蟻の女王 公演情報 蟻の女王」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    実際の
    蟻の世界のほうがシンプルなんでしょうね!?足場を使った蟻の巣のセット、動きは大変そうでしたが雰囲気はでていました。バルサミコ女王役の怪演が印象に残りました

  • 満足度★★★★

    深い話なんでしょうね
    初見の劇団である。そして本公演の第一印象は、コメディかシリアスなのか不思議な感じであった。内容は真面目、その演出は底抜けにポップである(特定の役者の演技が突き抜けていた)。そこまでの演出と演技が必要だったのか。プロットがもう少し凝らしてあると違った印象になったかもしれない。表層的な面白さだけではもったいない。
    蟻の生態を通して狭い社会の権力闘争、しかしそれをも凌駕する外界のチカラ、自然の摂理は時に無常であるが、そこにある”生”はどんな生き物でも尊い…なんて観念的なことをあえて強調する必要はないだろう。
    しかし、芝居であったとしても、そこに”少しの主張”が見えてもよいだろう。”生態・社会の深淵、外圧そして希望”を大上段ではなく、そっと垣間見えれば満足だ。それもポップ調であれば明るく楽しい。個人的には足を運んで観る果実がそんなに大きくなくても、いっときを楽しませてもらえれば嬉しい(失礼な言い方かも…)。それがこの劇団の特長であれば尚更のこと。
    蟻地獄ならぬ蟻天国のように「タッタタ組合」の芝居から抜け出せないという、心配と期待を込めて…応援しております。

  • 満足度★★★★

    ちびっこウェルカム。
    観た回は通常回だったのですが、
    ちびっこウェルカムステージも観てみたかったです。

    子供たちがどんな反応をしてるのか。
    この作品を観た後は蟻への気持ちが変わる子もいるんでしょうね。

    ネタバレBOX

    姉妹の別れのシーンは少しウルッときました。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしかった。
    良くできた物語で、小気味のいいテンポがあり、舞台慣れした腕のある役者達が演じていた。

    あっという間に時間が過ぎ、何度も笑わされた。

    ネタバレBOX

    大佐がちとょいちょい噛んでたこともまったく気にならなかった。

    美人は得だ。
  • 満足度★★★★

    ひたすら面白い
    大人も子供も、深く考えずにひたすら楽しめる、そんなお話でした。衣装やセットも凝っていて、小さなお子さんも喜んでいたようです。戦闘シーンが、非常に印象的かつユニークだったのが、とても気に入りました。

  • 満足度★★★★

    「空想する力」を狂演とともにテーゼする小さな役者たち
    「蟻」の生態系を、政治劇だったり、恋愛劇であったり、コメディであったり、純粋な観察記であったり、ミュージカルであったり、実に豊富なバリエーションで舞台化してくれる一大テーマパークだった。



    私はタッタタ探検組合が『蟻の女王』上演する その情報から、「こんな感じかな…」という予測があった。
    セットは洞窟のような、薄暗い黄土色で、蟻のコスチュームを着用したおじさん、おばさん達が4本の脚を動かすのだろうなと。映画作品でいえば『センター・オブ・ジ・アース』(ディズニー・ピクチャー)のミニチュア版である。



    実際どうだったか。
    黄土色のカラーは そのままだったが、立体的に、重層的に「巣窟」をイメージする舞台・美術セットであった。


    感想を要約しておこう。それは一言「 やられました!」である。

    ネタバレBOX

    第一に、「ちびっこウェルカム・ステージ」は、交尾といった大人向けシーンがある以上、小学生の昆虫収集家には早すぎる内容だったと思う。このR指定問題は 演劇における「擬人化」は どこまで可能か、というリアリズムの行方に絡む。



    第二に、政治劇における進め方である。「蟻を介したらこそ現代社会に還元しえる」脚本。

    私が 心に残ったのは、次の台詞である。(ニュアンス)


    「たぶん、若いあなた たちのためにこの国を…いや、今は止めておきましょう」/ソルト大佐(あおき けいこ)

    「世の中の不条理は、みなが己が大義だと信じていることだ」/ソルト大佐(あおき けいこ)



    社会派コメディ集団『チャリT企画』の室田渓人客演がデモンストレーションか。徴兵制復活まで議論される この現代社会。「若い働き蟻」が飢え、それを犠牲につつ、絶対権力者である「バルサミコ女王」が地域覇権を画策する 構造は、一種のリアル・メッセージだった。
    フリー・ジャーナリスト・池上彰が、NHKの大学生向け講演会で、「歴史を学ぶことは、未来を予知することです」と語っていた。舞台における独裁政権が崩壊するメカニズムは 「ある国の例」であろう。


    「バルサミコ女王」が失脚するハイライトは、「ブース!ブース!」を連呼した、演説中の抗議行動にある。「蟻の国民」の信任を全面的に失った原因も国営放送局によるラジオ中継だ。
    最近の国際政治でいえば それはイギリス首相・ブラウンが2010年総選挙活動中に労働党支持者の女性宅を訪問後、公用車内で「ブスだ」と、その容姿を中傷していた事実が「ピンマイク」に拾われていた出来事だろう。
    この失言ニュースを受け、労働党は惨敗をきし、「政権交代」が起こった。


    つまり、これは私の指す「ある国の例」ではないが、マス・コミュニケーションの実践例を「蟻の国」に置き換えた、とてつもなく高度な政治劇である、という評価なのだ。
    現職海上自衛官が軍隊所作指導に関与している点も注目に値する。



    第三に、「擬人化の極限」である。
    人間が他の動植物、昆虫、細菌と異なる習性は「宗教」だろう。



    敵国の潜伏者が病床にひれ伏すシーン。


    「捕虜の扱いを定めたアリス条約によれば…」/ホップ医師(柴田O介)

    「何をいうか!女王を毒殺しようとした 者なのだぞ。捕虜ではない!」/兵隊アリ幹部


    直後、潜伏者は死亡した。


    その「蟻」の表情は、安らかであり、アニメ『フランダースの犬』最終回を印象付ける、まさしく「天に召された」亡骸だった。(照明、音響の演出効果はない。メインのシーンでもない)
    ここで仮説を提示したい。
    つまり、脚本段階に「ト書き」で そう指示されていたわけではなく、演出が「安らかな」その表情をアクセントしたのではないか。


    働きアリ「あの、一つだけ、お願いがあります。お墓に入れてやってもいいですか?」


    兵隊アリ幹部「別に構わんが」


    働きアリ「同じ〈種〉には違わないので…」


    「お墓」は「宗教」だ。結局のところそれが「擬人化の極限」を強調したシーンである。このことは「交尾におけるリアリズム」の問題に深く関与し、タッタタ探検組合からすれば かなり踏み込んだ演出だったのではないか、と思う。




    第四に、「バルサミコ女王」を狂演した斎藤 啓子を評価したい。

    女独裁者の威圧、妖艶、存在をウェーブするハスキー・ボイスは、観客における「引く」というリアクションを逆利用していたように思える。
    『蟻の女王』を 小柄な巨体のおばさんが演じたわけだが、「女としての幸せ」を語るあたり、そこに人間らしい、少女のような「儚さ」を読み解く。タマゴの産卵シーンに関しても、その苦悩は「母親らしさ」である。
    「恋愛」にしろ、「産卵」にしろ、「蟻」の雌が有する生物学的本能だろう。
    これは第三の「擬人化の極限」と密接であるが、観客が「女性らしいな」「卵は大切なんだな」という人間的感覚に陥ったパーソンこそ斎藤 啓子であった。





    2013年秋コレクションには こう記している。

    【オジさん、オバさんが 負けない点も存在する。それは、3人掛かりで持ち上げるアクション•シーンだった。この時、スローモーション効果を多用していた〜】


    2014年春コレクション『蟻の女王』は、序盤のミュージカル・テイストから上記のアクション・シーンへ至るフローである。
    「蟻」のコスチュームが「衣装」や「黒子」に変身。何度も書くが一大テーマパークであった。

    しかし、もし、タッタタ探検組合ならではの「スロー」と、ミュージカル・テイストが華やかに融合すれば、さらなる「アトラクション」が開業できたはず。

    「蟻」のコスチュームも、触覚はいいのだが、キャストの顔面を覆い過ぎ。誰が誰だか分からなくなる、感情移入の妨害だろう。



    今、「空想する力」は、子どもたちに最も要求されるべき能力だ。

    この舞台を観劇したならば、公園で「蟻」を踏んだり、「巣」に オシッコを流入する子どもは消える。なぜなら、そこにソルト大佐が、タラゴンが、ニゲラが生活しているかもしれない。
    特に、第三の「擬人化の極限」からいうと、「蟻」に死生観を与える教育効果がある。


    そうした「空想する力」は演劇専売のイリュージョンである。
  • 満足度★★★★★

    タッタタならでは!
    こういう芝居はタッタタ以外観ることができません。
    脚本、演出、舞台セット、衣装、照明どれをとっても見事です。
    蟻の世界の争いも人間のそれと似ていますが、その争いなんて小さなものと思わせるエンディングは素晴らしい結末でした。

    ネタバレBOX

    前女王アンゼリカを殺し、王座に就いたバルサミコ女王のバカ殿ならぬバカ女王ぶり(化粧、口調、仕草)はややひっぱりすぎだが笑える。しかし、王座の件になるとそのバカぶりは消え権力と欲の塊そのままのキャラクターに変わる。
    アンゼリカ女王の子孫を皆殺したつもりだったが、生き残りが2匹いた。過去が解らぬよう名前を変えてなりすましたソルト大佐、ジャスミン中尉。女王蟻の証である羽が生え始めてきた。そして復讐劇が始まる。芝居の冒頭と結末を揃えた演出見事でした。そのほか印象的な所は働き蟻の動き、敵を欺くために隠れていたソルト大佐を叩き(勧進帳を思い浮かべる)その為に曲がった足を直すシーン(大笑)、ジャスミン中尉の羽が生えるシーンなど数え上げたらキリがない。
    ああ面白かった!
  • 満足度★★★★★

    我らの狂気を生き延びる術
     並々ならぬ努力の結果を、いつも新しさとして見せてくれるタッタタ探検組合。今回は、先ず、JFKの名演説は如何にしてヒトラーの演説にすり変わるか、を示してくれた。(とりあえずの追記2014.5.17)

    ネタバレBOX

    それが、今、我々の生きるこの地でどのように進行し、その結果はどうなるか。それを覆す、今求められるものには? 等々の知恵と勇気と根本の心構えを呈示してくれた。蟻という卑小な存在を通して。思えば、ナチズム台頭の前、ドイツは当時世界で最も民主的と言われたワイマール憲法を持っていた。それがなぜ、最も残酷な独裁体制に移行したのか? 小学校でおぼろな輪郭を教わった世界史では理由が分からなかった。
     ところでタッタタ探検組合は、喜劇の劇団であるから、主張にも様々な仕掛けが施されている。一例を挙げれば、登場する昆虫の名前は、総て、飲食に関わりがあったり、飲食物として有用なものばかりだ。結構、調味料が多いのも理由のないことではない。どのような味付けにするか? 可笑しさ、ケレン味とは何か? 笑いの質をどうするか? 笑いに包んだ実質を何にし、どう提起するか? が喜劇の喜劇たる所以だからである。ナンプラーはベトナム料理の基本中の基本だし(ベトナム料理の調味料として用いられる魚醤。これを知らなければ、ベトナム料理いろは失格と言って過言ではない程代表的且つ栄養価の高い調味料だ)ニゲラなどになるとハーブに詳しくないと馴染みが無いかも知れないが、種子はパンケーキの風味を醸し出す為に使われる。コリアンダー位は男性でも知って居よう。魚、肉など蛋白質とは非常に相性の良いスパイスだ。オレガノもイタリア料理、特にピザには欠くことのできない香辛料だ。バジルと並んでトマトによく合う。
     また、登場するキャラクターが飲食に因む名をつけられているのは、生命の本質が、この点に在るからだろう。どんなに小さな生き物も己の生命を維持し、次の世代に命を繋げて行く為に捕食する。他の命を喰らって己と己の種を維持しているのである。生きるとはそういうことだ。この捕食の連鎖の中にあって、己の位置を知り、存在することの厳粛を知って生き物は捕食対象に対しても謙虚になる。それを知らずに居る間は、完全な未完成の領域に属する哀れむべき存在だ。知った限りに於いても悲しい存在に違いは無かろうが、確実にステップアップしている。
     さて、物語の始まり、始まり~~~~。天井から一筋の光が射している。子供の声と仲間を踏み潰しながら浴びせかける罵声が聞こえる。母親の声に何度も促され、漸く引き上げた子供だが、その場で唯一生き延びた働き蟻は、ホウホウの体で巣に逃げ帰った。多くの仲間が踏み殺された。公園の一角にある蟻の巣。ジャングルジムの傍から逃げ戻った者から「自分が誘わなければ」との後悔の念と、亡くなった仲間の名が挙げられた。現在、この国の蟻数は14.444匹。その頂点に立つのはバスサミコ女王、側近には、宰相のナンプラーが控える。彼ら2匹の巣は十年ほど前、人間の投げ込んだ爆発物で爆破され、その上水攻めに遭って壊滅的な打撃を受けた為、二匹は深手を負って、先代の女王、アンゼリカの領するこの地へ命からがら逃げ込んでいたのだ。アンゼリカは慈悲深い女王であったから、王医に手厚い看護を命じ、その命を救った。ところが、元気になったバルサミコは、手を組んで公園一帯を牛耳ろうと提案。これを拒否されると恩人を殺害して自ら新女王の座に就いた。彼女は、すぐさま先代に関わる者達を粛清。先代王族の末裔も悉く殺した。恐怖による統治が始まった。然し、悪政に圧政、そればかりか配給される食糧は減らされる一方でありながら、徴用は増える一方で、民である働き蟻の負担は増える一方、軍属である兵隊蟻の中にも戦に次ぐ戦での過重な負担増と、多くの不合理な命令に不満を募らせる者の数が増していた。このような憤懣は、何かのきっかけさえあれば、暴発する寸前迄高まっていたのである。
     アンゼリカの治世を知る者達は、平和で豊かで、華やいだその時代を懐かしんだ。
  • 満足度★★★★★

    内憂外患
    大爆笑勧善懲悪風激烈浪漫活劇

    ネタバレBOX

    落ちぶれてアンゼリカ女王を頼ってやって来たバルサミコ女王が、アンゼリカ女王を殺して新たに独裁支配するようになった蟻の巣の王国で、圧政に対して反乱を起こす蟻たちの物語。

    キリギリスも出てきますが教訓めいたこともなく、ただただバルサミコ女王の顔の表情や行動が強烈で、蟻の世界の活劇に大笑いさせられました。兵隊蟻として生きてきたアンゼリカ女王の血を引く姉妹がきりっとしていて格好良く、善玉と悪玉の設定が分かり易く良かったです。

    それにしても、人間の少年は残忍でしたが、溶かした金属を流し込む最近のオブジェ作りのやり方に比べるとまだましかもしれません。
  • 満足度★★★★★

    迫力あるアクションシーン
    テンポがよく非常に面白かったです。
    特にアクションシーンはとても迫力がありとっても良かったです。

このページのQRコードです。

拡大