOX

    若くていい女を体現する長澤さんは役の性質上、張り上げるような発声が多く、あまり俳優・長澤まさみの演技の振れ幅を堪能するには至らず。
    一方、斉藤由貴さんは朴訥で抑え目の妙味でしっかり笑いを全部かっさらう役どころといった具合で好印象。
    このシチュエーションでそっくり駅前劇場位のキャパの小屋で観れるならもう一度足を運びたいが、・・・・・。

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