満足度★★★★
松緑のDNAを実感できた作品
既に終了した作品、しかも昨年のものについてのレビューを書くことは
反則なのかもしれませんが、前から気になっていて、中にはこの劇団の
以前のものについて読むかたもおられるかもしれないので
思い切って書かせていただきます。
まず、ここを開けてあまりの低評価に「えーーっそうなの??」と驚いて
しまいました。
歌舞伎ファン、小劇場ファン双方を満足させられない作品、安易な企画
とのご指摘がありましたが私はまったく違う感想を持ちました。
松緑の歌舞伎役者としてのDNAを実感でき、大変感動しました。
「迷える憂き世に 咲けよまがしき 悪の華」
これ、誇大宣伝でもなんでもないと思いましたけど。
観終えてもしばらく席を立てず、もう一度席にからだを沈めて
深いためいきをつきました。傍らの連れも同じく感動の面持ちでした。
さらにいくつか離れた席の若い女性は顔を半分覆って嗚咽をもらし、
そのなかで「よかったよー」とひとこと。彼氏らしき男性が彼女の背中を
優しくさすっていた様子が忘れられません。
以下、長くなるのでネタバレで。
満足度★★★
「鬼に金棒」状態
ここの持ち味である重厚さに尾上松緑の客演が加わって「鬼に金棒」状態。
運命のようなナニカに導かれての結末はシェイクスピアの悲劇と共通する味わいあり
満足度★
なんだか…
国語辞典を読まされている様なつまらなさを感じた。
本当に観客に伝えることを考えてのことなのか?やたらと言葉数が多いだけで、気持ちがストレートに伝ってこない。全然リアルじゃない。
難しいテーマ?だからこそ、もっと自然に、もっと単純な言葉で表現してもらいたかった。テーマ自体も一見重たいようで全く薄っぺらく感じた。エグるなら、もっととことんエグらなくては、全てが中途半端に思えて、白々しくさえ感じる。
役者も「この人いつもこんな感じだよなぁ~」と観ていて過去の役柄がダブって観えてくる。
会場も身内感が漂っていたり、この作品を評価している人のブログやコメントを読んでも、結局身内贔屓だったりと、なんだか…と思うばかり。
「ハリジャン」観てきた
正直ちょっともったいない感じだったかなー。
いや全然クオリティ高いのだけど、いつもから考えるともっともっと深みが出そうなのに・・というところ。
知り合いだから思うのかもしれないけど劇団員の魅力ももっと見たいっす。
そういう事かー。
初、InnocentSphere。既に登録されている「観てきた!」のコメントを見て色々と思案していたのですが、やはり自分で見るのが何より。抱いた印象としては「ブラックなディ○ニーランドだな」と。見世物であろうとする意思が感じられ、それに伴ってエンターテイメント性も高いなと。作風的に好みが分かれるのは仕方ないかと。反社会的・非社会的な描写が多いですし、どうしてもそちらが前面に出ている様に受け取ってしまうのがあります。面白かったと口にする人はいても、楽しかったと言う人はなかなかいないのではないでしょうか。
非常に惜しいのが「小劇場と歌舞伎の融合」ではなかった点。自分としては興味のあった点がここだったので残念でした。演出家の方が以前から交友を持っていた為に自分の作品に出て欲しくて起用した、それ自体は何の問題もありません。しかし今回はあくまで「尾上松緑さんという役者を主役に据えた」のであって、彼が「歌舞伎役者」であるという事を押して謳い文句にするだけの利点は見出せませんでした。本当の意味で融合出来ていれば、元は歌舞伎のみに興味のあった観客が今回を期に小劇場にも興味を持っていたかもしれないしその逆もまた然り。個人的にはそれを望んでいたので。歌舞伎みたいのが観られるのかなー、と。
演技的に浮きを感じるという感想もありましたが、今日の時点では別に気にならなかったです。役柄的にそれぞれ合っていましたし、舞台上で共存出来ていない人物はいなかったかと。
癖になる
お客様の感想は賛否両論のようですが、癖になる舞台ですね。
いろいろと考えることが出来る舞台。
言いか悪いかは観る方によって違うと思いますが、何かが心に残る舞台。
もう1回観たいなと思える作品です。
生理的に受け付けない・・・
チラシから持つイメージと本編の内容に、自分の中ではギャップがあり、
そしてオープニングからエンディングまで続く、その世界観に、
僕は生理的に受け付けない居心地の悪さが続き、
とても落ち着かない約2時間だった。詳細はネタバレで。
僕の個人の感覚ですので、点数は避けます。
メジャーな役者さんや、大きな劇場で活躍されている役者さん達が、
最近こういう小劇場に出演したり、劇団の作品の力を借りる傾向が
目立ちますね。
石川さゆり公演の桟敷童子(秋にスズナリで川島なおみ公演も打つみたい)
や、モダンスイマーズに出る萩原聖人など。
こういうのが流行りなのかなぁ。
確かに海外でもビッグネームの役者が小さな舞台に立ったりしてるけど。
ギャラとは関係なく
(今回の公演も、300人のトラムで半分くらいしか入ってなかった)
ファッション感覚で出演するのかなぁ。
メジャーな役者さんが出演されると、受付に
「○○○ 役者の名前」と書かれた受付窓口があるのですが、
今回「尾上松禄」というのは、なかったな。
松禄の後援会、歌舞伎のファンの方が、この芝居を見たら逆効果か。
松禄は、確かに大芝居。
最初は「あれぇ声出てないなぁ、手を抜いているのか、
小劇場だから、わざと小さな芝居をしてるのかなぁ」と思いましたが
ラストは、まさにここは歌舞伎座か!と笑っちゃうような
こぶしのまわった台詞回し。
もう暑苦しくって脂臭くて、
「ラーメン二郎、ニンニク・濃い目・脂ましまし」って感じでした。
他の役者を、わざと地味というかオーラのない人を集めたのか、
松禄の油臭さが引き立たせる為にキャスティングしたとしか
思えないほど、他の役者陣は薄かった。
キャロットタワーってバブリーだよなぁ。
シアターモリエールとは大違い。
天井も高いし、ロビーから客席に入る通路も高級クラブみたい。
照明も常設で沢山あるけど、この作品には無意味。
この作品こそ、モリエールが似合うんじゃないかな。
満足度★★
テーマは面白いが
あからさまに説明くさいモノローグが多くて興ざめしてしまった。
松緑の演技は大劇場商業演劇風のあくの強いものだった。大仰な台詞回しは他の役者にも影響していたように思う。
満足度★★★★
彼が求めていたものは、
彼が求めていたものは、「」。
そうきたか。
そうだったのか。
ずしっと腹にくる。
最終場がやけにクドクドしいなと思う。その一方、ほんとの最後までいくと、まぁいいのかなと思えてきた。
満足度★★★★
今回も難しいテーマを選んだな・・・
余り手をつけたがらない世界に手をつけてしまった感じもする作品でしたね。
かなり奥深くまで踏み込んでいたと思うけど、もう一歩踏み込んで欲しかった処もあったな・・・
初日だったから、いろいろと模索しながら演じている感じが漂っていたが、クオリティは高かったと思うから、今後どの様に化けるかがちと楽しみ。