痒み 公演情報 痒み」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
21-39件 / 39件中
  • 満足度★★★★★

    現実と非現実の狭間で
    若い女性が、しかも新劇の明日を担う女優たちが、自らの団体を立ち上げ、身体をはって、美しい顔を汚して全力投球をしている。
    それだけで快かった。

    物語はサリngROCK独特の毒のある世界。現実か夢かお伽話か、そんなことを考える暇もなく物語は展開していく。

    現実世界への違和感を痒みで表現してそれでもしたたかに生き抜いている女たちを見事に描いた。

    チームワークにも拍手を贈りたい。

  • 満足度★★★★★

    強くてたくましくてかわいい
    女の嫌な部分や怖い部分を舞台いっぱいにドワーッと出してきてるけど、結局のところ、女ってかわいいと思える話。
    元気いっぱいもらえました。
    男の人が見たらどう思うのかな。
    私は、最初の同窓会ランチの場面から、あるあるあると、笑いっぱなし。
    90分、あっという間。
    その間に変化する衣装(最初の暗転直後のユミの服の汚れには目を見張りました)も必見です。
    アイの足は本当に痒そうでした。あれは、描いているのでしょうか掻いているのでしょうか。数日前の自分を見るよう・・・・・・

    ネタバレBOX

    あの「虫」や「痒み」の正体は、本当のところはわからないけれど、女の周りにあるいろんな、見栄や偽善や自己中や、人で言ったら上司やママ友や、姑、小姑や、子どもの学校のPTAや、玉の輿に乗った同級生や、そんなこんなのアレルゲンかな。
    マリモがその虫を腹に飼ってしまった後では「良いこともある」(←熊に襲われない・笑)し、「痒みもなくなった」というのが、ある意味象徴的。

    唐突に出てきたアラウンド80の同窓会(←74までバイトしていたというから!)も可笑しかった。たいがいの女って、記憶を自分に都合よく上書き保存できる能力があるんです。笑。

  • 満足度★★★

    裏女子会
    上っ面の奥には大違いのような、同じような面が隠されていて面白い。第1回にしてはなかなか良かったけれど、もっと心に残せるはず。

  • 満足度★★★★★

    わかる
    痒さが。女の痒さが・・・痛々しくも激しくも儚くも嬉しくも、、、。女子の連れションとか、ここで一緒に動かないと…な感じとか、家族には読まれたくなくてもSNSには書いちゃうとか…。…とかとか。。。面白かった。なんかなんともいえない衝撃をうけました。

  • 満足度★★★★★

    おんな
    見目麗しい女優さんたちが白い舞台をいっぱい使って、おんなを描くお芝居でした。
    平日の昼間でしたが、劇場は満員でした。
    開演すこし前に受付をしたため、桟敷席で、最初は窮屈だなー、息苦しいなーと思っていましたが、そんなことも忘れてしまうような圧倒される90分でした。
    久しぶりに良い舞台を見たなと思いました。
    役者さんも脚本も照明も音もセットも素敵でした。

    女性と男性で感じ方や受け取り方が異なるお話なのかなと思いました。

    ネタバレBOX

    女として生きること、女の生き辛さとか、息苦しさとか、それでも楽しいところとか、女の強さや逞しさや嫌らしさとかが舞台上にあふれていました。
    女たちの会話を見ながら、にやにやしたり、吹き出してみたり、あるある、と頷いたりしながら楽しく拝見させて頂きました。

    わたしは女ですけど、女ってこえーなと見終わるとしみじみ思いました。
  • 満足度★★★★★

    女オンナおんな
    普段自身も生活の中で使い分けている女の顔・女の子の顔・人間の顔
    まだ知ることのない妻の顔・母の顔
    見せつけられて、突きつけられたら気がした

    ネタバレBOX

    オープニングで何度と繰り返されるのは、「人間」という言葉
    私は、女として生きている中で、「人間」と「女」の境界線を感じることがある
    たかいヒールを履き、スカートで着飾り、化粧という仮面を付けた女性からあのセリフを聞くだけで、私の中の虫はざわついた気がした

    シーンごとに女の生き様を見せつけられるが、現実は本当にそうだと思った
    ある友達は、私の知らない男と結婚し、知らないうちに子供を孕み、知らないうちに産む
    ある友達は自分の道を追い続けて、成功したり、失敗したり…

    女も働くのが当たり前になりつつある今日においても、
    かくあるべきという道が、気づけば確かにまだそこにある
    その中で、きちんと考え、自分で選択して生きていきたいものだと思う
    その選択が、女のくせにとか、女らしくとかいう言葉で時々淘汰されかけることがはがゆい

    もしかしたら、彼女たちの描いた「痒み」はこれのことなのかもしれないなあ、と思った
  • 満足度★★★★

    目まぐるしく変わる世界
    小さな舞台の上で7人が駆け巡る。
    食事会からはじまった女たちの物語は息つく間もなく展開していく。
    時間軸が自在に入れ替わる独特な世界が、女たちの闇に巣食う虫を暴く。
    楽しかったです。

  • 満足度★★★★

    はじける女優たち!!
    On7 0回公演に続き今回いよいよ第1回公演と言うことで期待に胸 膨らませて
    観に行きました。昨年は一人の女性の一生を On7 7人のメンバーは演じていき 心温まる正当なお芝居でしたので 今回はどんな芝居かと思いきや・・・

    昨年とは180度違う作品で度胆を抜かれました。作品によって 女優さんとはこんなに変わるものなのか・・・このような On7メンバーの新たな顔を引き出してくれたサリngROCKさんに拍手を送りたい

    アラサー女の会話から始まって サバイバル、夢だか 何だか しっちゃかめっちゃかで ちと難解なところは ありますが、思い起こして作品を思い出すと
    噛めば噛むほど味が出る作品だと思います。

    豊かな時代の中での心の問題も描いています
    そして なにより 女子トークに注目です!!最高です!!

    とにかく On7メンバーの体当たり 若さあふれる演技に注目です!!次回作も期待します!!

    On7!サリngROCKさん 最高!!

  • 満足度★★★★

    あの世?この世?
    第1回公演という事ですが、0回公演があったという事です。7人の女優の弾け具合が見ていて気持ちいい。演出も現実から放り出され、南の島?あの世?未来?と引き込まれました。公演毎に作・演出を迎えるみたいなので、作風が違うものになると思いますが、この7人なら充分対応でき、きっと面白いものになると思います。0回公演の小夏さん演出の公演も見たかったなぁ。

  • 満足度★★★★

    女七人そろったら?
    新劇女優7人の演劇ユニット、ということで、当たり前ですが、女優さん7人による舞台。
    『かしまし娘』のテーマソングに、
    ♪女三人そろったら、姦(かしま)しいとは愉快だねぇ~
    というのがありましたが、女七人そろってるので、その姦しさ加減は相当でした(笑)
    女性同士(…というか、たぶん人間同士)の本音と建前のぶつかり合いを通して、強かに生きていく、ということを生々しく、パワフルな、ある意味、「いや、なにもそこまでしなくても…」というほど全力で、7人の女優陣が演じ切っていました。
    見ているこちらも、元気をもらえる舞台でした。

  • 満足度★★★★

    痒み

    まず脚本が面白く、過去と現在の時間軸を自在に行き来しながら
    7人の女達の心に巣食う「虫」をあぶり出していく。その女達をそれぞれの個性を際立たせて演じる7人の女優達の勢いのある演技に魅了されました。90分があっという間に過ぎていき気がついたら自分の過ぎ越し日々を振り返り、恥ずかしさや懐かしさを昨日の出来事のように感じている自分がいました。この春お勧めの舞台です。

  • 満足度★★★★★

    圧倒されて、面白くて、じわじわくる
    久々に芝居を見た観劇素人ですが、知らず知らずのうちに口がひらく面白さでした。あっというまの1時間40分。前後の時間をあわせれば最高の贅沢な時間を過ごしました。かつて観た(といっても6回くらいですが)芝居のなかでもいちばん面白かったです。コスパも高い! なによりサリngROCKさんをはじめ、全員女性のユニットで、ひとりひとり個性があって、それぞれ背景を知りたい(役としても俳優としても)と思わせてくれました。私にとってはエンターテイメントとしても、あとであのセリフや場面はどうだったのだろうと考えさせられるのも楽しく、つぎの公演にいく機会があったら観劇前にもいろいろ想像して楽しみたいなと思わせてくれました。

  • 満足度★★★★★

    強かな人生の切り出し方
    初日を拝見。

    物語の仕掛けが見えるまで観る側をしっかりと捉えて離さない役者たちの力に捉えられ、その仕掛けに気づくと、こんどはシーンや 登場人物の描き出す刹那のひとりずつに編み込まれた作り手の寓意にも深く惹きこまれて。

    舞台に放たれ、束ねられ、やがて踵を返して浮かび上がる女性たちの生きていく感覚や想いやその歩みには、この作り手と役者たちだからこその切っ先があって。
    その力量の重なりから訪れるものに、がっつりとつかまってしまいました

    ネタバレBOX

    久しぶりに集まった女性たちがそれぞれに抱く感情や想いの話かなぁと思って観ていたら、物語の思いもよらない展開にびっくり。

    共に乗った飛行機の墜落で女性たちは辿りついた場所での時間に放り出される。そこで暮らす日々の情景に女性たちの人生にかかわる様々な寓意が織り込まれていきます。
    最初は彼女たちが環境の中で生きていく姿を追っていたのですが、やがて、物語の寓意がほどけていくと、彼女たちがその場所で変容していく姿の向こうに現れるものに、深く取り込まれていく。
    分かれ、時に交わりあるいは離れていく女性のグループ内の関係。
    憧れや嫌悪。
    妊娠・出産、子供、離婚や再婚、
    家事、食べること、帰ることや帰らないこと、家庭を守ること、そうして自分の世界を貫くこと・・・、
    異世界の設定や彼女たち自身の衣装・風貌の変化とともに表現されるものが、解けて生身の女性たちのありようとなり、それぞれの個性となり際立っていくのはかなり凄い。
    たとえば虫は世間とか噂とか風聞のようなものだろうか。
    では、おかしな形をした果実やシェルターに紡ぎこまれたものは?
    森や砂漠の空気の肌触り、戻ることと戻らないこと、
    そもそも旅行券に込められた寓意とは・・・。
    舞台に置かれたものの一つずつが、いろんな速度や重さや質感と共に女性たちの歩みや彼女たちの想いを纏っていく。
    それらが、やがて垣間見える女性たちの人生にリアリティをあたえていくのです。

    様々なシーンの意図を切り出し映えさせる美術や照明にも創意があり、原点となる記憶の差し込み方や、心情を伝える映像もダイレクトにロールに訪れる色を観る側に注ぎ込む力があって。
    そして、なによりも、一つずつのキャラクターのコアを作りこみ、様々な語り口をしなやかに重ね、変化にぶれることなく貫いていく女優たちの役者筋が、一見奇異にも感じる物語のシーン一つずつに異なる密度をつくり、バラけさせることなく積み上げ、やがて表に翻って女性たちの歩んだ半生の肌触りや質量を観る側に伝えていくことに感嘆。

    終盤、寓意に満ちた物語が老婆となったサークルのメンバーが集い語るそれぞれの人生へとほどけるなかで訪れる、一人ずつの異なった、決して奇異ではない、でも凡庸ではない歩みの重なりに心捉われる。しかも、そのシーンが彼女たちの終焉ではなく、更なる時間を歩むための通過点のようにも感じられて。

    またウィットもいろいろに織りこまれ、物語に織り入れられた企みも、すぐにほどけるもの、ゆっくりと姿をあらわすもの、作品がすべて晒され劇場からの帰り道にふっと気づくものなど、様々な深さや広がりを観る側が受け取ることができるように仕掛けられていて、作り手のセンスに加えて豊かな創意と企てのしたたかさに感心。

    観終わって、単に女性たちの人生のありようを観たというだけではない、もっと広がりや奥行きを伴った感覚に深く浸されたことでした。
  • 満足度★★★★

    これは楽しい
    魅力的な女優さんたちのハジけっぷりが実にいい。アラフォー女子の鬱積したものを吐き出すにはワイルドに行くのが一番ですか。最前列桟敷で堪能させてもらいましたが、妙な汁も飛んできました。

  • 満足度★★★★★

    野生化のススメ
    プロローグからものすごいインパクトを持ってスタート。
    ぐいぐいステージに引き込まれる。
    いったいなんなんだ、これっ。
    冷静沈着に観ているのに、動揺がとまらんっ!

    というのも女優7人の集中力と魅力度の高さが際立つ。さらには脚本の緻密さ、発想の豊かさ。ダブルショックはラストまで。観終えたあと、しばらく動けなかった・・・(涙)
    これはかなりイケます。
    音楽効果も手伝って、今夜は興奮のあまり眠れません。
    飛ばしていくよ!(by矢野顕子)の心境・・・

  • 満足度★★★★

    ああ ラフレシア
    真ん中に奈落のような穴を見せたそれを見たとき 私は アマゾンの奥地に咲くという巨大なラフレシアの花を連想しました

    最初の女優さんのシャウトから 不穏な嵐を感じさせる舞台
    若く魅力的女優さん7人競演とあって男性観客の割合が多かった気もしますが 女同士の毒満ちた会話に ドカンドカン笑ってたのはやはり女性、、もちろん私も!

    女の嫌らしさ、毒々しさ、ずぶとさ、ずるさ

    よく描けてるなあ!


    新劇女優 のかたたちですが こんなアナーキーな暴れかたするんだ いや、正統を踏まえてるからこそできる破調、見掛けはお嬢さんなのに雄々しいほど小気味いい暴れっぷりです

    渋谷はるかさん こんなコミカルな役も!

    ファンになりました

    ネタバレBOX

    7人が、ばーさんになってからの 程よく毒ぬけてふっきれた感じが楽しかった。

    あんなふうに自分のことを笑い飛ばせるばーさんになってみせるぞ
  • 満足度★★★

    異空間
    開場したら目に入る舞台美術にわくわくさせられます。
    いきなり痒がるプロローグは最高に笑えます。すばらしい演技力!
    女子会トークも、こんなんだよな~ってメンドクセーになります。ここも面白い。
    演出はユニークでよかったんだけどプロローグ後がつながらなかった感じ。
    怖い「女」は僕にはいまいち伝わらなかった。それ以上にコメディ色が強かったから。それともやっぱり僕は鈍感なのかな。
    それでも全編においてコネタの使い方は面白かった。衣装も・・・ひみつ♪
    美人さんが7人もそろっているので舞台に華があります!
    僕の好みは、ベッキー(みたいな感じ)と涙ほくろ。
    みんなきれいなのに体張ってるよーーー。
    劇場にフライヤーのきれいな写真が貼られてるので、そちらもチェックしてみてください。とてもステキですよ。

  • 満足度★★★★

    叫んでも暴れても可愛い!若手新劇女優の底力
     白い布や石膏のような素材でできた、砂漠、宇宙、銀世界などを想像させる白い抽象舞台。床の中央に空いた丸くて大きい黒い穴が、かなりのインパクトです。白い空間なので照明が映えました。舞台全体を照らす映像演出も時々ありましたが、これ見よがしでないのが良かったです。

     大学の同窓生たちがある事故(?)をきっかけに異空間に転送されてしまう荒唐無稽な設定で、現実を軽々と飛躍する短いエピソードが連なっていきます。登場人物のキャラクターがそれぞれに濃くて、女優さんたちは戯画的な役作りをされており、「あんなに可愛いコがこんなことまで!?」という、意外性のある体を張った演技もされます。

     私の個人的感覚ですが、こういう作品は雑な印象を与えたり、過剰に下品になって見苦しくなる傾向があると思うんです。でもこの作品では、そういうことは全くありませんでした。とにかく若い女優さんが可愛い!崩れても品がある!そしてセリフが明晰!歴史ある劇団に所属してある程度の年数を経た方々は一味違うなぁと、素直に感心してしまいました。

     このお芝居に登場する32歳前後の女性たちは、過酷かつ悲惨な状況に置かれているはずなのですが、場の空気は基本的に明るくコミカル。たまに挿入される心の闇の部分の描写も効果的で、一本調子にならない演出にとても好感を持ちました。ミソジ女性の本音がよどみなく垂れ流されるセリフは、皮肉が利いていて痛快です。でも深刻にはなりすぎず、女性らしい可愛げもありました。選曲も筋が通っていていいムードだったと思います。

     豪華な当日パンフレットが無料で配布されました。色んな企業の広告が載っていて、ちょっと驚きました。あれだけ集めた営業努力も凄いと思います。広告を入れることをなるべく避ける団体もありますよね。いわゆる小劇場劇団とは文化が違うのだろうなと思いました。

    ネタバレBOX

     10年ぶりに再会した大学時代の同窓生アイとともに南国旅行に出かけた7人は、飛行機事故に遭って無人島に墜落。なぜか生き残ってしまった女性たちは、発見したシェルターで延命したり、原住民と家庭を持ったり、砂漠に順応して進化を遂げたりして、それぞれの道を進み、やがて自分が最も望むものとは、本当にやりたいことは何なのかと突き詰めていくことになります。

     ごく平凡な日常と、突然訪れた事故。生死の間にある時空が南国での日々だったのでしょうか。無人島で3日、3か月、3年と時が経っていき、とうとう老女になって全員集合する時が訪れました。やはり老いは外せないテーマですよね。青春の日々もひどいケンカも何もかも、良い思い出か笑い話になっていきます。それぞれに濃いキャラクターを演じてきた7人が皆老いて、ひたすら笑顔を浮かべるのを眺めながら、私もいつかああなるのだろう、ああなれればいいなと思いました。ただ、最後はちょっとあっけなかったですね。あっけないという後味は悪くないと思うのですが、ストンと落ちるような何かが欲しかったです。

     感情面で振り切れる瞬間があったり、たとえば人間ではないものを演じたり、7人とも自分を晒して貪欲にチャレンジされているのが素敵でした。それぞれに魅力的だったのですが特に印象に残ったのは、潔癖症だったのに虫を入れる料理を作るようになり、なんと毛むくじゃらの動物を出産したモモ役の小暮智美さん。冒頭の場面の鼻につくセレブ気取りの道化的な演技と、南国の先住民族風の衣裳に着替えてからの荒々しい演技とのギャップが良かったです。野性的な肉体美にも惹かれました。
  • 満足度★★★★

    初日好演
    今夜の初日に行きました。
    時間が経つのをすっかり忘れるくらいのテンポの良さでした。
    好演だと感じます。
    今後の彼女らの活躍を期待です!!

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