満足度★★★★★
これこそ
ナショナルの仕事である。国立の演劇研修所の演劇研修所が試演会で上演した演目。あまりの素晴らしさに、一般上演を熱望していた。こうして上演をされ、キャストも活躍されている俳優と研修所修了生を上手く融合させて組まれ、素晴らしい作品が披露された。フロンティアスピリッツに満ちていた。開拓者は男ばかりではない、女たちの生き様を観た。
満足度★★★★
あれから
ほんの数時間、関わった(観た)人々のその後に思いをはせるのが好きだ。
本でも映画でもTVでも、もちろん舞台でも。
秋岡達はあの後どうなったのだろうか。
観劇終えて数日。
まだ彼らのことを思ったりする。
満足度★★★
国家という概念
明治時代のフィリピンという馴染みの薄い時代・場所を扱った作品ですが、手堅い演出と演技によって物語の世界が実感を持って立ち上がっていました。
独立運動を巡ってスペイン、アメリカ、日本の軍隊が睨み合うフィリピンにある日本領事館を舞台にした物語で、国という概念の中でもがく男達と、そんなこととは関係無く自由に生きようとする女達の対比が印象的でした。序盤は少々取っ付き難さを感じましたが次第に引き込まれ、終盤のスリリングでかつコミカルさもある展開が魅力的でした。
2段上がったステージを4方から客席が囲む形で、床に敷かれた四角のカーペットの中央に丸テーブルが置かれ、上空に吊られた四角いフレームの中央に垂れ下がる日本国旗と照応した、舞台美術がシンプルながら雰囲気があって良かったです。
転換時に流れる力強いブルガリアン・ヴォイスの曲は、劇中で描かれる女性達の逞しさに重ね合わせる意図があったのだとは思いますが、唐突な印象が強くて違和感を覚えました。
新国立劇場演劇研修所出身の若手が大勢出演する中、千葉哲也さんと山西惇さんのベテラン2人がおおらかで男らしさを感じさせる味わいのある演技で要所を締めていて良かったです。
満足度★★★★
無題1065(14-104)
13:00の回(晴天)。12:40会場着、窓口で当日券「Z席券」を購入、2階バルコニー席(BB-1、クッションあり)でした。
此処は2回目(富士山アネット:2013/10)。高島さん(ajiの作品で)、斉藤さん(趣向、てがみ座で)が出ていらっしゃるので観に来ました。また、パンフレットみると、藤井さん「RUR」「Disk」「ブラックコーヒー」を観ていました。
なかなか予定がたてられず当日券、しのぶさんのレヴューに「Z席(1,620円)でも遜色ないかもしれません」とありましたので(初めて)買ってみました。死角になるところがなく舞台全体がよくみえました。ほぼ満席。
「BB」は、入口からみると奥になります。それほど高さはない正方形の舞台(3段)。テーブル、椅子が点在、日の丸。「BB側」からみて上手(手前、大きな木枠あり)が裏口、下手(奥)が正面玄関のようにみえました。役者さんは5ケ所から出入り(四隅+「BB側」客席通路)。休憩時間中に舞台転換。天井の四角い木枠にも模様が施されています。
13:02前説、開演〜14:03、休憩、14:19〜15:45終演。物語の「明治31〜32年」というものに対して実感はないものの、2014の「今」でも、何処かでおきていること、という思いが強くわき上がってきます。
抗しがたい大波(時代と理想とひとりひとりの想い)に翻弄される人々、小さな願いは砲弾の音(音響もよかったです、2階席からもよくわかりました)にいとも簡単に打ち消されてしまいます。静かで張り詰めた空間が襲いかかるものの残酷さを現しているようでした。
満足度★★★★
政権が愛国強いる今、観ておきたいお芝居
期待どおり「いいお芝居観たー!」と大満足♪ 国立の劇場で上演されることに大いに納得の、出演者多数の歴史群像劇です。
まず戯曲がすごく面白い!こんな戯曲を書く劇作家が今いるのかどうか…すぐには思いつきません。
そして細部まで丁寧に立体化して戯曲の核心を突く演出と、戯曲ためにストイックに演じる俳優たち。日本人が書いた素晴らしい戯曲を、日本人の俳優、スタッフが真摯に届けてくださいました。
自民党による「日本国憲法改正草案」(平成24年4月27日決定)には「(国旗及び国家) 第三条 国旗は日章旗とし、国家は君が代とする。日本国民は、国旗及び国家を尊重しなければならない。」という条項が現行憲法に新たに加えられています。『マニラ瑞穂記』はあらためて「国って一体何なんだろう」と考える、絶好の機会だと思います。
満足度★★★★
アフタートークの日
恥ずかしながら、タイトル漢字名を一発では読めず、もちろん意味等もわからず。
読み方と意味が分かると戯曲の説明文もしっかりと理解出来た→遅いw
一つの国の中にある祖国。明治時代のフィリッピン(多分この時代はこんな発音?)領事館を舞台に男も女も雑多に生きる姿が魅力的。
タフで哀れな女達、いかにも九州男児然した秋岡、興奮時江戸っ子口調になるも育ちの良さが垣間見える高崎。言葉は発しなくても存在感を示すシズの末路や、祖国を思う男達の想い。
貧困、教育、植民地、運命等々、戦後間もない時期に書かれた戯曲なのに妙な空気感を醸し出している現代にも通じている、日本の演劇って感じだった。
どこから見ても役者の息遣いを感じ取れる中央囲み舞台。
休憩込約2時間40分。
終演後、出演によるアフタートーク実施。
質問したい事があったが自己の都合で途中までしか聞けず。
4/18 アフタートーク部分記述。発言の部分省略あり。
満足度★★★
360度
小劇場での囲み舞台。が、あまり効果的に作用せず・・・また違う角度で見たいとは思わなかったのが残念です。
役者さんたちは若い方も多いのに熱演!良い若さが出てました。