キズツクキカイ 公演情報 キズツクキカイ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★★

    天空の城ラピュタみたいな建物・ザムザ阿佐ヶ谷で、たすいちさん初体験してきました。

    ネタバレBOX

    陰陽師(おんみょうじ)の家に生まれた次男の唱(しょう)。霊感よりもテンションの方が高そうな家族や、愉快な?!妖怪たちに囲まれて、毒気を抜かれたのか、ネガティブ思考の小説家希望。
    そんな唱に、ネットを通して、若い女性読者が初めてついて…陰陽師の家柄であることを知らされていない長女の彼氏(☜後半、騒動を起こします)、長男の彼女(☜唱の幼馴染)、そして唱が創り出したらしい新たな妖怪・キズミ。
    周囲のユニークな人々(+妖怪)が舞台狭しと駆け回るなか、唱の気持ちは揺れ動き…。

    想像の翼が間違った方向(笑)に伸びたようなおなはしなんですが、以前、舞台を拝見したことのある村松ママンスキーさん、小鶴璃奈さん、加瀬恵さんを初めとした役者陣。自身の役柄を愉しんで演じているご様子。
    照明や音楽もコスプレ紛いの衣装の登場人物たちと合わさって、何やら時ならぬ○○区・納涼盆踊り大会の賑やかさを醸し出します。
    そんな中で、作者の投影と思われる主人公の視線が少しづつ・少しづつ、うつむき加減から相手の目を見つめるように変わってきた…ように思えました。

    ネガティブでナイーブな主人公の心の成長?みたいなもん、表現するのには下手に真正面から当るよりも想像の翼を間違った…いえ、自由に伸ばしていった、こんなコメディの方が、かえって後でじんわり来るのかなぁ。ってことを思いながら、会場を後にしました。

    役者陣。
    主人公「唱」役の野澤太郎さんはもちろんですが、「ケータイの九十九神」役のみやでら みほさん、「キズミ」役の永渕沙弥さん…個人的には大変印象に残りました。

    最後に配役を記しておきます。
    明神裂(祖父…ではなく、実はその正体は妖怪)…末永全さん
    明神致(父)…村松ママンスキーさん
    明神説子(母)…小鶴璃奈さん
    明神理桜子(長女)…真嶋一歌さん
    明神創(長男そう)…窪田裕仁郎さん
    明神唱(次男しょう。主人公)…野澤太郎さん
    明神紀里(妹)…三品優里子さん
    十兵衛(猫又)…佐藤修作さん
    こっくりさん…加瀬恵さん
    垢舐…白井肉丸さん
    けらけら女…松倉彩夏さん
    ケータイ(付喪神)…みやでらみほさん
    琴川れのあ(創の彼女。唱の幼馴染)…青山祥子さん
    兵馬昴太(理桜子の彼氏。実は本作の悪役となる退魔師)…柴田淳さん
    キズミ(唱の悩みが創り出した妖怪)…永渕沙弥さん
    キョーコ(唱にとって初めてのファン)…黒沢佳奈さん
  • 満足度★★★★★

    伺いました。
    「あなたのひとみにうつらない」以来の2作目・・今年4月”ズッキュン娘”の「2番目でもいいの」の演出を見て久々のチョイス。同様に大人数の捌きが手際よく、殆どのキャラがホント”キラキラ”と立ってるとても面白い作品でした。&ここの劇場は舞台が客席より一段下がって、尚且つ客席勾配がついて・・舞台上に平台を上手く配し客先目線を上げて、中腰以下の場面は全て台上で、も流石です。。(以前舞台手前で中腰以下の独白が多い舞台を・・)
    【足元】靴の下に黒の地下足袋!?加えて正座した際に裏が白でトーンダウン・・はたまた遠方より駆け付けた“引き籠り性のキョーコさん”靴も履かず、穴あきの靴下から親指を出しての登場(爆)・・この違いはナンナン・・細か過ぎました。m(_ _)m\( ̄ー ̄;)

  • 満足度★★★★★

    少しのスパイス
    あっちとこっちのハザマの世界、含みを持たせた個性的な登場人物達でテンポよく展開されるストーリー、楽しかったです。テンポは良かったのですが、ワンペースな感じもしてしまい、若干の緩急もあったら!?とも、少し感じました。

  • 満足度★★★

    上手いですね
    陰陽師一家のドタバタ生活風な前半
    キャラクターも大勢出演してどれも個性的。
    主人公の将来?恋愛?の悩みと姉の彼氏が訪問して大騒ぎ
    しかし、主人公の能力で新たな妖怪が誕生すると一変
    ちょっと深い感じの展開になりますが、最期には楽しく円満解決。
    強引な急展開かもしれませんが、妹も加わってなかなかの面白さ。
    タイミングいい所で普段着のアラサー女子が登場したり
    大変な状況でも笑いは失いません、
    個人的に途中で登場したキズミの存在というか設定が
    気になってしまって、後半が乗れなかったのです。

  • 満足度★★★★

    現代的な感性
    痛快なエンタメ作品でした。笑いあり、ところどころ胸がズキっとするシーンありで、セットや音響も合いまって楽しい時間を過ごしました。

    ただ不満と言うか疑問があるとすれば、エンタメ作品だし、世相もあるから仕方がないけど、若い人が作った作品だけあって「キズ」が浅いなぁとは思いました。若者の自意識過剰さと言うか、傷つきやすさと言うか。傷ついた、苦しい、と表現されてる対象が、「そんなに苦しいものかなぁ」と共感できなかった感じはしました。
    とはいえ、可愛いカッコいいが沢山詰まったキラキラした公演で、値段の分しっかり楽しませてくれたので、☆4つ!で。

  • 満足度★★★★

    よかった~!
    とにかく面白かった。OPから持っていかれてそのままあっという間の1時間50分だった。それぞれのキャラもたっていてどこか自分を投影できるよな部分もあり笑いの中にも考えさせられる点もあった。
    分かりやすい内容なのでぜひ多くの方に観て欲しいのが本音です。

  • 満足度★★★★★

    新しい妖怪話
    妖怪、陰陽師、などなど、いろんなキャラがぶち込まれて、上に下にと大活劇を繰り広げる中で、デリケートな人の心、寂しさや思い通りにならない苦しみ、と言った「キズ」をどう受け止めるか。難しい、でも現代的なテーマが、繰り広げられる。笑いあり、切なさあり、すごく面白かったです。
    脇を固める妖怪たちがマスコット的に可愛いです。

    ネタバレBOX

    サディさんの妖怪は予想通りのキャラでしたね。
  • 満足度★★★★★

    たすいち史上ぶっちぎりの面白さ。
    と言っても全部観ているわけではないのですみません、ですが。私が観たたすいちではぶっちぎり、ダントツで面白かったことをまず記します。たすいちの演劇、ということは置いておいて。このお芝居は、日本全国民のみならず、妖怪も八百万の神様達もこぞって見に来るといいほどの、誰にでも楽しめる国民的エンターテイメントだと感じました。妖怪と人間の痛快なファンタジーの物語を小さなお子様が観てずっと笑っていたのも印象的で、これを観たら演劇を大好きになるんだろうな、娯楽として演劇を楽しめる人生を送れるんだろうななんて思いました。登場人物もみんな魅力的で愛らしく、目崎さんの脚本の優しさも相まって、私に子供がいたらこれを見せてあげたいなって心から思える素敵なお芝居でした。

    ネタバレBOX

    たすいちの作品、と考えると。非常にテンポの良い演出、オリジナル音楽の秀逸さ(駄目なダーウィン舎の山光涼くん)、常に付きまとう謎でお話に釘付けの脚本、効果的な美術や照明等々、どれをとっても過去最高。いつのも間にこんなに自信に溢れた作品を目崎さんが出してくるようになったのかな、と考えると。やはりキズミ役を演じた永渕沙弥さんの劇団員化が大きいのではないのではないかなと思いました。

    野澤太郎さん演じる主人公の、目崎さんを投影した小説家・唱が生み出した、心の痛みの妖怪であるキズミ、その登場時から鮮烈。セーラー服でナイフを手に人間の心も妖怪の心も裂いていく妖怪アクションは彼女でなければ演じられない妖しさ。これから心に痛みを感じたときは常に彼女が傍にいるような錯覚を覚えそうで、数々のキャラ立ちした人物を演じてきた彼女の中でもやはりぶっちぎりで愛着を持てました。

    また、初めて観たたすいちに劇団員として参加していた窪田裕二郎さんが、素晴らしい演技力を持ち帰って客演していたことも印象的。他の劇団では狂気的な役ばかりを観ているけれど(たまたま?)、笑顔での演技も素敵でした。

    その他のキャラクター達も本当に魅力的で、見ていて終わってしまうのが寂しかったほどです。これ、シリーズ化できませんかね^^ サイドストーリーの短編集とかあっても楽しいかも。

    なお、唱には結構感情移入してしまって、観ていて一緒にキズミにグサグサやられてました笑 真の悪人(悪妖怪も)は存在しない世界観も、心の痛みが妖怪を生み出すという発想も。目崎さんて心底優しい人だなぁと感じ、心が温まりました。
  • 満足度★★★★

    光と音の演出がGood!
    いや~、観てよかった!

    それぞれのキャラがすご~い個性的で、見ていて飽きないし、照明と音の演出がとても効果的で、芝居をより魅力的なものにしていた!

    そして、主人公の心情を分かりやすく表現していたのは、タイムラグなしにストーリーに入り込めるので好感が持てます!

    非現実的なストーリーだが、あたかも現代社会に存在している話なのではないかと錯覚してしまうくらい、分かりやすく、そして面白い作品だった!

    “たすいち”の作品、違うのも観てみたいです!

  • 満足度★★★★★

    すごい良い作品!
    めっちゃくっちゃ面白かったです!一家のキャラや妖怪たちとの掛け合いが、ひと昔の寺内勘太郎一家的なベタかつ気持ち良いコミカルさで凄く良かった。
    そんなエンタメテイストなのに、演劇らしさ、つまり現代社会の闇や誰もが抱える寂しさをあっと驚く形で昇華しているのは流石でした。
    鬼フェスに引き続き、大人数の素敵なキャラクターがたくさん出てくる話で視覚的にも本当に楽しめました。

    ネタバレBOX

    一家の役者さんは皆凄くうまくって(長男さんだけ、台詞が硬い感じ、役がフラフラしてる印象がありましたが、、)安心して観ていられました。

    妖怪たちは、キャラが立ってて凄く良かったです。あぁいうキッチュな作り方もアリなんだなぁと思う反面、役者さんが若いせいか、キャラ芝居にしても軽いなぁと思うところはありました。ぬらりひょんさんが、妖怪の時はなかなか重みがあって良かったと思います。こっくりさんは、もう少し重力がある芝居が欲しかったような。でも演出ですかね?妖怪が皆同世代と言うか、皆高校生から大学生くらいの若者集団のように見えたのが、なんか惜しかったような、でもそんなキッチュな作りもアリの演出だったような。
  • 満足度★★★★★

    目崎剛おそるべし(笑)
    かなりベタでマンガをそのまま立体化して舞台に乗せたような冒頭部分でツカミはオッケー、以降、使役する妖怪たちと同居する陰陽師一家を描いたホームコメディ風味で進みながらも中盤で妖怪というものに関する民俗学的な考察(?)が披露されてからは一転。
    民俗学的・歴史的に妖怪は減って行くという説を覆し、新たなファクターから現代にも妖怪が生まれる可能性を(劇中で)実証してみせるとは、目崎剛おそるべし(笑)。
    そのあたりからタイトルの意味もワカってきて、身につまされる部分も少なからず。
    そんなシリアス寄りの後半にも程よく笑える部分を配してカタくならないのも巧いんだなぁ。
    あと、古材を使った会場内装を活かした舞台美術や照明 (コックリさんの時とか)もステキで大いに満足♪

    ネタバレBOX

    キャラクター設定と演技の相乗効果で人物がそれぞれ生きて(活きて?)いたんだが、中でも中盤での登場以降、物語を締めたサディ嬢、終盤で泣かせるいっちゃん、意外な(?)コメディリリーフが妙にハマっている肉丸さん、のお三方が特に印象的だった。(←「女優ばかりじゃないか!」というツッ込みは黙殺(爆))
  • 満足度★★★

    よいこのしばい
    演出・脚本がなかなか良い。決して少なくはない登場人物をある種コミック的手法できれいに捌きながら、個々のキャラは立っており、流れる感情も瑞々しい。照明や音楽と合わさり、楽しい時間をすごしたと思う。才能がある作演出だと思った。

    でも、純粋な人しか出てこない芝居だった。「痛み」の話なのに、ラノベのように純化され単純化され、きれいなところしか出てこない。傷ついた、可哀想で、純粋で、キラキラした人々。優しい人しかいない世界。それが気に食わなかった。ファンタジーでも感情はあくまでリアルに描かれていて、破綻もない。出色の出来と呼ぶ人もいるだろう。ただ、好みの問題だ。例えば私はキャラメルボックスは嫌いだ。そんな感じだ。

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