僕は好きよ
女子というのは、自分以外の女子が嫌いなのかもしれない。
自分に自信があればあるほど、不安であればあるほど。
可愛い子も、綺麗な子も、しっかりした子も、
マイペースな子も、魅力的な子も・・・、みんなみんな。
演劇人といのは、自分以外の演劇人が嫌いのなのかもしれない。
自分に才能があればあるほど、狂気に満ちれば満ちるほど。
ほろりとさせる俳優も、若くて美しい女優も、
泣かせる役者も、笑わせる三枚目も、泣かせて笑わせる劇作家も、
金持ってる演劇人も・・・、みんなみんな。
女子であり、演劇人であり、そうして女子が大半の演劇を、
しょって立って投げ飛ばせる根本宗子は、だからすごい。
この子がエースなんだなあ、って思う。
よく揉めないなあ。
実力が抜きん出ていれば出ているがゆえに、
拮抗していれば拮抗しているがゆえに、
揉めるのが、女子であり、演劇人であると思うのだけれど。
「虚構の劇団」の客演で、お気楽に脇役やってた、
肩肘張らない根本宗子さん、良かったけどね。
でもそれでは、彼女の自信が、不安が、才能が、狂気が、
まったく納得しないのだろう。
全部ふっくるめて、この人好きだなあ。
満足度★★★
根本宗子
楽しかったし、頑張っているし、全く悪いわけではないのだけど、芝居として秀逸かどうかはわからないな。
会話の情報量は多いけど、舞台をフルに使った”演劇”かと言われれば、そんな感じはしなかった。ただの”現代風会話劇”な感じ。これが最新・最高の小劇場作品かと言われれば、疑問符いっぱい。
登場人物のキャラ構成、演技は良かった。
シオン君はとても良かった。
満足度★★★★★
凄まじい、と思う。
基本的にかなり実体験に近いのかなと勝手に思っています。
芝居もそうなんですが、書くものが兎に角面白いと思ってて、ブログとかを一通り遡って読んだ事があるのですが、ああ、あの頃の話なのかなと腑に落ちていたり。
フィクションとかは関係なく、それだけの事を感じる事があったのは間違いないでしょう。
本当に凄まじい。
作家で演劇人なんだなと。
ここまで振り絞って演ってる人を自分は思いつかないです。
振り絞り方にも色々あると思いますが。
こういう色を持ったかたを他に知らないというのが正しいか。
間違いなくWコールものでしたが、出てきて貰うのが忍びなくもあり。
そんな作品でした。
根本さんがただ面白く芝居が出来る世の中なら良いのに。
と余計なお世話レベルの事を思う(笑)
こういった振り絞ったのもあるから面白いのもあるかと思いますが。
満足度★★★★★
たくさんの想いを感じました。
毎回、本当に楽しく見させてもらってます。
今回も根本さんがくりだすそのパワーを感じることができました。
いつも意外性に驚かされます。
本当に楽しかったです。
ありがとうございました。
満足度★★★★
刃こぼれ知らずの名刀になるか?
スズナリでの公演に続き、2回目の根本宗子。
人の闇、人のハラワタの部分や理不尽な社会や人間関係を彼女の独特の見方で面白おかしく描く。
根本宗子さんは根本役で出演されていた。彼女の本音がかなり正直に出ている作品なのだろう。
他の女優さん方も嫌な女性をよく演じられていた。
スズナリでの作品よりも彼女はより研ぎ澄まされたように見えた。
次回作の案内は無かったが、今から期待せずにいられない。
満足度★★★★★
女性を切り出しつつ、物語のドミノを組み上げる
初日を拝見。
いろいろに笑えたりもするのですが、それをアペタイザーにしつつ、役者たちが描き出すキャラクターの、絶妙なバイアスの掛け方から生まれる実存感に目を瞠り、その先に訪れる想いたちの解け方に心を奪われました。
役者たちも魅力的。そして作り手の才の突き抜けをがっつりと感じることができました。