満足度★★★★
濃密でした
当たり前だが、坊様は宗教人である前にひとりの人間…仏門の世界でも苛め暴行がある、という表層的なことを描きつつ、実は腹に渦巻くドス黒い汚物を見せられたようだ。やり場のない憤懣や恐怖がヒシヒシと伝わる濃密な芝居で、最後まで緊張感があった。
また、狭い舞台に宗教に関する装飾が施され、雰囲気は寺院内である。演技は、迫真で見応え十分であるが、役者間に演技力に差が見えたのが少し残念だった。
また、些細ではあるが気になった点は「ネタバレ」へ
満足度★★★★
いちめんの般若心経
あのアフリカン寺越が名実ともに“坊主”になるという究極の設定。
人間関係においては、それが小さな集団であればあるほど
発生する力関係が、どうしようもなく人の人生を支配する。
宗教の現場という“救い救われる”はずの空間で起こる“救われない”話。
熱量の男アフリカン寺越の、台詞のない場面の視線に惹き込まれた。
満足度★★★★
きたな
日ごろ、なんとなく腑に落ちずに澱のようにたまっていく「?」がある。
その「?」のうちのいくばくかを畳の上に乗せて、まざまざと見せつけられた。
舞台美術のインパクト、気詰まりなワンシュチュエーションの舞台。
テンションの高い役者たち。
初日ならでの硬さを感じたが、それはそれで独特の緊張感があって、興味深かった。
後程ネタバレBOXを追加する予定。