【不帰の初恋、海老名SA】【カラシニコフ不倫海峡】 公演情報 【不帰の初恋、海老名SA】【カラシニコフ不倫海峡】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 「文口体」にみる表現活用法と「敗者の宿罪」


    『カラシニコフ』(高橋一生・酒井若菜)

    民族紛争が勃発する国際情勢は、地雷の除去を「職業」とするNPO・ボランティア・スタッフを海外へ派遣した。

    「バズン」

    少年兵の撃ったライフル銃が命中。
    「女性死亡」ニュースが流れ一年が経つ。意気消沈するボランティア・スタッフの旦那。「雑誌記者」を自称し、何の前触れもなく「事件」について迷惑メールとともに送信してきた女。

    ここから「恋」が始まる とは…。


    坂元の根底には、「国際平和とかアピールしてるけどさ、エネルギッシュの真裏に湧く男女の欲望は隠蔽できないわけよ」という斜めの視点がある。

    酒井は『カラシニコフ』に宿罪する「敗者」にも それを導き出し、エロティックに朗読していた。


    彼女には知られざるエピソードがある。


    「マイク、でかい」

    大作ホラー映画の舞台挨拶。進行を止めた張本人が酒井だった。

    映画用の宣伝物がマイク周囲に付けられおり、巨大な故、「壺にはまった」(水川あさみ)らしく、大爆笑してしまう。10分間の笑い声。


    それは独自の「感受性」だった。

    ネタバレBOX


    /『カラシニコフ』の朗読劇はPCメールである。文語体、口語体、時に画像、という名のコミュニケーション・ツールが登場する。
    「国際紛争」のシリアスな話題ものぼるが、マイナー・ネタで終始和む。「東急ストア」に「村上龍」…坂元はテクニシャンである。



    /ラストにかけ背景の整合性が欠落していた。「タクシー代がない」から小竹向原から渋谷・宇田川町まで走る男が、コンビニで「烏龍茶」を購入するのは どうか。気が動転しているわけでもなさそうだ。
    また、あの緊迫した状況下、女がホテル室内にて「長文メール」を打てるとは考えにくい。
    演じらる「使命」を汲む朗読劇『カラシニコフ』だ。サスペンスに演技メソッドを感じつつ、結局のところ「出来過ぎた」の一言である。
  • 満足度★★★

    初日「不帰(かえらず)の初恋、海老名SA」観劇
    高橋一生×酒井若菜 編。
    2012年の作品らしいが、今回の作品は一部変更しているらしい。初見。
    PARCO劇場のLove letters 同様、舞台上にあるのはソファ2脚のみ。あらすじのバス横転事故の一文に、2011年のシアタートラムの「往転」をつい思い出しちゃったけど。

    中学生時代の初恋相手との手紙から、成長してメールのやり取りに変化はあるものの、読み手は手元の戯曲に視線を落とし、顔を挙げる事なく淡々と話を読み進める。
    ピアノの音や暗転で転換があり、静寂な中、聞き入るうちに読み手の姿勢や佇まい、繊細な節回しに感極まわりそうにはなる。一緒に傷つき傷つけて儚い時間が過ぎてったようなと切なさと、後半の場面に近づくにつれ最後の言葉の深さが印象に残った。

    坂元さんの脚本ドラマをあまり見た事がないが、かなりシンプルな舞台演出だな、と思った。
    当日パンフや物販、アンケートなし。
    約90分。

  • 満足度★★★

    ナカナカ楽しかった!
    『カラシニコフ不倫海峡』 満島真之介×倉科カナ

    面白かったけれど、
    倉科カナさんがこれでもかというほど噛み噛みで残念でした。

    風間くん×美月ちゃんの回を観たかったなぁ~~。

    ネタバレBOX

    メールの往復で物語が進むのだが、
    それほど説明的でもなく、飽きずに楽しめました。

    ところどころクスっとさせてくれたり、
    性描写がハッキリしている割にはいやらしくなくて、
    ラスト、救いがないけどもやもやしないのは、
    坂元裕二さんのなせるワザ、なのでしょうね。


    <余談>
    渋谷駅の件(笑)ですが、私は東横線利用者ですが、
    私の実家が東武東上線、夫の実家が西武池袋線なもので、
    副都心線との直通は、便利なことこの上ないです。

    渋谷駅で乗り換える人にとっては、不便になったことこの上ないのは、
    間違いないですが。(井の頭線ホームの遠いことといったら!)
  • 満足度★★★

    【カラシニコフ不倫海峡】【高橋一生×酒井若菜の回】観劇
    形式的には朗読劇で合っていました。

    ネタバレBOX

    往復書簡をお互いに読み合う形式でしたので朗読劇はピッタリでした。もちろん、手紙のやり取りではなく、メールのやり取りですが。

    低い声、淡々とした話し方、真面目な声で言う冗談などはとても面白く拝聴しました。

    しかし、内容的には、アフリカで死んだはずの妻が生きていたなんていう前提からして納得できませんでした。当地の警察や大使館員も調査するでしょうし、夫も出掛けるでしょう。せめて遺骨は日本に送ってもらうでしょう。

    それらの何もしていない薄情な夫が、妻の遺志について講演を行うなんて考えられず、もやもやに支配され、その後の展開にも全くついていけませんでした。

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