非在 公演情報 非在」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    新鮮だが
     登場人物の内、主として弟役で映画監督を演じている役者が、他の登場人物をリアルタイムで撮りスクリーンに映し出してゆくので、舞台を正面から観ている観客とは、別の角度からの描写や、監督の選んだ人物のクローズアップ等が映り込んで新鮮である。

    ネタバレBOX

     少し分析的に言うなら、劇作家の謂わば代理・分身として、監督が物語に入り込むと同時に役者としての役もこなしているわけだ。
    このことは、作家が、客体化した自己という意識を、役者という存在に投影して、作者の持つ創造の一端を役者に分担させると同時に、役者自身が持つ個性と作家の表現との狭間に生まれるギャップをも呈示する。このように多様な意味を背負い込んだ役者自身の肉体は、最早、単に生理的な存在ではなく、作家の呈示するものに対応する思考を肉体に落とし込んだ身体である。肝要な点は、身体と構想・想像力が一体となっていることだ。我々、観客が新鮮だと感じたものの内実とは、これら総体と他の演者たちとの相互関係を観客との動的展開に於いて捉えようとする試みであると同時に、この方法が有効であるか否かを問う、創作者から観客への提起である。本来、この程度の思考を経てシナリオ化し、演出構成すべきであるが、この点では、詰めがまだまだ甘い。とはいうものの、余り理屈に遊び心を制御されてもいけない。遊びつつ、シャープに思考し、効果的に組み立てて貰いたい。
  • 満足度★★★★

    過去と現在を同時に表現
    『ガラスの動物園』が観たくなりました。

    ネタバレBOX

    俳優の演技をビデオに撮ってスクリーンに映し、片や当時のガラスの動物園風家族の情景を今として描き、片や映像作家となり思い出を映像化した弟の今を描いていました。

    ビデオカメラを股間から屹立させたいという下世話な発想から構想を得たということでしたが、出来上がりは過去と現在を同時に表現する素晴らしいものでした。

    因みに、カメラを覗き込むカエデちゃんの表情は何とも言えませんでした。

    アフタートークの成り行きから、訪ねて来た青年にキスされて舞い上がった引きこもりの姉が、青年から婚約者がいるという話を聞いて益々落ち込んだという聞きたくもないネタバレを聞いてしまいましたが、いずれ本家の『ガラスの動物園』も観てみたいと思いました。
  • 俯瞰の冷めた視点
    ハイバイにも似た雰囲気を感じる。

    しかしビデオカメラがとても
    面白い使われ方をしていた。
    小道具としてもシュールだ。

    ネタバレBOX

    ビデオカメラから流れる
    俯瞰の冷めた始点が秀逸。

    崩壊家族という意味では、
    ハイバイの手を思い出させるが
    俯瞰の視点が提示されているという意味では
    こちらのほうが上かも。

    時間的に短く
    もう少し続きが見たかった。

    最後の彼女のセリフがもう少し
    断言的ではないほうがいい気がした。

    あの続きとして
    彼女と彼の崩壊カップルの様子を
    俯瞰的に映し出しても良かったのではないだろうか。
  • 満足度★★★

    千秋楽を観劇。。。
    不思議な余韻のある舞台でした。劇中で投影されるカメラでの映像もなかなか秀逸だし、”そう遠くはない未来”に対する閉塞感も、原作に描かれている”大恐慌のただ中”にあった、当時の時代背景にシンクロしているようにも感じられる。


    ただ『ガラスの動物園』として観ると…。個人的に格別な思い入れのある戯曲なので、おふざけっぽい演出の部分については正直あんまり好みではなかった。。。

  • 満足度★★★★

    中・高校生に観てほしかった
    設定の戦時下の近未来日本は、本当にありえる近未来の姿。ちゃんと「ガラスの動物園」でした。写真の父だけでなく、映画の中の家族も、非在なのかぁ。

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