満足度★★★★★
美しくて、痛々しい
いつもこの劇団さんは、正しいとか正しくないとかそういう判断を挟む余地のない歴史を観せてくれる。
人間の情熱が向けられるのは結果ではないのだなぁ、と胸が熱くなります。
今回も、みんな、自分の国のために、戦っていて
結果的に何が起こって、その行動が正しかったのかどうかは、何年もあとの歴史を学んだ人が判断するのでしょう。
学ぶべきは、勝者の歴史のみではない。
この劇団さんの舞台は、みんな観ればいいのに、と思う。今回も思いました。
満足度★★★★
期待し過ぎた感が否めない
初日に鑑賞させて頂きました。
相変わらず題材選びや舞台の構成、魅せ方や演出は素晴らしかったのですが、今回は滑舌というか呂律というか、言葉が伝わり辛い方が多かったように感じます。
一番後ろの席での鑑賞だったのですが、途中何を言っているか分からず集中が途切れてしまうこともチラホラと。
特に今回は日本人に馴染みの無い土地や人名が多かったので名前が聞こえない、伝わらない状態で誰が誰だか。
初日の緊張も手伝ってか台詞を噛んでしまう場面も目立ちましたし、少々期待し過ぎていたせいもあって個人的には「うーん」という感じ。
それと2日目以降は改善されたかもしれませんが会場内の暑さで最後の方は頭がぼーっとしてしまい、気付いたら終わっていました。
色々と書きましたが舞台だということを忘れて実録を見ている気分に引き込まれるところは流石だと思います。
次回作も期待。
満足度★★★★
変わらぬクオリティ
変わらぬクオリティで芝居を作られるのが凄いです。今回も、あまり取り上げられることのない史実を題材に、濃密な世界が広がります。役者さんの演技は言うことなし。抜群の安定感です。
ただ、上演時間2時間15分という長さもさることながら、クライマックス(私としてはセルゲイの正体がわかるところが一番の盛り上がりでした)の後が長く続いたという印象です。これまでの作品と違い、強烈なインパクトのある登場人物がいなかったから、そのように感じたのかもしれません。
満足度★★★★
勉強不足なんで、
どこまでが史実で、どのあたりがフィクションなのかよくわかりませんでしたが、前作の大正天皇に比べると、インパクトはなかったかも。ラストが凡庸な気がして勿体ないカンジ。世界史と道徳の授業を受けた気分ね。まぁ、でも貴重な劇団なのは間違いないけど。
満足度★★★★★
テロリストたち
「世界大戦勃発の発端」として、その地名ばかりが記憶に残っていたサラエヴォ。
主義・思想を超えて“不満”で繋がる若者たちのエネルギーが生々しく描かれ
“大人の事情”に利用されていく過程がリアルで迫力があった。
生き残った二人の回想というかたちで現在と過去を行き来する構成が秀逸。
怒涛の事件当時と、老人の振り返りの対比が鮮やか。
こういうテーマに普遍性と現在を重ねる制作側の視点に感動する。
満足度★★★★★
静
比較的、静かに話の中身を伝えようとしているように感じた。
ストーリーをリードする2人の雰囲気や照明の使い方が絶妙だった。
人の感情の起伏ではなく、それぞれの登場人物の考え方や人となりを丁寧に魅せてくれた。
こういう雰囲気も好きです。
あとそれぞれの役者さんがいい。(何度も観ている役者さんが多いからというのもあるが)どの役も顔を覚えている。それぐらい役の違いが明確。あとでネタバレに書きます。
会場の件は多分同じようなことを感じるけど。
おまけ:いい作品は観てきた!の出足が早くて安心する。
満足度★★★
客席
さすがの演技力に圧倒される・・・・・しかし、段差無しの3列びっしりの客席、高さのないステージで、この状態だと、前列に少しでも座高に高い人が入ると悲惨!!しかもテーブル脇の芝居が前半多く、座られてしまうと完全に見えない。声を聞き、たまに姿を垣間見るで終わる。後半になってようやく下手部分に人の動きが多くなり、ようやく世界に入れたが、時もう遅し・・・。そこに行き着く過程が足りずに終わってしまった。
満足度★★★★
期待が大きい分、点が辛く・・・。
いつもの劇チョコでした!
老人の役は、岡本さんのほうが自然だった。
受賞後で期待が大きい分、たいへんだったと思われる。
やはり劇チョコは好きだ
2時間15分弱。休憩なし。
しかし、そんな長丁場にも関わらず、一度も時計を確認しなかった程、観入った。
「統一か死か(通称黒手組)」「青年ボスニア」「ロシア」それぞれの立場、思想、思惑、考え方、生き方を丁寧に描き、それぞれが主役とも言える程に表現され、だからこそそれぞれに感情移入できる。
ドアの閉め方開け方一つとっても、その人物の状況が伝わる。
それぞれの思惑が乱れ入る、事の全貌が明らかになって思い返すと「あれはそういうことだったのか」と腑に落ちる。
「大人になりたかったんだ」「もうたくさんだ」「届いたぞ!」印象に残る言葉は沢山ある。
第一次世界対戦の勃発を、劇チョコがこのように描くなら、太平洋戦争の勃発を描いた作品も是非観てみたい。
そんな題材を扱ったら、このご時世何て言われるか分かったもんではないけれど。