【不帰の初恋、海老名SA】【カラシニコフ不倫海峡】 公演情報 MAパブリッシング「【不帰の初恋、海老名SA】【カラシニコフ不倫海峡】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 「文口体」にみる表現活用法と「敗者の宿罪」


    『カラシニコフ』(高橋一生・酒井若菜)

    民族紛争が勃発する国際情勢は、地雷の除去を「職業」とするNPO・ボランティア・スタッフを海外へ派遣した。

    「バズン」

    少年兵の撃ったライフル銃が命中。
    「女性死亡」ニュースが流れ一年が経つ。意気消沈するボランティア・スタッフの旦那。「雑誌記者」を自称し、何の前触れもなく「事件」について迷惑メールとともに送信してきた女。

    ここから「恋」が始まる とは…。


    坂元の根底には、「国際平和とかアピールしてるけどさ、エネルギッシュの真裏に湧く男女の欲望は隠蔽できないわけよ」という斜めの視点がある。

    酒井は『カラシニコフ』に宿罪する「敗者」にも それを導き出し、エロティックに朗読していた。


    彼女には知られざるエピソードがある。


    「マイク、でかい」

    大作ホラー映画の舞台挨拶。進行を止めた張本人が酒井だった。

    映画用の宣伝物がマイク周囲に付けられおり、巨大な故、「壺にはまった」(水川あさみ)らしく、大爆笑してしまう。10分間の笑い声。


    それは独自の「感受性」だった。

    ネタバレBOX


    /『カラシニコフ』の朗読劇はPCメールである。文語体、口語体、時に画像、という名のコミュニケーション・ツールが登場する。
    「国際紛争」のシリアスな話題ものぼるが、マイナー・ネタで終始和む。「東急ストア」に「村上龍」…坂元はテクニシャンである。



    /ラストにかけ背景の整合性が欠落していた。「タクシー代がない」から小竹向原から渋谷・宇田川町まで走る男が、コンビニで「烏龍茶」を購入するのは どうか。気が動転しているわけでもなさそうだ。
    また、あの緊迫した状況下、女がホテル室内にて「長文メール」を打てるとは考えにくい。
    演じらる「使命」を汲む朗読劇『カラシニコフ』だ。サスペンスに演技メソッドを感じつつ、結局のところ「出来過ぎた」の一言である。

    0

    2014/06/12 01:23

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大